相手の記憶に残る方法〜相手の記憶をコントロールする〜
こんにちは。ジェネラリスト大学生です。今回は”記憶”について第二弾「相手に記憶してもらう方法」を紹介していこうと思います。
一度「記憶」の科学的原理についてまとめたので、全体知識としてそちらもご覧ください
では、「相手の記憶に残る方法」についてまとめていきます。
相手の記憶に残る方法は?
記憶原理ををうまく利用して相手に記憶してもらう技術を紹介していきます。ここでは大きく分けて、二つの効果を説明していきます。
・系列位置効果
・チャンク
では、説明していきます。
系列位置効果
まずはよく使われている技術を紹介していきます。
PREP(結論・理由・例・結論)で話す
これはビジネスシーンでよく使われる用語です。そして、ビジネスシーンで非常に役立つスキルです。具体例を出します。
製品のセールスの時に大切なことの一つがブランディングです。
理由は、ブランディングをすることで、ターゲットを明確にし伝えたいメッセージを効果的に伝えることができます。また、競合との差別化をすることができます。
具体的な例として、コメダとスタバのブランディングの例を出します。
コメダは「ゆったりとしている・落ち着ける・田舎っぽい・モーニング・複数人で長居することができる」
スタバは「スタイリッシュ・落ち着いた雰囲気・ビジネスっぽい・都会っぽい・一人席が充実している」
というブランディングを行っています。このことによって、目的に合わせて競合と取り合うことなく、狙ったターゲットを確実に獲得できます。
これらの理由からセールスの時に大切なことの一つとして、ブランディングを上げることができます。
では、これが役立つ本当の理由を言えますか?
一般的なビジネス書にはこのように書かれています。
・PREP(結論・理由・例・結論)の順番で話すことによって、話が整理されて相手が聞きやすいからコミュニケーションコストが低くなる
という理由が大半だと思います。
しかし、それだけではありません。それは、相手の記憶にも残りやすいという効果もあります。
ここで出てくるのが系列位置効果です。
系列位置効果を一言で言うと「最初に知覚したものと最後に知覚したものを人間は、記憶をしやすい」と言うことです。
一つ実験をしてみます。紙とペンを用意してください。
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以下に文字列を出します。
それを制限時間20秒で順番に覚えていってください。20秒経過したら、すぐに下の問題に行ってください。
8491749578903789187
以下に問題があります。
いったん画面から目を離して、20字の文字列を思い出して紙に書いてみてください。
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いかがでしたか?
どれくらいかけたかは人によってまちまちかもしれませんが、共通していることが一つあります。
それは、最初の数文字と最後の数文字は覚えていることです。(例外もありますが、)
・最初の刺激を思い出す確率が高い=初頭性効果
・最後の刺激を思い出す確率が高い=親近性効果
があります。この二つは同じように見えて原理としては少し違います。
初頭性効果は、意識にある時間が長いため長期記憶です。
反対に、親近性効果はアウトプットまでの時間が短いため思い出すことができる短期記憶です。
この原理を知るとでPREP(結論・理由・例・結論)で話す効果がさらに理解できると思います。
そしてこのPREPの技術と系列効果の原理を応用して、様々なことに応用することができます。
それだけではありません。
PREPのEの”例”も記憶に残しやすい要因になります。一つ前の章で、「意味づけすることで記憶に残りやすい」ということを説明しました。例の部分でストーリーや具体的な例を示すことで、エピソード記憶として、意味づけされた情報として保持することになります。
このことによって、さらに相手の記憶に残りやすくなります。
例えば、
・商品のパッケージ効果を羅列する時に重要な効果を最初と最後にいれる
・CMの最初と最後に重要なメッセージを入れる
・プレゼンの時に覚えて欲しいことを最初と最後に入れる
・自分の名前を覚えてもらうために自己紹介の順番を一番最初にする
・自己紹介の最初と最後に自分の名前を言う
ように多様な場面で利用することができます。
チャンク・マジックナンバーの利用
短期記憶にはチャンクという要素があります。
この要素は、人の短期記憶は7±2コが限界であるということです。
しかし、それを逆に逆手にとることが可能です。
チャンクにまとめる・しぼる
人はチャンクである7±2コ以上の膨大な情報を記憶することは原理的にできません。(それ以上記憶する・させる方法は後述)
なので相手に何か伝えるときは7つ以上の情報を提示せず、伝えたい内容を7つ以下にしぼることが大切です。
なので、プレゼン資料などで覚えてもらいたい内容を5つくらいにしぼることで、相手に覚えて帰ってもらうことができます。
また、相手が覚えてもらいたいことをブラしてしまい。意図していない部分を相手が覚えてしまわないように、「ここだけは覚えてください」「ここが重要な部分なのですが」のようにチャンクを示してあげることも大切です。
チャンキング(チャンク化)させる
そうは言っても7つ以上のことを伝えたい時がありますよね。そんな時に役立つのがチャンキング(チャンク化)です。
チャンキングとは簡単にいうと情報を圧縮することです。
具体的な例を出します。以下の12個のイラストを覚えてください。
チャンクの理論からいくと12個のイラストを覚えることは不可能に近いです。しかし、チャンキングを使うことで、この12個を覚えられるようになります。
次の図をご覧ください。
12個のイラストを4つに分類しました。このように分類分けをして情報を圧縮することで、記憶効率を高めることが可能です。
1度に大量の情報を保持することは不可能ですが、このようにチャンキングすることで1まとまりの知識として利用することができます。
この原理は、知っている人が少ない割りにかなり有効に使うことができます。
プレゼンの場面で7つ以上のことを説明しなければいけない時です。3つくらいの大チャンクに分けて説明すれば、3つのチャンクに紐づいて、小チャンクを覚えてもらうことができます。
こうすることによって、7つ以上のことを簡単に伝えることができます。
この原理を理解すれば、多くのシーンで応用可能です。
ケーススタディ
「ラーメン屋の売り上げを上げる施策を洗い出して実行に移す」
・売り上げをあげる施策を洗い出した後に、顧客数・顧客単価・回転率の要素を大チャンクとしてあげます。そして、そこに紐づいた施策を小チャンクとして整理します。
図解するとこのような形です。
このようにまとめることで8つのバラバラな施策が3つのチャンクとして整理されます。
こうすることによって、「上司への報告関係各所への報告がスムーズになる」「施策実行時に施策が抜けることがなくなる」「社内で認知がしやすい」などと多くの結果をもたらすことができます。
チャンキングの応用例は下記の通りです。
・たくさんのことを説明する時に大きなまとまり(チャンク)を作って説明する
・大勢と名刺交換する時に部署ごとに人を分けて覚える
・話す前に「これから3つのことを話します」のように相手の中にチャンクの枠を作っておく
・メールの文面をみやすいようにチャンクに分けた箇条書きにする など
原理原則をしることができたら、このチャンク化はかなりの効果を発揮することができます。意識している人が少ないからこそ他者と大きな差をつけることができるでしょう。
この記憶の原理を知ることは、一般的なビジネス書に書いてあることの中心にあります。
なので、多くのビジネス書を読むより、中核の「記憶の原理」をしることで、ケースにあったオリジナルの記憶術・伝達術を開発することができます。
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