どんだけ~?!#春風怪談
以下、閲覧注意。コワいの苦手な人は読まないでください。でも怖い事を怖く表現するのはとても難しいのでそんなに怖くないかも・・?!
私が大学時代に体験した話です。話に入る前に当時の部屋の間取りです。
自分が体験した中で一番怖かった話ですが表現力の問題で怖くないかもしれません。
こちらの企画に乗せていただきました。
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トゥルルルル、トゥルルルル・・・
(え~・・、こんな時間に誰?・・)
誰?と思いつつも、こんな非常識な時間にかけてくるのは居酒屋で朝までバイトしている彼氏のTちゃんしかいないかな~という期待。
私は冷え切ったフローリングの床を5歩ほど歩いて受話器を取る。
「もしもし?」
「・・今から行くね」
あれっ?!
Tちゃんの声じゃないな?・・と思った瞬間、部屋のドアノブがガチャガチャガチャガチャと派手な音を立て始める。
えっ?!え~・・・っ?いやいやいや今からって今?コレ?・・あ!もしかして隣の部屋のHさん?たまに街に一緒に飲みに行くほど仲良くしてたHさんが、通りすがりに軽くドアをノックしていったりする事はこれまでも何度かあった。
けど、こんな夜中にHさんがこんなタチの悪い事する??
・・・いやいやいや、大体ドアノブを回す前に聞こえるハズの隣のドアを開ける音してないじゃん?階段上る音だってしてないし。
築50年のボロい6畳一間のワンルームアパートだった。3階建てで各フロア4人、合計12人しか住んでいなかったが、余りのボロさに女性は私一人だった。アパートのド真ん中に露天の鉄の螺旋階段があって、通ればカンカンと音がした。
・・・え?・・じゃあ外からドアノブが壊れんばかりの勢いでガチャガチャ回してるのは一体誰よ?!
急に言い知れない恐怖に襲われて私は受話器を持って固まったままペタンと床に座りこむ。フローリングの床の冷たさが内ももから浸み込むように伝わってくる。
ガチャガチャガチャガチャ・・・・・!これだけガチャガチャうるさいと近所迷惑だろ・・?
ど、どうしよう・・警察へ!?
と思い立った瞬間目が覚めた。
・・・・・・・・しーん・・・・・・・
さっきまでのあの耳障りなガチャガチャという音がまだ耳に残っているというのに、辺りは嘘のように静まり返っている。
え~・・・・・今の夢?
だって電話取りに行くときの足の裏に感じた床の冷たさは?内ももに伝わってきた冷え切ったフローリングのあの冷え方の生々しさは?
電話の受話器が外れたままなんじゃないかと、横を見ようとして気づく。
身 体 が 動 か な い !!!
か、金縛りってヤツ?!人生初の・・・。
「20歳まで金縛りに遭わなかった人は、一生霊を見なくて済むんだって」
そんなどうでもいい都市伝説が頭をよぎる。19歳・・あと一歩だったのに。
身体のコントロールができない。別に上から押さえつけられるような圧力を感じているわけでもないのに、ただ、身体がガチッと固められたみたいに指先一つ動かせない。
そして、どんどん天井が近づいてくる。
?!
私が浮き上がってる???
でも手足がダランとぶら下がる感じではなくてベッド毎上に上がっているような安定感。え?これぶつかったらどうなるの??
天井との距離がどんどん近くなっていき、
わあああ~!ぶつかるっ!!!
気がつくと朝。
昨日のアレはどこまでが夢???もしくは全部夢???
それは今も謎のまま・・。
という事で、この手の心霊体験、夢現な不思議体験はこれが初めてではありませんが、金縛りは人生初、ドアノブガチャガチャのポルターガイスト的なのも初めて、天井に近づいていく幽体離脱系も初体験。
「どんだけ~~~~??」
な体験でございました。
こちらの企画は 拝啓 あんこぼーろさんご提案の春風怪談でした。楽しかったです。ありがとうございました。
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