倉敷保雄

フリーアナウンサー。93年からサッカー実況。初版作家ながら小説家『星降る島のフットボー…

倉敷保雄

フリーアナウンサー。93年からサッカー実況。初版作家ながら小説家『星降る島のフットボーラー』(双葉社)/ 元ラジオ福島アナ/元文化放送報道部記者/ゴジラ映画出演歴あり/東宝特撮映画オーディオコメンタリー・ディズニーアニメ評論家。 サッカーとサブカル文化をこよなく愛しています。

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●何をする 毎日の日常に彩りを添える娯楽として 特に海外フットボールのファンを中心としたファンサイト。 Podcast『ラジオ・クラッキー』とも連動して 聴くばかりではなく参加してもらいたい ●方針 書き下ろしのフットボールコラムや 海外記事の翻訳原稿が読めます Podcastへお便りが出せます 中継資料の一部を公開します スキルアップのための『実況力』講座を連載します ●どんな人に来て欲しい フットボールファンになったばかりの人 すでにフットボールファンの人 通りすがりに近いライト層も戦術マニアも 歓迎します ●どう参加して欲しい 緩くつながって欲しい 難しいことを言わなくても、知らなくても、 ライトにフットボールを楽しみ続けて欲しい 世界各地で毎日生まれる『活きた言葉』を集めていくので 何かの参考になりそうなものを拾って欲しい フットボールの『好き』を語り合えるラジオとして楽しんで欲しい 専門職としての『実況』という仕事を紹介するので 何かのスキルアップにつながったら嬉しい

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記事一覧

実況力(応用編)インタビュー項目の作り方〜その3〜

僕が実際にブライトン所属の三笘薫選手へのインタビューを 行った時のアプローチを紹介している実況力(応用編)。 今回はその3です。 ディレクターが事前にブライトンに…

倉敷保雄
1年前
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実況力(応用編)インタビュー項目の作り方〜その2〜

僕が実際にブライトン所属の三笘薫選手へのインタビューを 行った時のアプローチを紹介している実況力(応用編)。 今回はその2です。 Zoomという直接会えない方法なので…

倉敷保雄
1年前
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実況力(応用編)インタビュー項目の作り方〜その1〜

Zoom形式ではありましたが 先日、イングリッシュプレミアリーグの ブライトンに所属する三笘薫選手にインタビューできる機会がありました。 Zoom形式の10分間と限られた…

倉敷保雄
1年前
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R・マドリードのCLにおける300試合達成の覚書き

レアル・マドリードがUEFAチャンピオンズリーグ、 ラウンド16・セカンドレグのリヴァプール戦で CL300試合を達成しました。 素晴らしい記録ですね。 1992/93シーズンの…

倉敷保雄
1年前
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ブライトンの成長アプローチ

三笘選手の活躍で 日本でもぐんと知名度をあげたプレミアリーグのブライトン。 オーナーはトニー・ブルーム氏(52歳)。 本拠地であるアメックス・スタジアムを完成させ…

倉敷保雄
1年前
12

プリメーロ・パロ#8(ガビ)

バルセロナのガビは面白い。 一番の特徴はボールを持っていないときに 最大の長所が表面化する選手ということだ。 彼は猟犬のようにボールを追いかけまわし、 デュエルに…

倉敷保雄
1年前
12

ブンデスリーガとラマダン

宗教に対して敬虔であるために イスラム教のアスリートがラマダン期間中に コンディションを維持するのが難しいのは悩ましいことなのだろうな、 と感じていました。 昨年…

倉敷保雄
1年前
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使い勝手のいい言葉たち#6          モーゼの前に広がる海のように

監督や選手が会見で使う言葉には 現代のフットボールを的確に表現する言葉が溢れています。 それを今回も少し紹介します。 「コンテクト」 監督が会見でよく使う言葉 環境…

倉敷保雄
1年前
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AIより、祝福を君に!

振り返れば、役員会の圧力を受け、 バルセロナのフレンキー・デヨングが 残りたい、移籍して欲しいで揉めたのは昨年夏のことだった。 8月の1カ月間は、自分の将来について…

倉敷保雄
1年前
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FFPとも呼ばれるサラリーキャップに関する覚書き

ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)とは UEFAが欧州のカップ戦に参加するクラブに 支出超過を禁じるための仕組みで、 健全な経営を義務づけ、財政破綻を未然に予防する…

倉敷保雄
1年前
12

ペジェグリーニ監督の考えるラ・リーガとプレミアとの違い

「プレミアリーグと比較した場合のラ・リーガはどうですか?」 ラ・リーガ実況を長く担当しているイメージがあるからだと思うのですが、 よく2つのリーグを比較した意見…

倉敷保雄
1年前
14

プリメーロ・パロ#7(ベイルのセカンドキャリア)

ギャレス・ベイルのセカンドキャリアは思った通り。 やっぱりというか、それしかないないというか。 ビーチ・プロアマでPGAツアーデビューを果たしたベイル。 昨年のワー…

倉敷保雄
1年前
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『使い勝手のいい言葉たち』#5         彼とともに旅している

前回の続き、中継で使ってみたい言葉たち。 どんな時に使うと効果的か、 置き換えを考えながら 特殊な語彙力を増やすという娯楽を楽しんでいます。 決して快適ではなかっ…

倉敷保雄
1年前
8

『使い勝手のいい言葉たち』#4         待ち伏せして、その瞬間を待っていた

死語になりましたが、”ネットサーフィン”をしていると いろいろな記事に出会い、 こんな表現やあんな表現もあって そのバリエーションを試合の状況に合わせて うまくアレ…

倉敷保雄
1年前
7

『バルサ・復活へのヒント』

名門は長く停滞しない。 僕はいつもそう思っている。 バルサも彼らに相応しい場所への 帰り道を見つけたように思う。 途中で、また三叉路にぶつかる可能性もあるだろうが…

倉敷保雄
1年前
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ブラジルの失敗

カタールワールド杯は世界の名将、名選手に加え 精鋭ジャーナリストも集う大会だから 映像やたくさんのテキストは常に学びの場だった。 興味深い勝利と同じだけ興味深い敗…

倉敷保雄
1年前
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実況力(応用編)インタビュー項目の作り方〜その3〜

実況力(応用編)インタビュー項目の作り方〜その3〜

僕が実際にブライトン所属の三笘薫選手へのインタビューを
行った時のアプローチを紹介している実況力(応用編)。
今回はその3です。

ディレクターが事前にブライトンに提出した質問項目は前回紹介しました。

それを元に僕がどんな構成を考えたかのメモが下記になります。

1〜9までの項目は前回紹介したディレクターの質問項目のナンバーと
照らし合わせてください。

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実況力(応用編)インタビュー項目の作り方〜その2〜

実況力(応用編)インタビュー項目の作り方〜その2〜

僕が実際にブライトン所属の三笘薫選手へのインタビューを
行った時のアプローチを紹介している実況力(応用編)。
今回はその2です。

Zoomという直接会えない方法なので
こちらが好意的なのだという意思を
最初にうまく伝えた方がスムーズにいきます。

料理はなかなか出てこないとイライラします。

今回は4つの取材申請があったようでSPOTVが最後でした。
ここから推察すべきことは
前の取材の影響で時

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実況力(応用編)インタビュー項目の作り方〜その1〜

実況力(応用編)インタビュー項目の作り方〜その1〜

Zoom形式ではありましたが
先日、イングリッシュプレミアリーグの
ブライトンに所属する三笘薫選手にインタビューできる機会がありました。

Zoom形式の10分間と限られた時間で、
どんなメモを準備して臨んだかを3回に分けてテキストにします。

今回はこちら(日本)からのリクエストではなく
ブライトン側が設定してくれたインタビューでした。

クラブはプロモーションのために各国のコンテンツホルダーに

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R・マドリードのCLにおける300試合達成の覚書き

R・マドリードのCLにおける300試合達成の覚書き

レアル・マドリードがUEFAチャンピオンズリーグ、
ラウンド16・セカンドレグのリヴァプール戦で
CL300試合を達成しました。

素晴らしい記録ですね。

1992/93シーズンのフォーマット変更後、
この欧州最高の大会でレアル・マドリードに匹敵する
数字を持つチームは存在しません。

別の言い方をすれば
大陸最高峰の大会における3度目の100試合達成ということです。

ブライトンの成長アプローチ

ブライトンの成長アプローチ

三笘選手の活躍で
日本でもぐんと知名度をあげたプレミアリーグのブライトン。

オーナーはトニー・ブルーム氏(52歳)。

本拠地であるアメックス・スタジアムを完成させるために
3億3700万ポンドに及ぶ無利子での融資を行っています。

祖父も70年代にクラブの副会長だったそうで
クラブとは長い縁がある家系といえますね。

ブライトンの現在のアプローチは
エリートリーグの順位表で中位に位置しながらも

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プリメーロ・パロ#8(ガビ)

プリメーロ・パロ#8(ガビ)

バルセロナのガビは面白い。

一番の特徴はボールを持っていないときに
最大の長所が表面化する選手ということだ。

彼は猟犬のようにボールを追いかけまわし、
デュエルに勝利してボールを回収する。

そして
バルサにとって、もっとも落ち着かない
ボールを持っていない時間を終わらせる。

ブンデスリーガとラマダン

ブンデスリーガとラマダン

宗教に対して敬虔であるために
イスラム教のアスリートがラマダン期間中に
コンディションを維持するのが難しいのは悩ましいことなのだろうな、
と感じていました。

昨年のことですが
2022年4月11日、DFB(ドイツサッカー連盟)は
ラマダン期間中の選手のために給水タイムを取った
審判の判断を支持すると発表しました。

4月10日に行われた21/22シーズン第29節
『ライプツィヒ対ホッフェンハイム

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使い勝手のいい言葉たち#6          モーゼの前に広がる海のように

使い勝手のいい言葉たち#6          モーゼの前に広がる海のように

監督や選手が会見で使う言葉には
現代のフットボールを的確に表現する言葉が溢れています。
それを今回も少し紹介します。

「コンテクト」
監督が会見でよく使う言葉
環境、背景という意味です

「月曜日から日曜日までのサッカー選手であって、週末の選手ではない」
選手の褒め言葉ですね

「環境にやさしいクラブであることや環境にやさしいスポンサーが
 ついていると飛行機には乗りづらい」
地球への配慮と選手

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AIより、祝福を君に!

AIより、祝福を君に!

振り返れば、役員会の圧力を受け、
バルセロナのフレンキー・デヨングが
残りたい、移籍して欲しいで揉めたのは昨年夏のことだった。

8月の1カ月間は、自分の将来について不安と同居する生活を送ったが
人工知能(AI)の評価によれば、現在のフレンキー・デヨングは
バルサで5番目に価値のある選手であり、
試合でみせるインパクトという点では
2019年夏の加入以来、最高の数値を示している。

23年2月のベ

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FFPとも呼ばれるサラリーキャップに関する覚書き

FFPとも呼ばれるサラリーキャップに関する覚書き

ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)とは
UEFAが欧州のカップ戦に参加するクラブに
支出超過を禁じるための仕組みで、
健全な経営を義務づけ、財政破綻を未然に予防することを
目的としている。

昨今のフットボールニュースではよく目にしたり、耳にする言葉だ。

UEFAの審査で支出が収入を大きく上回っているクラブには、
罰金、補強予算制限、大会への選手登録制限や
出場資格剥奪などのペナルティーが

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ペジェグリーニ監督の考えるラ・リーガとプレミアとの違い

ペジェグリーニ監督の考えるラ・リーガとプレミアとの違い

「プレミアリーグと比較した場合のラ・リーガはどうですか?」

ラ・リーガ実況を長く担当しているイメージがあるからだと思うのですが、
よく2つのリーグを比較した意見を求められます。

ここでは僕などの意見でなく識者の意見を紹介します。

現在はレアル・ベティスの指揮を執るペジェグリーニ監督のコメント。

「個人的な見解ですが、リーグは財政的に強力であればあるほど良い
 と思います。最高の選手がやって

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プリメーロ・パロ#7(ベイルのセカンドキャリア)

プリメーロ・パロ#7(ベイルのセカンドキャリア)

ギャレス・ベイルのセカンドキャリアは思った通り。
やっぱりというか、それしかないないというか。

ビーチ・プロアマでPGAツアーデビューを果たしたベイル。

昨年のワールドカップを最後に
7年間の輝かしいキャリアに終止符を打った
33歳の元ウェールズ代表キャプテンは
AT&Tペブルビーチ・プロアマに参加し、
新しいステージでこのスポーツ界の大物たちと戦っている。

ベイルが出場したT&T Pebb

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『使い勝手のいい言葉たち』#5         彼とともに旅している

『使い勝手のいい言葉たち』#5         彼とともに旅している

前回の続き、中継で使ってみたい言葉たち。

どんな時に使うと効果的か、
置き換えを考えながら
特殊な語彙力を増やすという娯楽を楽しんでいます。

決して快適ではなかった

遅かれ早かれ誰かがミスをするか

片方の監督が天才的な動きをするか

どちらかが疲弊する時が来るか

リーグ優勝の秘訣は、気持ちの入らない試合をいかにこなすかにある

相手が難しいから

アペリティフの時間にやるから

もっと重

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『使い勝手のいい言葉たち』#4         待ち伏せして、その瞬間を待っていた

『使い勝手のいい言葉たち』#4         待ち伏せして、その瞬間を待っていた

死語になりましたが、”ネットサーフィン”をしていると
いろいろな記事に出会い、
こんな表現やあんな表現もあって
そのバリエーションを試合の状況に合わせて
うまくアレンジできたら
またフットボールを語る言葉が増えていくと思うのです。

ちょっと紹介します。

コーチングスクールの最終プロジェクトに使えるような試合

両チームのコーチが黒板に書いたイメージ通りに展開する

設計したレールの上を走るよう

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『バルサ・復活へのヒント』

『バルサ・復活へのヒント』

名門は長く停滞しない。

僕はいつもそう思っている。
バルサも彼らに相応しい場所への
帰り道を見つけたように思う。

途中で、また三叉路にぶつかる可能性もあるだろうが
大きな成功の経験を持っているクラブは
何度道に迷っても、いくつかのヒントを見つけ出し
尋ねるべき人を探して、復活を果たすものだ。

バルサが最近見つけた成功の記憶の断片とは何か?

ピースのひとつは
ブスケツとフレンキー・デヨングで

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ブラジルの失敗

ブラジルの失敗

カタールワールド杯は世界の名将、名選手に加え
精鋭ジャーナリストも集う大会だから
映像やたくさんのテキストは常に学びの場だった。

興味深い勝利と同じだけ興味深い敗戦、敗退もある。

たとえばワールドカップで最多5度の優勝を誇るブラジルだ。

ワールドカップ予選では圧倒的な強さ(14勝3分け)をみせ
ネイマールを中心に、隙のないチッチのチームは
優勝候補の筆頭だった。

しかし、準々決勝でクロアチ

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