音楽依存症というマイナーだけど怖い依存症。発達障害は依存症になりやすい。
昔から音楽ばかり聴いてきた。
聴いてきた、というより音楽に逃避してきた、と言ったほうが正しいかもしれない。
起きている間四六時中聴いているレベルだ。
現実がつらすぎて耐えがたくて、爆音で好みのビートに合わせて妄想の世界に逃げてストレスを発散していたのだ。
そして、ヘッドフォンやイヤホンで爆音に逃避していた時は学生時代のテストの成績も露骨に芳しくなかった。
その後、うつになって半引きこもりのような生活をすることになったのだが、その頃は音楽への依存が一層強まりコンビニに行くにも、散歩するにも外に出るにあたってイヤホンをして音楽を流してではないとつらくて外出できなくなったのだ。
店員さんは訝しがっていたことだろうと思う・・・
なんでこの客毎回毎回イヤホンつけてレジに来るの?って。
自分にとって音楽に逃避しているかどうかは一種の精神状態の良し悪しのベンチマークとなっている。
音楽を聴くと脳内神経伝達物質のドーパミンを増やすのはよく知られている。
だが、強烈なドーパミンばかり分泌して人体のキャパシティを超える量のドーパミンを分泌するとドーパミン回路が故障しドーパミン受容体が破壊される。
つまりどうなるかというと、消費的行為により一時的にドーパミンを強烈に分泌して満たされた気になっても脳が新たな刺激を求めるために生産的な行動でなく簡単な消費行動でドーパミンを求めるようになる。そして以降はドーパミンが効きづらくなる。そしてドーパミンが効きづらくなるとやる気集中力が低下し無気力になる。
たばこや酒や薬物やSNSやネットゲームもこの機序で説明できる。
自分のようなADHDの発達障害者はドーパミンが元来普通の人より少ないのでそれゆえ刺激物や快感に対するリアクションがすさまじい。
だから我々発達障害者が依存症になりづらくするにはどうしたらいいかとなると、
「ランニングなどの有酸素運動で前頭葉を鍛える」
「PFCバランスの整った高たんぱく低糖質の食事で精神不安定になりにくくする」
「ネットを断って現実の生活で人との繋がりを増やす」
しかない。
心理学者のブルースアレキサンダーの実験を引用したい。
オリにネズミを入れてヘロイン入りの水と普通の水を与えたら、ネズミはヘロイン入りの水ばかり熱中して飲んで薬物ダメージで死ぬらしいが、そのオリに仲間のネズミと、彼らと楽しく遊べる遊戯場を設置すると、ネズミはヘロイン入りの水を飲まなくなって楽しく遊ぶようになったそうだ。
「アディクション(依存)にはコネクション(人との繋がり)」が必要なのだ。
だが、コミュニケーションや対人スキルに難がある自分としてはそれができたら苦労はしないのだ・・・
これから著者がこの音楽依存症を改善したにあたって役立ったメソッドを紹介しようと思う。
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