★仏像展★『創建1200年記念 特別展「神護寺ー空海と真言密教のはじまり」』in東京国立博物館
神護寺は、和気清麻呂、最澄、空海と時代のスーパースター所縁の寺なので、2024年時点で、国宝が17点、重要文化財2833点もある古刹!開創1200年を記念に、寺外初公開の薬師如来立像@国宝など、見どころ満載の展示会である!!
私のNOTEは次の通り。(https://note.com/yanma_travel/n/n4b88b2e67289)
変更履歴
2024/08/23 初版
▼公式HP
公式HP:https://tsumugu.yomiuri.co.jp/jingoji/
公式X:https://x.com/jingoji2024
▼博物館
東京国立博物館
オマケ:東京国立博物館で立体曼荼羅を再現したVR作品『空海 祈りの形』上演 教王護国寺が所蔵する仏像21体を高精細で表現
▼展示会説明
京都市の北西部、高雄に所在する
紅葉の名所として古くから知られてきた
824年、高雄山寺、神願寺というふたつの寺院がひとつになり、神護国祚真言寺(神護寺)として誕生
高雄山寺は平安遷都を提案した「和気清麻呂」の氏寺
唐で密教を学んだ「空海」が帰国後に活動の拠点とした寺院
一方、神願寺は宇佐八幡宮の神託で創建した寺だったようで、立地が悪いところにあったようで、どこにあったかは不明な謎の寺
神護寺の前身寺院に安置された「薬師如来立像@国宝」は、平安初期彫刻の最高傑作で、寺外での公開は神護寺史上初めてのこと
神護寺は、2024年時点で、国宝が17点、重要文化財2833点もある・・・
その中から、国宝17件、重要文化財44件を含む、宝物約100件を紹介した展示会
明治以降、ほとんどの絵画と古文書を東京、京都、奈良の国立博物館に分散して寄託したのである意味同窓会みたいなものだ!?
前回の展示会は、1973年に東京・日本橋三越で行われた「神護寺寺宝特別公開」以来、約50年ぶりだとか
▼感想
作品リスト:こちら
No.2:神護寺略記
No.3:弘法大師像@重文
入ってすぐの場所に、国宝「観楓図屛風」と同じところに、大師堂に安置されている秘仏「弘法大師像@重文」が展示されていた。一枚の板に彫ったレア仏像だった。
No.23:両界曼荼羅(高雄曼荼羅)@国宝
空海が作成に携わった4m四方の大きさがある「両界曼荼羅(高雄曼荼羅)」は、約230年ぶりの修復を終えた国宝。「両界」なので、「金剛界曼荼羅」と「胎蔵界曼荼羅」が対になっている。本展示会では前期と後期で分けて展示なので、見比べはできなかったのは、凄~~~く残念である。
ただ、修復後に150年ぶりに神護寺で掛けられ、見比べ期間があったことを記しておく。
No.33-35:伝源頼朝像@国宝/伝平重盛像@国宝/伝藤原光能@国宝
右から伝源頼朝像、伝平重盛像、伝藤原光能像で「神護寺三像」とも呼ばれている
鎌倉時代のもので、すべて国宝
『神護寺略記』には、神護寺の仙洞院に後白河法皇、平重盛、源頼朝、藤原光能、平業房の画像が安置されていたとある
作者は藤原隆信とのこと
ただし、この三像が現在に指定されているものかどうかは100%ではないようなので「伝」とされ、歴史的に何回も、真作はこれだ!論争がでているようだ
図録には詳しい考察がされている。仏像以外の見どころが分かった気がする。教科書にも載る有名な頼朝像に会えます。
大般若経(紺紙金字一切経)@重文
平泉展で目覚めてしまった「大般若経」は黒と金のカッコよさと存在感に注目だ。
No.43:釈迦如来像@国宝
「赤釈迦」と呼ばれている釈迦の絵ですね。細部に金箔を細く切った截金模様で有名ですね。
No.100:五大虚空蔵菩薩坐像@国宝
年に数日しか開帳しない五大虚空蔵菩薩ですね。空海の後を継いだ真済の代に安置され、日本で作られたうち五体が揃う現存最古のもの。最古の五大虚空蔵菩でコンプリートしている唯一無二のチーム虚空蔵菩薩である。
5体なので、五智如来と五大明王とも通じる気がする。さて、あなたは東寺の五大菩薩と神護寺の五大虚空蔵菩薩坐像どちらが好きですかね?私は東寺の塔頭・観智院の五大虚空蔵菩薩が好きです!?
しかし、本当にトーハクの仏像の見せ方は、いつも素晴らしい!!!寺外で五体揃って公開されるのは初めてなんですと。
専門家の説明を抜粋です
五大虚空蔵菩薩は徳を五方に分けたもの
一説には五智如来の変化系とも
私の補足:五智如来は言うことを聞かない人(仏法に従わない)場合は姿を恐い五大明王に変化して説く
私の補足:東寺(私のNOTE)では五大菩薩なのだが、神護寺は「五大虚空蔵菩薩」では?ということである
髻(もとどり)を結い上げ、宝冠を被り、菩薩らしい煌びやかな装飾である
肌色と持物は次の通り。彩色は九世紀に塗りなおしているらしいが、それでも凄いよな・・。
中尊:法界虚空蔵・・・・白色、胸の前で念じる
東方:金剛虚空蔵・・・黄色、独鈷杵
南方:宝光虚空蔵・・・緑色、宝珠
※公式HPでは青色ですね西方:蓮華虚空蔵・・・赤色、蓮華
北方:業用虚空蔵は・・黒色、羯磨
現在は多宝塔で横一列だが、本来は東寺の五智如来などと同じく四方に安置し、真ん中に中尊がいる形のようだ
この仏像の由来や歴史は、後述する薬師三尊は不明点が多いが、明確にわかっていることが多い
836年、仁明天皇はこの寺に宝塔院を建立することを発願
同年に着工し、5年後に完成(850年完成とするものもある)
時代的には観心寺(私のNOTE)の如意輪観音@国宝と同時期だろうというのと推測されている
(言われてみればわかる気がする)
No.97-99:薬師如来立像@国宝/日光・月光菩薩立像@重文
まずは薬師如来立像。如来って解脱して煩悩を無くした方なので、質素で穏やかな顔なのだが、眼力が明王風味でコワモテな顔が注目どころ。ただ、唇の朱色が、逆に艶めかしさも感じさせるところである。
ということで、威厳に満ちた表情や重厚な衣文から、日本彫刻史上の最高傑作と言われている。平安時代のものでカヤの一木造り、
寺では厨子の中に安置されており、厨子の左右に脇侍の日光菩薩、月光菩薩となっている。
次に、薬師如来の脇侍とくれば、日光菩薩と月光菩薩ですね。要は薬師三尊です!!
腰のくねりなどが左右対称なところが多いのだが、ここはそれぞれに特徴があるのが面白い。もしかして、別の相方がいたのかも?と疑ってします。まっ平安時代の名刹をご堪能あれ!!という感じですかね。
さて日光・月光菩薩は元々は一木造だったが補修が多く、寺の歴史から分かるように大破した仏像とされている。日光菩薩は腰より下、月光菩薩は半月板を痛めたらしく!?膝より下が変わっているようだ。本尊の相方さんだから意地でも直そう!!と見守り続けられた仏像といえようか。
薬師如来の専門家の意見も参考にしたメモです。
日本彫刻の中でも異彩の存在
まなざしは厳しく、拝する者の心を見透かす顔つき
山形のに強い意志を感じる
顔や体にはノミの跡が残る
体の衣文がヒダが等間隔に刻まれるなど、仏像では他に数例しかないもの
横から見仏するとがっちり体格で、太ももあたりが足腰が必要とするアスリート風味
「神護寺=高尾山寺+神願寺」なのだが、神願寺の本尊が通説となっている
薬師如来の脇侍である日光・月光菩薩の専門家の意見も参考にしたメモです。
髻(もとどり)を結い上げ、腰捻り系のベーシックな観音
日光菩薩は日輪を持ち、月光菩薩は月輪を持仏としている
元々は台座も含めて一木造とされているが、前述の通り、修復されているので真相は謎
私は脇侍の相方は別だったんじゃないか説だが、専門家は古書なども含め、この組み合わせで、ずっと本尊の脇侍だっただろうとしている
ただ、様々な調査から、制作時代(完成)は本尊より時代は後だろうとのこと
No.103:十二神将立像
薬師三尊と同じく神護寺の須弥壇に安置されている。そう!薬師三尊と十二神将で「チーム薬師」ですね。
この十二神将は、京都・大興寺、東寺(私のNOTE)の金堂にものと繋がりを感じる形式なんだそうな。時代は室町時代から江戸時代作だが良い仏像で、足枘には仏師の名が書かれているのだが、本当はもっと昔の時代のものがあったのだろうなと思ったり。
No.102:四天王立像
前述した薬師三尊の外に2体ずつ安置されている。持物や体の色から鎌倉時代の東大寺復興で造られた四天王の形式を踏襲しているようだ。ということは、奈良仏師、もしかしたら慶派のものを参考にしたことになるかも。
No.104:二天立像
その昔、運慶の二天だったそうな・・・。
No.101:愛染明王坐像@重文
現在は護摩で黒ずんでいるが、元々は愛染明王の特徴である「赤」であった
慶派仏師 #康円 であることは分かっている!
運慶の孫で父は湛慶なので、サラブレット仏師で、三十三間堂(私のNOTE)にも携わっている仏師
運慶、湛慶没後は運慶工房を継承した仏師
像高は40センチと小さいが、10日で終わらせたようだ
って、仏像の説明薄いな・・・。本当に良い愛染明王ですよ!!
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