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「読書」マガジン

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読書に関するノートを集めたマガジンです。
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記事一覧

書評:行動ゲーム理論入門(2010年)

書評:行動ゲーム理論入門(2010年)

本稿は『経済セミナー』(2010 年 8・9 月号)に掲載された
・川越敏司『行動ゲーム理論入門』NTT出版,2010 年
への書評記事を転載したものです。

伝統的な経済学と行動ゲーム理論との接続性を重視(書評『行動ゲーム理論入門』川越敏司 著)現実の人々は、多くの経済学者が想定するように「合理的」なのだろうか? 首尾一貫した意志決定ができない、あるいは他者との人間関係や文脈、心理状態に応じて行

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アプリを使って論文を読もう!

アプリを使って論文を読もう!

元日に親戚で集まったときに、IT系に詳しい叔父からすすめられた

・MarginNote 3

というアプリがなかなか秀逸でハマっています。いわゆる文書閲覧サービスの一種なのですが、文書にハイライトやコメントを付けると、その箇所のテキストが自動的に抜き出されて、簡単にまとめノート的に整理できる優れもの。ツリー状の階層構造を入れたり、色を変えたり、(アップルペンシルを使って)手書きのメモを加えたり

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三島由紀夫と終戦

三島由紀夫と終戦

友人から突然、僕が大昔にブログに書いた記事を読んだとの連絡をもらいました。実は本人もすっかり存在を忘れていたのですが、ちょうど終戦に関する内容だったので、このnoteでもご紹介したいと思います。
・三島由紀夫はかく語りぬ(『ECONO斬り!!』2008年12月7日)

終戦から75年が経ち、気が付けば三島が自ら命を絶った年齢まであと5歳。インタビュー時の年齢である41歳まではあと1年!そのせいか、

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『仕事本 わたしたちの緊急事態日記』

『仕事本 わたしたちの緊急事態日記』

先週末に書店で衝動買いした
『仕事本 わたしたちの緊急事態日記』
を空き時間にパラパラと眺めています。

緊急事態宣言が発出された4月7日頃から約2週間にわたって
・総勢77名の様々な背景の書き手による
・身の回りに起きた事柄を綴った“日記”
が収められている、とてもユニークな本です。不安・怒り・とまどい・決意・気付きなど、非常時の中で各書き手に生じた思いや覚悟に触れることで、僕自身が数カ月前に経

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“ジブン”と向き合う

“ジブン”と向き合う

三浦瑠麗さんの自伝風エッセイ『孤独の意味も、女であることの味わいも』をオフィスにお送り頂きました。どうもありがとうございます&受け取るのが遅くなってすいません(汗)で、読み始めたら止まらずに一気に読了。

Amazonレビューなどで他の読者の方々が強調されている「壮絶な過去の告白」には僕も驚きました。ただそれ以上に、三浦さんが今まで心の中で一人で抱えこんできた“ジブン”を、彼女が一番大切にしている

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【新年度】阪大生に薦める5冊【これを読もう!】

【新年度】阪大生に薦める5冊【これを読もう!】

阪大教員と学生が5冊ずつオススメ本を選んで、生協での売り上げを競う

・「ブックコレクション ~ 教員 VS 学生【書評対決】~」

に現在参加しています。相手は教え子である安田ゼミの学生たち。というわけで、絶対に負けられない戦いです(笑)キャンパスにお越しの際は、ぜひ(安田のオススメ本を)ご購入下さい😁 

ちなみに、僕が選んだのは以下の5冊です。「当たり前を疑ってみよう!」が実は隠れテーマ。

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「2014年ベスト経済書」

先週発売された『週刊ダイヤモンド』に、「2014年ベスト経済書」ランキングが掲載されました。私にもアンケート依頼が送られてきたのですが、書こうと思っているうちに締切が過ぎてしまい提出することができませんでした(スイマセン><)【注】。というわけで、罪滅ぼし(?)も兼ねて以下で少しだけご紹介したいと思います。

第1位から5位は以下の5冊!(毎年のことではありますが、本によって推薦者の顔ぶれ/属性が

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ショート書評

ショート書評

Togetterでまとめている「ショート書評」をひと月ぶりに更新しました。経済書の新刊本を中心に、多数紹介しております。

ちなみに、昨年以前のまとめリンクはこちらです:
 2013年 2012年 2011年(上半期 下半期) 2010年(下半期)

ぜひご参考ください!

『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』をちょっぴり厳しく読んでみた

※全文を公開している「チップ」方式の有料ノートです。

noteを始めて3日目。幸い三日坊主にはならずに済みそうですが、まともなコンテンツがゼロというのも寂しいもの。ということで、思いっきり古い記事になってしまいますが、2006年の年始に拙ブログ「ECONO斬り!!」へ投稿したベストセラー本への書評(に少し修正を加えたもの)を以下に再掲させて頂きます。一見して明らかなように、当時は怖いもの知らずの

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