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自分で“創る”。現代におけるZINEについて。

「雑誌が好きならば、自分で創ってみたら面白いのでは?」 こんにちは。noteを通じてみずみずしい毎日をお届けする試みです。  今回つらつら語っていきたいのはこちら。”ZINE”についてです。読み方は「ジン」。そうそう、美味しいカクテルを…ってそれはお酒のジンね。大河ドラマでもないですよ。もっとマニアックなとこいくと、R&BシンガーソングライターのZinとか… とまぁ冗談はさておき。話がだいぶそれましたが、ZINEとは何ぞや?というのをご紹介したいと思います。  ZINE

    • 焼きうどん3

       アラームが鳴る10分ほど前に目が覚めた。洗面台で水の流れる音がする。 どうやら彼女もすこし早く目が覚めてしまったようだ。 「おはよう」 「おはよ〜、早いね」 「君の方が早いでしょ。寝れた?」 「ばっちり、なんならいつもよりスッキリしてるかも」 「そりゃよかった」  彼女はすでにメイクを軽く済ませ、ポットにほうじ茶を入れてくれていた。 甘く香ばしい香りが部屋に漂っている。ずずず、と啜ると、湯呑みの底に茶葉が残っていて、少しむせた。  彼女は、いつでも出れるよ、と声をか

      • 焼きうどん2

        「えぇ…今から?」 「そう、今から行こう」 「何言ってるの笑 明日仕事でしょ」 「休みを取るんだよ。体調が悪くなりましたとか言って」 「でも…」 数分の押し問答の末、とうとう僕は彼女を説得することに成功した。 出発は明日の午前3時。朝1番の温泉に浸かりに行くこととした。 「あなたらしくないよね、計画もせずに飛び出すのって」 「まぁ、良いんじゃないか、たまには」 「そうねぇ…」 何かにつけて彼女は気分が高まっているような様子は見せず、どこか落ち着かないようだった。急に誘っ

        • 焼きうどん

           鍵が閉まる音がする。時刻は午後10時を回り、僕はすでに寝床に入っていた。寝苦しい夏の夜が続いていたが、今日はいつもより湿気がなく過ごしやすい。ただ、寝る前にどうしても友人からもらったコーヒーが飲みたくなり、ミルで荒目に挽いた後、湯を沸かして飲んだ。ハンドドリップの仕方は前の職場の先輩から習っていた。初めの頃はメモを見ながら必死にドリップしていたが、今となっては鼻歌を歌いながら入れることができる。カフェインのせいかなかなか寝付けずにいたところ、ちょうど仕事終わりの妻が帰ってき

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        自分で“創る”。現代におけるZINEについて。

          書く

           坂口恭平さんの「生き延びるための事務」を購入して読んだ。昨日。10年後の自分を想像して、1日の予定が詰め込まれた円グラフを書いていく。昨日の自分と比較したときに面白いくらいに全然違っていた。  今日は早速円グラフ通りに生活してみる。朝から絵を2枚描いて、散歩してパン屋でパンを買って食べる。コーヒーを入れて飲んで、音楽を聴いて少し踊る。 そして今文章を書いている。さらに理想を言うと、ど田舎に住んでもっと美味しい水でコーヒーを入れたい。パンも自分で焼いて食べたい。もしくは米育て

          おばあちゃん

           祖母の話をしよう。福岡県は東区の香椎というところに庭付きの大きな家で祖父と二人暮らしをしていた。頑固な祖父とは対照的に、元気はつらつで周りを笑顔にする人だったと記憶している。山登りが大好きだった彼女は、「ピカチュウの飛行機に乗ったよ」といつも自慢げに話をしてくれた。チョコボールを山登りの際に携帯するのが彼女のセオリーで、私が銀のエンゼルを集めているのを知っていて、会う時にもらっていたのを覚えている。そのおかげで、私は幻のキョロちゃん缶を手に入れることができたのである。  

          おばあちゃん

          原稿用紙

           原稿用紙を買った。エッセイを書くためだ。手書きで作成しているZINEに掲載する予定のエッセイを書く際、パソコンに打ち込むのが億劫になった結果「久しぶりに原稿用紙に書いてみるか〜」と小学生ぶりに書店で購入した。  鉛筆を持つこと自体久しぶりだ。消しゴムも。 カリカリと心地よい音と共に、粉が舞う。 しばらく書き進めると、右手の小指側面に黒い跡が残る。漢字ドリルをこなしていた頃が懐かしい。 原稿用紙は、読書感想文を書く際に使用していたが、その内容はとてもお粗末なものだった。本の

          原稿用紙

          旅に出たい

           旅に出たい。急な欲求に駆られることがある。 急に決定する旅行ほど楽しいものはない。ここ最近で旅に出たといえば、家からモノレール駅で行くと3~4駅ほどにある、近所の大学へ行って、帰りにスケボーでその距離滑ったことくらいか。先日たまたま入ったコーヒー屋さんの店主が実はダンサーで、踊っている姿を見たいのもあって、大学で行われたワークショップに参加してきた。  その帰りだった。モノレールで普通に帰るか〜と思っていたが、ジュースを買ったせいで、財布の中に千円札残り一枚となり、なんか

          旅に出たい

          負の感情との向き合い方

          幸せとは? 今ある幸せも必ず通り過ぎていってしまうという実感がずっと心の中にあるし、実際にそう。昨日までいい気分だったのに、急に雨が降ったように心にモヤがさし、「睡眠薬 自殺」なんて検索している。  幼い頃から自分に自信を持てたことがない。大きな成功はしたことがないし、大人になってもうまくお金を稼げた試しがない。「お金を稼ぐ力がある=社会に貢献できる力がある」という記事を目にした時には眩暈がした。じゃあ自分は社会にとって価値がない人間ということになる。  たまにやってくる、”

          負の感情との向き合い方

          羊羹

           友人に教えてもらった、工藤裕次郎の”羊羹のブルース”という曲を聴きながら、夢について考えていた。  小さい頃の夢は”パイロット”だった。きっかけはわからない。 小学生になると、親に気を遣って”医者”と答えていた。今思うと、周囲の環境に怯え、夢なんてなかった。  中学、高校と特に将来の夢は無く、大学進学は英語を勉強するという、本来”手段”であるはずの言語を”目的”として進学を決意した。  在学中は楽しかったが、やはり夢なんて無かった。 安定した仕事につければいいなと、月

          なんのために生きるのか?

           ”何のために生きるのか?”という問いに対して、あなたは明確な答えを持ち合わせているか? ー自分のため ー家族のため ー恋人のため ーお金のため それぞれが、それぞれの正解があっていい。 ただ、それが独りよがりになりすぎてはいないだろうか? 自分さえ良ければいい。だから余分に蓄える。自分のものだ!と独占する。 独占することで、同時に不足が生じる。 それが世界各地で歪みとして現れてはいないか? 自然から享受しているものがあるのにそれに気づかず感謝を忘れ、野菜や果物を当

          なんのために生きるのか?

          一人目と二人目

           先ほど「小説を書こう!」と奮起したがアイデアが出ず一瞬でやめた。まだそこまでの技量は持ち合わせていないようだ。ともあれ久しぶりゆっくり文章を書いている。こうして何かを作ることでその人となりが形成されていく。ところでこの”人となり”とはいったいなんなのだろうか。我々人類は生まれた時から大なり小なり何かしらのコミュニティーに属し、周囲から影響を受ける。生まれた時から言葉が巧みに扱える赤ん坊がいるとするならば、その子の言論や考え方は備わっていた素質となるが、そんなスーパー赤ちゃん

          一人目と二人目

          いい時代

          いい時代になった。ボタンひとつで洗濯ができるし、タイマーをセットすればいつでもほかほかご飯が食べられる。チャンネルを切り替えれば、好きなコンテンツが目白押し。本当にいい時代になった。 便利な世の中。誰もがみんなが幸せ。そしてこれからもっと世界は良くなる。 この呼びかけに対して、あなたはYESと断言できるだろうか?  警察庁より発表されたデータによると、2023年における日本国内の自殺者は21,818人。岐阜県 羽島郡 笠松町の総人口に匹敵する。この人数が世界から一年間と

          いい時代

          チョコボール

           チョコボールが大好きな子どもだった。というか、チョコボールを開封した時の”当たり”に夢中になっていたんだと思う。銀のエンゼルなら5枚、金のエンゼルなら1枚、集めたものを葉書に貼って送ると、キョロちゃんの缶詰が当たるという、なんとも子どもごころをくすぐられる仕掛けがあった。  おばあちゃんに協力してもらいながら(母方のおばあちゃんは山登りが好きで、よくチョコボールを携帯していた)、なんとか銀のエンゼルを5枚集め、キョロちゃんの缶詰を手に入れた時は、天にも昇る気持ちだった。  

          チョコボール

          おばあちゃんから料理を習う①

           先日、古本を間借りで販売させてもらっているお店に立ち寄った際、そこで知り合った方と世間話をした時のこと。 おばちゃん「出身は?」 私「長崎です」 おばちゃん「正月は帰ると?」 私「いや〜、仕事なので帰らないですね。ただ1月のどこかで帰るかもしれません」 おばちゃん「おばあちゃんはいる?」 私「そうですね、畑とかやってて、元気ですよ」 おばちゃん「そしたらね、料理習っといた方がいいよ」  大きな雷が落ちた。  帰ったら絶対におばあちゃんから料理を習う。心に決めた。  う

          おばあちゃんから料理を習う①

          泣く子も黙る、最強の照り焼きチキンの作り方

          皆さんも、人であるからには、必ずこの衝動に悩まされるはずです。 ”照り焼きチキン食べてぇな〜”と。  そこで、今回は泣く子も黙る、最強の照り焼きチキンの作り方をご紹介します。   それでは行ってみよう。  まず、鶏もも肉を用意します。どこ産でもOK。今回はブラジル産を使用しました。はるばる反対側から来てくれたんやね〜。うん〜ありがとう〜。  食べやすい大きさにカットした後、フォークでぶすぶすと穴を開けていきます。味が染みやすくなるような気がします。 そしたら大きめの

          泣く子も黙る、最強の照り焼きチキンの作り方