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羊羹

 友人に教えてもらった、工藤裕次郎の”羊羹のブルース”という曲を聴きながら、夢について考えていた。

 小さい頃の夢は”パイロット”だった。きっかけはわからない。
小学生になると、親に気を遣って”医者”と答えていた。今思うと、周囲の環境に怯え、夢なんてなかった。

 中学、高校と特に将来の夢は無く、大学進学は英語を勉強するという、本来”手段”であるはずの言語を”目的”として進学を決意した。

 在学中は楽しかったが、やはり夢なんて無かった。
安定した仕事につければいいなと、月並みの夢を掲げていたような覚えがある。

 そこから数年が経過した今。現在進行形で、将来に対しての楽しみや夢が大きくなっているような気がする。夢がない=情報が無かった んだろうと今では思う。

 昔に思い描いていた大きな夢は達成できてはいないが、憧れていた物事にいくつか挑戦し、達成はできた。自分が”いいなぁ…”と羨んでいた状態に、今自分がいるなと思うタイミングもたまに訪れる。

ある意味では、夢はいくつか叶ったとも言える。

けれども不思議なもので、達成したときの満足感はずっと続かない。

だからと言って、感謝の気持ちは忘れないようにしたい。


もしいつか君が夢を見るときは気をつけて
身に余る幸せに溺れてしまわぬように

もしいつかその夢が叶うときは気をつけて
満ち足りる虚しさに溺れてしまわぬように


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