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いい時代

いい時代になった。ボタンひとつで洗濯ができるし、タイマーをセットすればいつでもほかほかご飯が食べられる。チャンネルを切り替えれば、好きなコンテンツが目白押し。本当にいい時代になった。

便利な世の中。誰もがみんなが幸せ。そしてこれからもっと世界は良くなる。

この呼びかけに対して、あなたはYESと断言できるだろうか?


 警察庁より発表されたデータによると、2023年における日本国内の自殺者は21,818人。岐阜県 羽島郡 笠松町の総人口に匹敵する。この人数が世界から一年間という短時間で抜け落ちたと考えると、ゾッとしないだろうか。例えとして挙げたが、この街の出身の方は気を悪くされたかもしれない。申し訳ない。

改めて問いたい。こんな社会が果たして、”いい社会”と言えるのだろうか?


自殺の原因は9割が勤務問題である。

紐解いていくと、その理由は、

仕事疲れ、人間関係、仕事の失敗、職場環境の変化。


嫌だと思う環境に居続けなければなければならない重圧を引き起こしている原因は主としてお金、世間体、変なプライド。この三つに絞られる。


人間としての”つくる楽しみ”が、まず大きなシステムによって排除されていて、わざわざ自分で作らなくても、お金で買えるし…という発言が世の中に蔓延っていて、”生きるため”だったり”楽しみ”だったりを享受するにはお金が必要というシステムが成り立っている。そしてお金を稼げない=社会のゴミとして、社会のシステムさんはレッテルを貼りにくる。

お金を稼ぐことのできる人から、そんなレッテルを貼られた方に向けてコメントするとなると、「怠けているだけだ」「工夫が足りない」

という言葉も飛んできそうではある。しかし、山奥で熊に遭遇するとパニックでおそらく身動きが取れなくなるように、人は本当に自分ではどうしようもできないと感じた事実に直面すると身動きが取れなくなってしまう、と思う。これは勝手な持論ではあるが。

この”どうしようもできない事実”の背景には、”選択肢が二つしかない”ということが挙げられる。そのまま耐え続けるか、死を選ぶかである。自殺してしまった方々は、この二つの選択肢で揺れ動いていたのではないかと思う。


それなら選択肢が3つ、4つあればいい。たまたま、その環境ではうまくいかなかっただけで、他では成功するかもしれない。周囲の発言に縛られていると感じるならば、そこから離脱し、全く知らない人に弱みを見せて助けを求めたっていい。世間体を気にしていると、世間体気にし人生になる。そうしていると一生が終わる。


 選択肢を増やすためには、直感を信じて、面白そうだと思ったことに踏み込む勇気が必要である。苦しくなったら逃げてもいいのだと、声を大にして言いたい。

ここまで色々なことを述べたが、人から借りた言葉で、なんだかよくある当たり前の話になってしまったような気がする。

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