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2024年2月29日。この日を新たな始まりの日にしたいと思った。

人生の転機は何度か訪れる。小説が第一章、第二章と続いていくように、僕らの人生もきっと何章かに分かれている。どのページを区切りにするのかはわからないし、そんなことを意識する暇もなく人生は続いていくから、自分が今、第何章を生きているのか、皆目見当もつかない。

このnoteは決意表明として書きたいと考えている。
自分の人生も今、第何章を生きているか分かったものじゃないが、新たな章の始まりは今日にしたい。
そう思ったので2024年2月29日 午後9時、PCの前に座って、このnoteを書いている。

書き殴った文章で、今の素直な気持ちを記そうと思うので、修正などは一切するつもりがないです。いつも通り拙い文章で申し訳ないです

自分は、2022年4月に、就職のタイミングで地元愛知県から東京へ来た。上京となると、誰しもが大きな野望を持ってやってくるだろう。東京という町は、この日本の中でも特に戦いの場であるし、自分の身を守れるのは自分だけ、そんな事を自然に思わせるような不思議な力のある町だと思う。
そんな町へ来る決意をしたこと、そして憧れを叶えられたことが嬉しかった。同時に、今までの当たり前を手放す怖さも感じていた。
地元を離れる日には、家族からのLINEを見てバスの中で涙を流した。
いよいよ独り立ちする責任感と、少しの重圧、大きな決意。それらを全て背負ってこの地へやってきた。自分はあの時、必ず強くなってやると、そう意気込んでいた。あの涙は、そんな涙だったと思う。

しかし現実は、そんなに甘くなかった。
自分はこの東京で、誰よりも強くなかった。弱かった。

上手くいかない仕事、堕落した人間関係、将来のビジョンが何も見えないお金の使い方、心が通じ合ってない見栄だけの恋愛。
この町で過ごした2年間で僕が得たのは、
現状への不満と、自らの心の弱さへの自覚、社会人二年目にしては恥ずかしいレベルの貯金だけだった。

周りの人たちは確実に次のステージへと上がっていくのをスマホの画面から見る。順調そのものである笑顔を見ると心苦しかった。他人の不幸を願ってしまうような最低な考えになってしまったこともあった。

自分はいったい何をしているんだ?

そんな考えが頭から張り付いて離れず、何もかも上手くいかなかった。
ついに年始しばらく経って、僕は壊れた。
いろんな人に迷惑と心配をかけながら、僕は生きながら死んでいる人間となってしまった。

そして少しの期間、休むことにした。

最初は死んだように寝た。気が済むまで目を閉じた。
だんだん落ち着いてきたところで、気持ちを整理する時間、同時に悩む時間が嫌でも増えた。
悩むのも馬鹿らしくなって、走ったり、身体を鍛えた。走っている時だけは、前に進めているような気がして、そんな時間が好きだった。
実際成果は出てきて、この二年間で堕落した身体は、少しづつ過去の自分へと戻せている気がする。

身体を鍛えたり、勉強をしたり、日々を無理やりにでも充実させた。
先日記事にしたが、少し目標となるものも出来たりした。

そして、いよいよもうすぐ休みの期間が終わって、元の生活に戻ろうとしている。
何だかフワフワしていた。このまま本当に戻れるのか?
体感、80%の準備しか出来ていないような気がした。いや、もっと低いだろう。
僕は、何か「決意」となるような劇薬を欲していた。

そんな時、今日の朝にふと思ったのは、
東京に来てから綺麗な景色、全然見てないなあということ。
いや、きっと見ていたんだろうけど、この急速に流れていく日々では、
「綺麗」なんてことを心から思えていなかったように感じた。

東京で一番綺麗な景色を見たかった。
午前中にあった用事を済ませて、僕はその足でとりあえず突発的に高尾山に向かい、山頂まで登った。
山頂は確かに絶景だった。苦労して登った分、爽快だった。
けれど、何かが違った、これは僕の求めていた劇薬ではなかったように感じた。もちろん、素晴らしかったけれどね。


高尾山山頂



次に僕の出した答えは「渋谷スカイ」だった。
そういえばそんなものあったなあ…..と思い出して、急いで山頂でチケットページを開いて、奇跡的に残っていたチケットを買い、ダッシュで下山して渋谷へ向かった。

渋谷スカイ、そういえば行きたかったけど、上京して一度も行っていなかった。まるで今日にとっておいたみたいな、そんなあるはずもない運命を感じながら渋谷についた。

どうやら僕の求めていた「劇薬」はこれだったらしい。

目の中には、憧れの大東京が広がっていた。360°どこを見渡しても東京だった。


渋谷スカイ



色んな事が頭に廻った。
憧れを抱きながら挑んだ、これまでの空っぽの二年間。
良い出会いとは言えなかったような人たち。
悔しさを噛みしめながら乗った電車。
アルコールと煙草の煙に溺れた夜。

僕はこんなにも美しい景色のような、素晴らしい人間ではない。
なんてダメ人間なんだ、なんてクソみたいな時間を過ごしたんだ。

そんな風に思いかけていた、思ってしまった。

ハッと、 冷静になる。

この綺麗な景色を見て頭に浮かんだのは全て否定だったことに気づいた。
なんて虚しい考えなんだ。

もうやめよう、こんなの。

僕は自分で自分を否定しすぎる。今までもずっとそうだった。
「自分なんかダメだ」なんて思いすぎて慣れた。もはや呼吸のように考えるようになっていた。そしてダメな自分を「普通」にしようと完璧を目指した。けれどまたダメで後悔ばかりして…..そんな思い込みが僕を突き落としていることに気づいたような、そんな感覚がした。

世の中にはこんなに素晴らしい景色がある。
煌びやかで華やかで、誰しもが憧れる光がある。

けれど、それは自分を否定する道具ではない。
比較して妬むために存在しているわけではない。

自分よりもすごい人なんてたくさんいるよ。自分には出来ないこともあるよ。
だけど、それがなんだ。自分は自分だ。
選ばれてここにいて、居場所も存在する意味もきっとある。

何よりも僕のことを愛してくれる家族も、友達も居る。
それだけで素晴らしいことなんだと、ふと思えた。

これから、落ち込むことも、消えたくなることも、全てを壊したくなるようなことも、きっとある。時にはまた自分を否定したくなる夜が来る。
そんな時は、今日を思い出して、少しづつ踏ん張れる自分になっていけるように、日々精進するだけだ。

自分はそんなにダメじゃない。けれど、前に進むことだけはやめたくない。それでも進めなくなった日は、またこの景色を見に行けばいい。
そんな風に思えた。

もう僕は、二度と自分を壊さないようにする。
少し弱いかもしれないけれど、もがいて、苦しんで、強くなろうと努力して、そんな自分を認めて、愛せるように生きていく。

そんな決意表明にしたい。

イヤホンから、大好きな音楽達が流れた。

「忘れるな、お前の人生は、お前の為のもの」
「燃え尽きることも はぐれることも恐れぬ あの彗星のように」
大切にしていたつもりの歌詞達だったけど、今までと全然違うように聞こえる。

ああ、この景色を見ることが出来て本当に良かった。

少しづつ頑張って、大切だと思える人、瞬間、気持ちを増やして、
自分の人生の新たな章を素敵なものにできるようにしたいです。

時々、辛くなったり、考えたくなる日が来たら、noteに書き溜めようと思います。誰も読んでくれなくてもいい、自分の気持ちの整理にはここが一番いいと思っています。ここも一つの僕の居場所です。

2024年2月29日。僕にとって大切な日となりました。








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