“ウクライナ戦争”の和平交渉に向けて

2024年2月25日 21:22

東ヨーロッパで今なお続くこの戦争は、ロシアによる悪質で一方的な
侵略戦争にほかならない。ロシアはウクライナの国土と資産を略奪し
生活基盤をことごとく破壊し、罪の無い一般市民を大量虐殺した。

侵略戦争を仕掛けたのがロシアであり
自衛のための反撃をしているのがウクライナである。
この構図が揺らぐことはなく、従って和平交渉は
ロシアに利するものとならないよう強く願う。

盲目的に現実を歪曲した『けんか両成敗』の認識で交渉を主張した場合
甚(はなは)だしくロシアの思う壺となる。
ロシア擁護派のいかなる屁理屈も、ウクライナ国民がロシアによって
殺害されても仕方がない理由にはならない。

交渉時の条件により、必然的に以下のような相互作用が働く。
A国にとって有利な内容なら、A国は即座に交渉を受け入れ
B国は交渉を拒否する。
そしてA国は平和主義者の如く、拒否したB国を好戦的と決めつけ批判する。
逆に、B国にとって有利な内容なら、B国は即座に交渉を受け入れ
A国は交渉を拒否する。
そしてB国は平和主義者の如く、拒否したA国を好戦的と決めつけ批判する。
…それゆえに、和平交渉には因果応報に基づいた『公平性』が求められる。

他人の家に押し入った強盗殺人犯と、その被害者遺族との
和平交渉であることを、念頭に置かなければならない。
ロシアが軍事侵攻で占領した全ての地域の返還・損害賠償・平和の回復。
これらが国際法に則(のっと)る当然の条件となる。
勿論、まやかしの停戦合意であってはならない。

ロシアは ”クリミア併合” だけでは飽き足らず、自国有利な
『ミンスク合意』(第１次2014年／第２次2015年)でさえも
恣意(しい)に違反し、一方的破棄に及んだ。
さらなる野心のために、ウクライナへ攻め入ったのである。
『合意』の名のもとに停戦が実現しても、鼻からロシアは
侵攻戦力を再建するための、暫定期間としか考えていない。

もしも万が一、ウクライナがロシアに降伏したならば
必ずやチェチェンやシリア等と同じ轍(てつ)を踏む。
損害賠償はゼロのまま、ロシアによる日常茶飯の
虐待・略奪・人権の侵害行為が今後もさらに助長され
子々孫々に至るまで、取り返しのつかない禍根を残すに違いない。

現在も過酷なロシア占領下で解放を待ち続ける幾百万の同胞を
見殺しにするばかりか、味をしめたロシアは将来何度でも
周辺諸国へ同様の、軍事侵攻を繰り返すこととなるだろう。

この戦争は『民主主義』対『専制主義』の戦いを象徴している。
世界の趨勢は、必ずしも専制主義の側にあるわけではない。
民主主義が後退しているわけでもない。

専制主義国家は、共通して ”言論の自由” が無く
持て余すほどの武力を背景に、自国民を徹底弾圧している。
すなわち国民の信託を得ていない ”贋物政府” に過ぎず
世界の圧倒的大多数の人々は、民主主義を求めている。

２１世紀の時代を決して
専制主義者の支配する暗黒の時代へ、引き戻してはならない。
東ヨーロッパに位置するウクライナは
“自由” と “民主主義” の西側諸国と同一の価値観を持っている。
ロシアに生活基盤を破壊され、水も電気も食料もままならない
ウクライナの人々を、どうして見殺しにできるだろうか？

そのためにも、良識ある国際社会が一致団結し
可及的速やかに "公正な和平交渉" を押し進める必要がある。
そして人道国際法の見地からロシアを厳重に裁き
大義なき戦争の終結を、宣言しなければならない。

※建礼門葵の、やり場のない怒りのメッセージでした。
尊い人命を軽んじる戦争が、悲しくて仕方ありません。
一刻も早い停戦を願うばかりです。

※ロシア軍による主な軍事侵攻の経緯を、以下の一覧表にまとめました。

≪建礼門葵の戦争反対に関する文書一覧≫

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