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アナコンダにひきの記事

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主に硝子、あとは指など/アナコンダにひき

主に硝子、あとは指など/アナコンダにひき

壊しちゃったものは意外と少ないことに気づきました。不注意でよくものを落とすのですが、落とし慣れているので大抵は足で受けとめます。そのせいで足はなんとなく痛いことが多いです。

①水玉模様の肉厚グラス4個入り

食器洗いの際は泡を多めに使った方がよく汚れが落ちると信じているため、たびたび食器を手から滑らせます。シンクの中で他の食器とぶつかるため私の手が介入する余地無くグラスは割れてしまいました。ガラ

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行進曲を中心に/アナコンダにひき

行進曲を中心に/アナコンダにひき

ガシャン派(公式略称)へ捧ぐプレイリストです。クラシックから2つ、邦楽から2つ、洋楽から1つ

1)ラデツキー行進曲/ヨハン・シュトラウス1世作曲

最初にテンションが一番高いのが良いと思います。あとハッピーではあるけど勢いが強くて、かと言って細い部分はセンチメンタルで、なんとなく狂気的じゃないですかこの曲。

2)「八甲田山」徳島隊銀山に向う/芥川也寸志作曲

「天は我々を見放したぁ…!」(声:

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余白の多い狂人の日記/アナコンダにひき

余白の多い狂人の日記/アナコンダにひき

自分の創作物から入ります。やはり短歌を見て頂くのが一番いいように思いますので、文フリで販売予定のものから連作をいくつか抜粋します。作成時期も媒体もバラバラですが、冊子の方には大体この順番で載るはずです。「銀の映写機」4首が2年前、「まだいない双子」6首が今年、「秋の打楽器」14首が文フリ用に過去作を並べたもの、「白百日紅」6首が過去作と新しいものです。

以下自己紹介です。

自己紹介は上手くでき

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『ジョー・ブラックをよろしく』/アナコンダにひき

『ジョー・ブラックをよろしく』/アナコンダにひき

※この記事は映画『ジョー・ブラックをよろしく』のネタバレと、私の身勝手な解釈、稚拙な感想を含み、しかし私はこの映画が好きです。

「忘れられない映画」って難しくないか。わざわざ忘れようとした映画なんてないし、そんな映画があったとしてそのために文章書くのはあんまり愉快な作業にならなそうだし、映画そのものについて書いてもよければ、映画を見た時の状況や自分の環境を主軸にしてよくて自由度が高いし…と考えて

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空気うさぎの朝/アナコンダにひき

空気うさぎの朝/アナコンダにひき

二つの瞳のちょうど真ん中、鼻と眉間を繋ぐ線上の一点から正面に15センチ、上へ10センチ程の場所に空気うさぎは浮かんでいる。仰向けで寝る時は全く問題ないけれど、うつ伏せの時空気うさぎは地面にめり込むことができないみたいで、避けるようにはしつつ時々困らせてみようと思ってうつ伏せになる。すると空気うさぎは畳に押し付けられて少しぺしゃっとなる。空気うさぎが大袈裟な動きをすることはないので、「少し」「ちょっ

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感覚だけを光線に置いて/アナコンダにひき

感覚だけを光線に置いて/アナコンダにひき

美術館が好きです。正確には感覚だけになれる場所が好きです。映画館、コンサート、温泉、おいしい食事の出るところ等々。もし純粋な痛覚だけを得られる場所があったならそこも好きになったかもしれません(感覚に貴賤はないはず)。あらゆる責任を逃れて、思考などというものが暇つぶしに体内を乱反射する光に過ぎなくなる場所。

約一年ぶりに実家に帰ったついでに青森県立美術館に行きました。土地柄なのかも知れませんが、さ

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『カミーユ』/アナコンダにひき

『カミーユ』/アナコンダにひき

狂うのはいつも水際 蜻蛉来てオフィーリア来て秋ははなやぐ/大森静佳

『カミーユ』巻頭「きれいな地獄」の最初の一首です。もう狂った方が楽なのではないか、あるいはもう狂ってしまっているんじゃないかと思われる時に、色鮮やかな川辺が想起されるようになりました。オーバーな表現であることは間違いないですが、言葉によって私が変えられたことの一つの実例です。

歌集そのものが秋のイメージだったので今回この本を選

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