比翼(ひよ)

小鳥たちよ、 真実、彼はおまえたちを好きであった。

比翼(ひよ)

小鳥たちよ、 真実、彼はおまえたちを好きであった。

最近の記事

「1年」

気づけば、初めてnoteというものを書いてから1年以上が経っていた。 ざっとタイトルを見返してみたが、いまいち内容が分からないものばかりだった。 無理もない、予測しにくいタイトルを付けているのだから。 色々なことを思って、感じて、文字にしてきたらしい。 感情の起伏が激しくて元気な時と鬱々としている時の違いが顕著だ。 けれど一貫して同じような淡い薄雲を被っている。 ずっとずっと、焦っている。 正規で働いていないことを後ろめたく思っている。 連日残業続きで夜中に帰ってく

    • 「目標」

      2024年になった。 年が変わったとはいえ、いつも通り流れる時間は何も変わらない。 それでも"新年だから何か始めよう"という気が起こるのは、普段やりたいと思っていることを行動に移せない自分の怠慢を許してやりたいと思ってしまうからなのだろうか。 今年は自己研鑽の年にしようと思っている。 ここ数年はとにかく生きることに必死で、おぼつかない日々を過ごしていた。 本当に生きているのがやっとだったのかもしれないが、人間は都合のいい生き物なので苦しかった記憶は無かったことにしようとす

      • 「動画」

        動画配信サイトで様々なアーティストの曲が聞けるようになってもう何年も経つ。 そういうサービスの場所では大抵の場合ミュージックビデオが同時に再生されている。 わたしは音楽を聞きながらミュージックビデオを見ることが出来ない。 耳と目から入る情報を処理しきれないからだ。 音楽、歌唱、歌詞、映像。 大まかに分けても4つの要素があるわけだが、わたしは同時に2~3つの要素までしか処理できない。 もう少し噛み砕いて説明するなら、1つの要素を100%しっかり処理することが出来るのが3つ

        • 「贈る」

          先日、お誕生日だったのでほしい物リストを開示していた。 去年のお誕生日の時もリストを作成するところまでは用意していたのだが、あと一歩何か、気が引けてそのまま仕舞い込んでしまった。 去年は「誕生日だ!」という旨のツイートをそれ単品でしてしまい、たくさんの方にお祝いをして頂いた手前、リストのリンクを後出しするのもな…と思ったことをこれを書きながら思い出した。 今年は特段今日が誕生日だということは自ら発信せず、当日にリストのリンクだけを載せてみようという発想に至った。 そう

          「憂い」

          あぁごめんなさい、ごめんなさい。 こんなものを書くつもりなどなかった。 こんなものを吐露するつもりなどなかった。 醜い汚いこんなものなど。 けれど打ち明けなければ胸が張り裂けてちぎれてしまいそうで、この身が崩れてしまいそうで、今はまだ死んではならないので吐き出してしまうことにした。 見ないでほしい、何も出来ず燻るだけのわたしは何の価値も無い。 声を掛けないでほしい、あなた方のように日々生産しながら生きているわけじゃない。 けれど誰かに気付いてほしい、だからこうして人

          「光」

          たくさんは書かないようにしよう。 名前が付いているかも分からない感情が身を包んで全てを押し潰している。 自分を取り巻く様々なものが牙を向いて寸分の狂い無く心を貫いている。 明日が来なければ、この暗闇が明日も世界を覆ってくれたら、海面が猛スピードで上昇して地球全てを飲み込んでくれたら、 自分が存在していても構わない、と思わせてくれるかもしれない。 フラッシュバックする映像も 自分を責めた自分の声も 味のしなかった食べ物も なんの記憶も残らなかった日常も ここぞ

          「高校」

          これは今日の日記、大したことを書くわけじゃない。 大学の後輩と神戸に遊びに行った。 夏から行きたがっていたのだが予定が上手く合わずに、気付けば秋になっていた。 大規模な施設ではなかったが、いわゆる最近の水族館という感じでレーザーやプロジェクションマッピングなどで美しく飾られた魚たちがいた。 水槽もピカピカで綺麗だった。 わたしが眠いと言い出したので夕方には解散した。 眠いと言ったが帰りの電車でふと思いつき、高校に遊びに行った。 わたしは高校が大好きなので卒業してから

          「『墓碑銘』」

          ごんぎつねを知っていますか。 「ごん、お前だったのか。」の、ごんぎつね。 話の大筋は覚えていなくとも、誰しもの記憶に確かに存在する言葉でしょう。 国語の教材で、あるいは本棚に仕舞われた絵本で、一度は触れたことのある物語かと思います。 あれは1人の男と1匹のきつねが出会い、互いの思いが届くことなく終わる物語です。 そしてわたしはこの作者が綴った、とある詩の話がしたいのです。 作者は新美南吉という人です。 そして彼は21歳の時に「墓碑銘」という詩を書きました。 そして彼は

          「『墓碑銘』」

          「『あなたの心』」

          これは詩の話をする記事なので、おおむねいつも書いているようなわたしの心の内を零すものではない。 この詩が胸を焦がしてたまらない。そういう話だ。 この詩は大きく分けて3つの要素で書かれている。 鳥のようなあなたの心。 どこまでも続く大きな青空。 そして銀で出来た端整な小籠。 一見すると美しい詩なのだが、わたしはこの詩からとてつもない狂気を感じた。 ここからはわたしがこの詩の解釈を述べる項が連なるため、そうじゃないだろ!とお怒りになられたら速やかに退場してほしい。 鳥ま

          「『あなたの心』」

          「怒り」

          怒りの感情に慣れていない。 幼い頃から怒らない人間だった。 嫌なことをされてもすぐに許した。 友だちと激しい喧嘩や言い合いをした覚えはない。 いじめられていたことに最初のうちは気付かなかった。 多少イラッとすることはあった。 理不尽に怒られて腹を立てたこともあった。 けれどいつもすぐに切り替えて、イライラしたことを許したり気にしないように出来た。 小学校高学年の頃に自分の「怒り」をこんな風にイメージしていた。 樹齢100年くらいはある大きな木の樹皮が剥がれていく。 イラ

          「咳」

          「ツイートに記載されたリンクを踏む」というアクションをしたあなた、ようこそ。 今日の記事は陰鬱としている。 先に宣言したのでここから先は好きにしたら良い。 さて「ツイートに記載されたリンクを踏む」という行為。 そんな一瞬の、なんの労力もかからないアクションも、人間にはある程度のプレッシャーを与えることが出来る。 そうしてわたしは、わたしの思いに干渉する人間をふるいにかけている。 現在、口内のあちこちに傷が出来ている。 舌先と下唇の口内炎。 奥歯の歯茎の爛れ。 舌全体の痺れ

          「37.3℃」

          わたしの記事では必ず本文中の単語からひとつ選んでタイトルに据えることにしています。 だからいつも本文を書ききってからタイトルをぽんと付けます、後付けです。 今日は先に付けました、現在の体温が37.3℃だからです。 月に1~2度この微熱が来ます、わたしは呼んでいないのですが。 身体がふわふわと火照ってどうしようもないです。 あち〜ので身体に触れるもの全てが鬱陶しくなります。 服をバサバサと揺らしたり、布団を蹴り飛ばしたり、冷たさを求めて床に寝転んだりします。 ついでに頭

          「石」

          身体が重たいのでずっと這っていました。 瞼が重たいのでずっと闇を見ていました。 心が重たいので体内を巡る水音だけを聞いていました。 本当は動けるはずでした。 ほんの少し関節に適切な力を加えれば立ち上がることの出来る身体でした。 誰かがこの手を引いてくれればきっと動き出せるようなそんな気がするのですが、動き出してから何をしたいのかわかりませんでした。 しなければならないことはたくさんありました。 それでも着手することができませんでした。 そうしたことがひとつひと

          「ゲーム」

          今日はたくさんゲームをしました。 昨日はなんか色々なことに我慢ならなくて文字をつらつら書きましたが、今日は比較的元気でした。 この文体も今日は丁寧です、そういうこともあるというわけです。 スターレイルとグラブルをしました。 今日したことはそれだけです。 いや、そんなこともないです。 自分の練習音源をざっと聞き返して、ヘァ-ヘッヘッww(訳:下手くそでやべ〜)となる、をしました。 好きなことは出来るうちにやった方がよいですし、好きなことに打ち込んでいる時間は心地よいの

          「眠り」

          眠かった、酷く酷く眠たかった。 朝日を迎えてから意識を手放したのだから無理もない。 もうさっさと眠ってしまおうと布団を被ったのが数時間前。 ぷかぷかとあくびをしながら微睡み、眠りに落ちるのを待っていたらこの時間になっていた。 眠くて眠くてたまらない、今すぐにだって眠りたい。 今またあくびをひとつ漏らしたが、眠りにつく合図ではないらしい。 素直に眠れる日もある、そうじゃない日もある。 そうじゃない日の方が多い。 どうやらまだわたしは健常者ではないらしい。 全然治ってい

          「哲学」

          近所の百貨店のワンフロアにでっけー書店がある。 ちょうどエスカレーターでその階に上がると書店のど真ん中にたどり着く設計になっており、下の階とは全く違う雰囲気で出迎えてくれる。 これがトラップだ。 全く違う用事で百貨店を訪れたはずなのに、この階に到着した途端この書店に用事が生まれる。 そして30分〜1時間消費してしまう。 全く恐ろしいフロアだ。 最近もこのトラップにまんまと掛かって書店を徘徊していた。 大体いつも小説コーナーのポップや平積みを眺めてふんふんなるほどと大変有意