慢性症状を治したい人のための教科書⑤
「矯正=治す」という思考が失敗の元凶
みなさんは「矯正」を受けると、体にどんな効果があると思いますか?
おそらく多くの方は、「体が良い状態になる」ことをイメージしているのではないでしょうか。
手当たり次第、良いと言われていることをやってみる、受けてみるという人もいます。
確かに、矯正を受けることで治る人もいますが、慢性症状を治したければ「悪くなることがある」というイメージを持っておくことが、とても重要です。
というのも、「矯正」により状態が変化するのは、良い方向だけではないからなんです。
気づかない間に、悪い矯正をしている人の典型的な例が、
・何も変わらない
・一瞬だけ良くなる
という状態です。
体には自然治癒力がある
自然治癒力という言葉は、一見あやしそうなニュアンスですが、端的に言うと「ほっとけば治る」です。
・指先を切った
・ぶつけて打撲した
・風邪を引いた
・運動で筋肉痛になった など
正常な状態から変化が起きた時、体は元の状態に戻すために自然治癒力を働かせます。
良い矯正とは、自然治癒力だけだと1ヶ月かかる状態を短縮させるためのものでなければいけません。
一般的に、症状のほとんどは2ヶ月以内に改善されます。
つまり、2ヶ月以上も同じ症状を抱えているのなら、その人は
①自然治癒力が働かない疾患
②2ヶ月以上かかる重篤な状態
③症状の原因が取り除けていない状態
のいずれかということになります。
だから、先ほどの「何も変わらない」「一瞬だけ良くなる」ような矯正は、③の自然治癒力の邪魔をしている状態の可能性が高いということなんです。
矯正は1つずつが基本
早く治りたいがために、「良いものを次々と取り入れたい」という気持はよく分かりますが、この行為は体にとって回復を遅らせる原因になります。
というのも、体は受けた刺激を吸収し、反映するまでに時間がかかるからなんです。
正常ではない状態のときは、なおさら何もしない時間が大切になります。
何もしないというと、もどかしく感じるかもしれませんが、この間に自然治癒力が最大限に働きます。
もし、次々と体に刺激が入り続けていたらどうでしょう?
刺激は治るキッカケであって、治す力ではありません。
治すのは、あくまでも自然治癒力なんです。
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