温故知新

今日の午前中は、居合の稽古だった。
稽古の冒頭、師匠の話を聞くのだが、いつも仰っておられる言葉がある。

それは、「居合は日本の無形文化財であり、我々が継承していかなければならない」「きちんとしたもの(居合)を後世に残さなければならない」という言葉である。

私が居合を始めたきっかけはいくつかあるが、その中の一つに、日本語教師として日本語を教えるだけでなく、日本の伝統文化にも精通しておきたいという思いがあったからだ。

居合を始めてから「古武道」という言葉も耳にするようになった。武士の時代から現在まで引き継がれている、いにしえの武道である。

比較的身近なものでは「弓道」などもそうだろう。
他にも、学校の体育の時間には習わない、様々な武道がある。

こういった古武道に子供の頃から触れておくのも、大和魂を養う、礼儀を身につかせる等の意味では良いかもしれないが、自分の子供にはやらせようとは思っていない。
本人が希望するなら別だが、幼少のうちは、もっとアクティブなスポーツをしたほうが良いと思っている。

話が少し蛇行してしまったので、本題に戻す。

日本の伝統文化を孫の代まで伝え残す、これはとても尊いことだと思う。
何でもかんでも残せば良いというものではないが、居合のような肉体的にも精神的にも健康でいられる武道は、万国共通で万人に受け入れられるものだろう。

実際、諸外国においても、居合の愛好家は少なくない。
instagramなどをみれば、一目瞭然である。
これは、健康志向な人が多いという理由だけではなく、日本的な美、つまり居合の一つ一つの所作であったり、刀や着物の美しさなどが人々を魅了しているのだ。

そういった、居合のファン、日本のファンを国内外を問わず、また世代を問わず増やしていくことは、やはり大切なわけである。

これは、日本人としての使命でもある。

ただ何もしないでいるだけでは、この価値観の多様化が叫ばれる現代において、ファンを増やすことなどできない。

では、どうやってファンを増やすか、ということについても検討していかなければならない。

一つの案として、今はどこにいてもSNSの存在は大きく、それを活用しない手はない。


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