なかやまじゅんこ

フリーランス日本語教師です。これまでに教えた学習者の国を数えてみたら60を越えていまし…

なかやまじゅんこ

フリーランス日本語教師です。これまでに教えた学習者の国を数えてみたら60を越えていました。様々な国の人に出会えるこの仕事に感謝。最近はインタビュー記事も書いています。スポーツ、アート、ファッション、音楽、フラが好き。

最近の記事

上級ってどんなレベルじゃ~

これからはnoteに書きます。 Twitterで、類似表現をいくつも覚えるより、使いこなせる一つを使って内容のあるアウトプットをしたほうがいいという趣旨のことを書いたのですが、それじゃ、まるで初級だ、そんなことでは上級は目指せないという反論がありまして。 Twitterは文字数も決められていて意図が伝わりにくいので、考えをnoteに書いてみようと思います。私の考えや実践が何かのヒントになることを願って。 「まるで初級!」という指摘はピンとこなくて、例えば「~たとたん、~

    • 日本語教師的生活~南インド料理店を巡る

      新年度になったと思ったらあっという間にゴールデンウィーク。学校で教えている皆さんは新しいクラスにもう馴染んできましたか。企業研修の方も新スタートですよね。 私も専門学校のクラスが始まり、ボランティア養成講座の方もそろそろ始まります。 でも、今あまりクラスやレッスンを持っていないので、お散歩したり、カレー屋さん巡りをする時間の方が多いかも(💦) 特に去年の2月2日東京神田小川町にある三燈舎という南インド料理店で南インドの定食ミールスを食して以来、ミールスにハマってしまいまし

      • 日本語教師的生活~WBCと日本語教育

        今日は3月31日。球春到来!日本のプロ野球もメジャーリーグも始まりました。そして先週の侍JapanのWBC優勝は感動しましたね。普段、あまり野球を見なくても、今回ばかりはテレビにかじりついたという人も多いのではないでしょうか。私は子どもの頃から野球を見るのが大好きでスコアブックもつけていたほどでしたが、正直、最近は応援チームの低迷もあったり、他のスポーツを見るのが忙しくてあまり見られていませんでした。でも今回は、朝も夜の再放送も見ました。移動中もスマホで。アマプラ入ってて良か

        • 日本語教師的生活~じどうし・たどうし

          告通り、今回はスポーツを見ていて気になった自動詞・他動詞の表現について、思うことを気ままに書いてみたいと思います。 これぞ自動詞・他動詞の使い方だ!と思って、テレビ放送を見ている時に思わずメモしてしまった言葉があります。 それは、かなり前のサッカー日本代表の試合でした。 言葉を発したのは、辛口解説でおなじみのセルジオ越後さん。 確か香川選手がヘディングでゴールを決めた時のことです。それは、飛んできたボールがたまたま香川選手の頭に当たってゴールに入ったようにも見えたのですが、

        上級ってどんなレベルじゃ~

          日本語教師的生活~スポーツと受身

          Gooでやっていたブログをこっちにお引越ししました。その第1回です。 以前、読者からタイトルが日本語として間違っていると指摘されました。 すみません。でもここは私が日本語について、日本語教師の生活について思っていることを自由に書く場所にしています。規範的な表現からあえて逸脱することもございます。そこはご容赦を。 さて、タイトルは「スポーツと受身」 受身と言っても、柔道のアレ、ではなく日本語教師なら誰でも一度は教え方に悩まされたはずのアレの方です。 私はずっと、学習者ってうま

          日本語教師的生活~スポーツと受身

          内田樹「街場の文体論」を読んで

          2023年お正月、コロナに感染してしまいました。ようやく熱が下がったので本でも読もうと思って、読んだのがコレ。 あんまり面白くてnoteを書かずにいられなくなりました。 これは内田先生の大学退官前、半年間の講義をまとめたものなのですが、初回講義で受講生が溢れてしまったため履修者選抜のために課されたレポートのテーマが「私がこれまで会ったなかでいちばん粗忽な人」というものでした。今から受講することはできないけど、私もこのレポート書いてみよう!思った次第です。以下はその作文(^^

          内田樹「街場の文体論」を読んで

          大変な3月9日の思い出

          2022年も今日で終わり。今年を振り返る投稿も多く見られますね。やっぱり1年を振り返ることは来年の糧になるのでしょうか。私は、2022年3月9日、この1日だけを振り返って書き留めておこうと思いまーす。 3月9日と言っても ♪瞳を閉じればあなたが~ レミオロメンのあの名曲のような、エモい話ではございません。 大変だった。でも、ある意味、すごいな自分という日でした。 2022年3月9日。 息子が4月から社会人となり、軽井沢に引っ越すにあたって、アパートに荷物だけを運びこむこ

          大変な3月9日の思い出

          わたしの日本語教師物語18~卒業

          今日は2022年3月29日。 ほとんどの日本語学校では2021年度の卒業式を済ませ、新年度に向けての準備をしている頃でしょう。今回のブログのタイトルは「卒業」ですが、留学生たちの卒業ではなく、私自身が長く所属していた日本語学校を離れたことについて書こうと思います。 つまり、この「卒業」という言葉は、元AKB48センター前田敦子が突然ステージ上で叫んで、流行らせたあの言葉。いや、ただ辞めただけやん、ていう突込みは心の中に留めてくださいまし。 私が日本語学校を卒業したのは20

          わたしの日本語教師物語18~卒業

          わたしの日本語教師物語17~あの日のこと

          今日は2022年3月12日。あの日から11年(と1日過ぎてしまいましたが)記録のために書いておこうと思います。 あの日、私はまだ日本語学校で働いていました。卒業を間近に控えた学生たちを連れて毎学期恒例の社会見学で東京都北区王子にある「紙の博物館」を訪れていたのです。ここには何度か来たことがありましたが、ボランティアの方が外国人学生にも丁寧に説明してくださったり、紙漉きを体験できるコーナーがあったり、ちょっとした見学にはぴったりの場所でした。日本語学校は早稲田の近くにあったの

          わたしの日本語教師物語17~あの日のこと

          「偶然と必然の時制」

          先日、「日本語ジャーナル」でインタビューさせていただいた荻野雅由さん。その時に伺ったお話で印象に残っていたのが、「偶然と必然」についてです。私たちが「偶然」だと思っていることも、本当は時制が違うだけで「必然」であることもあるというお話でした。それで自分自身を振り返ってみても、そのようなことが結構あるなと思ったのです。 まず自分のキャリアの中で、働いてきた場所ですが、必然に導かれたとしかいいようがないケースがあります。最初の就職先であるP社との出会いは、ある偶然でした。大学4

          「偶然と必然の時制」

          インタビューのおしごと

          2019年の終わりごろから(株)アルクのサイトの中の「日本語ジャーナル」というページで、記事を書かせてもらうようになりました。そして多様な日本語教師の方々を紹介するシリーズ「日本語教師プロファイル」が2022年1月13日に公開された木村さんの記事で20人目となりました。パチパチパチ https://nj.alc-nihongo.jp/   実はシリーズ化の前にもインタビューさせていただいた方々がいまして、最初のインタビューは、石井教文さん。私が講師をしていた日本語ボランテ

          インタビューのおしごと

          わたしの日本語教師物語16~ダンス、ダンス、ダンス!

          明けましておめでとうございます。2022年note書き始めです。 今年もよろしくお願いします。 日本語教師ヒストリーを振り返る16回目はちょっと番外編で、ダンスについて。ってどーゆーこと? 日本語学校で教えていた時のことです。S校では毎年3月に立派なホールを借りて卒業式が行われていました。卒業証書授与式はあくまでも厳粛に、そしてその後のパーティーは楽しく盛り上がる。その中の余興コーナーで歌自慢、踊り自慢の学生たちがいろいろなパフォーマンスを披露してくれた後、最後にサプライ

          わたしの日本語教師物語16~ダンス、ダンス、ダンス!

          わたしの日本語教師物語15~タイから学生がやってきた!

          自分の日本語教師ヒストリーを振り返る15回目です。でもまだ2004年。日本語学校で教科書を作るプロジェクトに参加したり、養成講座の担当になったりして働いていたワタクシ。また新たなプロジェクトに参加することになりました。10月、学校にタイ政府から派遣の留学生が来ることになったのです。ミッションは1年半で大学に合格させること。やってくるのは高校を卒業したばかりのタイの若者、一定以上の成績を取って奨学金プログラムで選ばれた学生たちです。全員理系の学生でした。S校で受け入れるのは初め

          わたしの日本語教師物語15~タイから学生がやってきた!

          高校部活から日本語教育を考える

          12月19日(日)は大学アメフトの日本一を決める甲子園ボウルです。今年の対戦は法政大学オレンジVS関学ファイターズ。この2チームそれぞれに息子の高校時代のチームメイトがいます。息子は高校卒業でアメフトを辞めてしまいましたが、大学に進んでも競技を続けていた子たちがとうとう晴れの舞台に立つのです。高校の顧問の先生、嬉しいだろうな~と思いました。それで今回は、息子たちの高校時代の部活の取り組みについて、そこから日本語を教える時にも得られるヒントについて書いてみようと思います。 こ

          高校部活から日本語教育を考える

          わたしの日本語教師物語14~養成講座の担当になる!

          2003年の年末、私はS子先生に呼ばれました。何だろうと思って伺ってみると「ねえ、なかやまさん、こんど養成講座をやってくださらない?」と。それまでも養成講座で中級の実習などの授業を担当していましたが、そうではなく養成講座自体を担当せよと。わ、わたしで務まるでしょうか?との不安もありましたが、S子先生のご用命とあればお断りすることはできません。 実は、それまで養成講座を担当されていた方が辞めることになり、担当者が必要になったのです。私一人で担当するわけではなく、もう一人の専任の

          わたしの日本語教師物語14~養成講座の担当になる!

          わたしの日本語教師物語13~教科書作成プロジェクト!

          産休明けて2年ほどたった2002年の秋から学内で使用する中級~上級の教科書を作るプロジェクトが始まりました。以前と比べて学生の国もタイプも多様化してきて、初級から中級へのブリッジ教材が必要になったこと。同様に中級からスムーズに上級に移行するためのブリッジも必要だと考えられたからでした。 メンバーは5人、長く一緒に中級を担当してきた非常勤の2人と私、そして専任講師2人のチームでした。内容は主に非常勤3人で考え、イラストや版下を作る作業を専任のお二人が担うという役割分担でした。

          わたしの日本語教師物語13~教科書作成プロジェクト!