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息子に紡ぐ物語

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1男1女の子供を持つ平凡なサラリーマンと、父で作家の「長谷部さかな」は、不思議なキッカケから毎日メールをやりとりすることに。岡山県の山奥にある見渡す限りの土地や山々はどのように手…
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#長谷部元信

【207日目】DNA解析

【207日目】DNA解析

ご隠居からのメール:【DNA解析】

われわれのDNA解析をするとして、まず確認するべき歴史的人物は、次の三人だ。

長谷部信連:以仁王の挙兵_1180・知名度A(30%)

長元信:厳島の戦_1555、傘連判署名1557、白鹿城の戦_1563・知名度B(10%)

長牛之助:上月城の戦_1578・知名度C(1μ%)  

金沢の資料によれば、長谷部信連の二代目は朝連だが、朝連のDNAを我々が継承

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【202日目】帰心道入禅定門

【202日目】帰心道入禅定門

ご隠居からのメール:【帰心道入禅定門】

>>長牛之助が秀吉の感状を理由に菅生村西谷の地をを主張したのが、1626
>>年(寛永三年)だから、三代将軍・徳川家光の時代。

ーー1626年? それは想定していたよりもずいぶん遅い時期だな。

>>「新見太平記」では、牛之助の父である、長野又左衛門信治が新見玄蕃
>>丞の被官として菅生の地をあてがわれたとあるね。このあたりで、一世
>>一代の大勝負があ

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【188日目】Y染色体

【188日目】Y染色体

ご隠居からのメール:【Y染色体】

「自分が何故生まれ、何のために生きているのか」という大問題を解く上で参考になりそうな見解を、百田尚樹が『日本国紀』で万世一系に関する余談として述べている。遺伝子の視点からの見解が興味深いので、転記しておく。

つまり、愛子さまは天皇になれるが、万世一系を続けるためには、生涯独身を続けるか、天皇になるような男と結婚して子供をつくるしかない。

自民党総裁選でも女系

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【187日目】長氏から西谷氏への改称の理由

【187日目】長氏から西谷氏への改称の理由

ご隠居からのメール:【 長氏から西谷氏への改称の理由】

『陰徳太平記』によれば、尼子経久が行年八十四才で逝去したのは1541年(天文十年)だが、その頃、孫の尼子晴久は芸州吉田城へ侵攻したものの、敗走して月山富田城へ逃げ帰った。

そんな離反者の中に長元信の名前はないが、元信は山内隆通と親しかったので、行動をともにした可能性はある。元信にしてみれば、最大の関心事は領地の安堵で、そのためには強い者が

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【181日目】「尼子の落人」後日譚の構想

【181日目】「尼子の落人」後日譚の構想

ご隠居からのメール:【「尼子の落人」後日譚の構想】

昨日、長女が実家にやってきて、『パンデミック体験記』を読んだが、結末のわけがわからないと言っていた。ダニエル・デフォーのあの警句は、おれが七十年近く悩まされたものなので、そう簡単には理解してもらえない。

今日からは『尼子の落人』後日譚の史料集めにとりかかるが、まず頭の整理をしておこう。念頭におくのは、 『尼子の落人』という言い伝えのある御先祖

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【175日目】都立中央図書館

【175日目】都立中央図書館

ご隠居からのメール:【都立中央図書館】

都立中央図書館に電話で問い合わせたところ、電話かWEBによる予約制で、一日に先着100人が入館できるそうだ。時間帯は午前10時から午後1時までの三時間でよいだろう。自分の予約がとれたら、至急連絡してくれ。オレもただちに当日の図書館と浅草寺の予約をとる。

平日休みの日を調整できるなら、午後は浅草寺にまわって、一周忌の法要に参列することができる。今秋はコロナ

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 【173日目】リセット

【173日目】リセット

ご隠居からのメール:【 リセット】

>>コロナパンデミックは、世界をリセットするおおきなキッカケになるか
>>もしれない

ーーひとり勝ちに見えた中国のマスク外交やワクチン外交が失敗したこと、それに二酸化炭素の排出は中国がNo1という現実をみると、やはりリセットかな。

落人の子孫が指摘するのは畏れ多いことかもしれないが、長谷部家の過去は、「子宝に恵まれない」「養子が多い」「内輪揉めが多い」とい

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【172日目】多様性調和家族

【172日目】多様性調和家族

ご隠居からのメール:【多様性調和家族】

日野厳島神社の当主はたしか28代目だと記憶しているが、長谷部絢光はおおよそ20代目くらいの時代の神官(ただし、下榎ではなく黒坂の長谷部氏)だと思う。

『日野郡史』に長谷部家文書が紹介されているが、その中で、大倉山において長元信に声をかけた鬼が、「おまえの先祖信連が各地に神社を建てるのでここを去る」と言ったという(当日野郡人久不住事」)。

註として、これ

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■【より道‐57】歴史が刻まれる辺境の地_ノスタルジーなひととき。

■【より道‐57】歴史が刻まれる辺境の地_ノスタルジーなひととき。

ルーツをたどる気ままな旅は、宮島の「厳島神社」の参拝から始まりました。1日目は「厳島の戦」で活躍した長谷部元信のことを想像しながら当時の戦いを学び念願の牡蠣を食べて過ごすことができました。

そして、翌日、いよいよご隠居の故郷、岡山県新見市神郷町高瀬を目指します。2021年の8月のお盆の時期、天気は快晴です。

ただ、広島から岡山新見市にある高瀬までは、車で3時間ほどかかる長旅になるため朝一番で出

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■【より道‐56】歴史が刻まれる聖地_それぞれの「厳島神社」

■【より道‐56】歴史が刻まれる聖地_それぞれの「厳島神社」

父とのメールのやり取りが始まってから半年の月日が経ちました。

毎朝、父から届くメールを読んで、通勤中に返事を考えながら返信する。作家の父から物書きのノウハウとして教えてもらったことは、

「とにかく書き続けること」

100本ノックのごとく続くテーマは「ファミリーヒストリー」。父が生涯かけて研究してきた、ご先祖様の活動を知ることで、人生を乗り越えるヒントを知ろうというものでした。

我が家のファ

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【146日目】史実

【146日目】史実

ご隠居からのメール:【史実】

>新見氏が矢野庄にある小堀三間城主として、からかさ連判状に署名し
>ているということは、新見氏は、備中新見藩を離れ、長谷部氏と連携
>していたことになるね。

その通りだが、『新見市史』にはそんなことは記載がない。新見氏の一族が上下にいたという史実(?)は新見市では認識されていないのだ。では、「からかさ連判状」の連署が信用できないかというと、信用できるとオレは思う

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【145日目】からかさ連判状

【145日目】からかさ連判状

ご隠居からのメール:【からかさ連判状】

うかつながら、小堀三間城が矢野荘にあるとは知らなかった。だとすると、長(長谷部)元信が矢野荘を貰ったのは何時だろう。また。誰から貰ったのだろう。

1557年(弘治三年)の「からかさ連判状」に長元信と新見元致をふくむ備後国人十八人が連署しているのは我ながら大発見だったと自負している。長氏と新見氏とのつながりをはっきりと証明する動かぬ証拠だからだ。『新見市史

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【144日目】自己ベスト

【144日目】自己ベスト

ご隠居からのメール:【 自己ベスト】

東京オリンピック競泳で五十嵐千尋は自己ベスト、よくやった。池江璃花子は期待はずれだが、病み上がりだからいたしかたない。今や五十嵐のほうが日本のエースだ。 

応仁の乱は、東軍も西軍も何のために、誰のために、戦ったのか。大義名分がわからなくなった戦争だ。ヒトノヨムナシ(1467年)。それに対して、大東亜戦争は天皇陛下のために戦ったと信じることさえできれば、大義

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■【より道‐13】随筆_『新見太平記』(長谷部さかな)

■【より道‐13】随筆_『新見太平記』(長谷部さかな)

以前、実家に帰ったとき、父が執筆した随筆『尼子の落人』と『新見太平記』のコピーをもらった。話を聞いてみると、昔、研究した内容をまとめたもので、どちらも、郷土やご先祖さまのことを研究した書物だった。

1)まぼろしの軍記

「まあ、お上がり。お茶でも飲むかい」 荒屋敷の隠居は歓迎してくれた。たまには顔を出しておこうと思っただけだが、隠居はひまつぶしの話し相手がやってきたのを喜んでいる。

「ちょうど

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