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息子に紡ぐ物語

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1男1女の子供を持つ平凡なサラリーマンと、父で作家の「長谷部さかな」は、不思議なキッカケから毎日メールをやりとりすることに。岡山県の山奥にある見渡す限りの土地や山々はどのように手…
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2022年4月の記事一覧

【201日目】隠れ里の高瀬

【201日目】隠れ里の高瀬

ご隠居からのメール:【隠れ里の高瀬】

「過去帳」は、返却する必要があれば、いつでも返却するが、それまでは保管しておくから、写真撮影は急がなくてもいいよ。

次に、長牛之助が新見氏の協力を得て、高瀬大原の土地を手に入れたということも十分に考えられる。

菅生西谷村の長氏は大庄屋としておおっぴらに活動するために西谷氏と改称するが、隠れ里の高瀬なら隠し姓で長谷部氏を維持しておき、その代わり、庄屋のよう

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【200日目】過去帳の情報

【200日目】過去帳の情報

ご隠居からのメール:【過去帳の情報】

>>過去帳の件、よかったね。広島のおじさんもちゃんと約束を守ってくれ
>>ている。ありがたいね。

ーーうん、過去帳の情報があるのと、ないとでは、後日譚の内容ががらりと変わる。ずいぶん時間がかかったし、弥左衛門さんの別名とか友次郎さん六代目の謎とか、こまかなことも全容解明とまではいかないが、ある程度は推察がつく。礼状を送っておくよ。

過去帳でいちばん古いの

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【199日目】浅草寺・過去帳

【199日目】浅草寺・過去帳

ご隠居からのメール:【浅草寺・過去帳】

昨日はおつかれさま。おれもすこしくたびれた。浅草は遠い。形ばかりでも、徹さんとの約束をはたすことができてよかった。長谷部氏の先祖代々霊位については、帰宅したら、広島の弟から、過去帳が送られてきたので、偶然の一致に驚いている。

メール交換の件、オレも内心にたまっていたコンプレックスをはきだしていることを自覚している。息子に対する甘えと大目に見てほしい。所詮

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■【より道‐66】戦乱の世に至るまでの日本史_「観応の擾乱」実子と養子と腹違い

■【より道‐66】戦乱の世に至るまでの日本史_「観応の擾乱」実子と養子と腹違い

後醍醐天皇の「建武の新政」は、公家への優遇、武家への冷遇をきっかけに、わずか三年で終焉をむかえましたが、室町幕府は、武士の功績と国内の政事に対する思想の違いから、内輪もめがはじまりました。

あれだけ仲の良かった、足利尊氏と足利直義の兄弟でさえも、考えの違いから対立が生まれてしまうわけです。

それは、本人同士の話し合いですめばいいのですが、それぞれには、それぞれの派閥を支える武士たちもいるわけで

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【198日目】天保銭

【198日目】天保銭

ご隠居からのメール:【 天保銭】

「理想の家族がどのようなものか」という問題意識をクリエイターである作者は持っていたほうがよいと思う。書いているうちに答は見つからないかもしれないが、考える姿勢が大切だ。

江戸末期の「ふゆの家族」と令和の「長女の家族」を比較して考えるのも面白いね。 ふゆさんには実家から分家して貰った財産があり、長女には自分で稼いだ預金がある。つまり、いつの時代にも、動産、不動産

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【197日目】クリエイティブ

【197日目】クリエイティブ

ご隠居からのメール:【クリエイティブ】

「僕の知り合いの中で、五本の指にはいるくらいクリエイティブなことをしている」と、知人のクリエイターに評価された由、話八分で聞くとしても、クリエイティブな仕事をしているという意識を持ち続けることには、それなりの意味があると思う。

『息子へ紡ぐ物語』は、理想の家族とはどのようなものかを考えることをメインテーマにしたらと考えたりもする。尼子の落人の言い伝えは、

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【196日目】より道

【196日目】より道

ご隠居からのメール:【より道】

>>【より道】の執筆が自分にとっての挑戦かもしれない。
ーーそうだね、随筆は余談や補足の欄のほうが面白いことがある。

ある意味で、野性的で荒削りの文章のほうが、勢いがあって面白いので、誤字脱字あるいは誤解は、当分そのままで放置していいよ。現時点でフォロワーが約100人いるが、多いのか少ないのか。河野太郎のブログには遠く及ばないが、一ヶ月で100人なら、素人の記事

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■【より道‐65】戦乱の世に至るまでの日本史_「観応の擾乱」兄弟ケンカの前哨戦

■【より道‐65】戦乱の世に至るまでの日本史_「観応の擾乱」兄弟ケンカの前哨戦

南北朝の対立がややこしくなるのは、足利一族の内輪もめが大きな原因です。征夷大将軍の足利尊氏は、執事で補佐役の高師直や佐々木道誉など婆娑羅大名たちを支持していました。

一方、政事をつかさどる弟の足利直義は、有力御家人や名家の公家たちと政事を行い、北条氏が鎌倉時代に整えた執権政治をめざしていました。

しかし、命がけで戦ってきた婆娑羅大名たちは、面白くありません。幕府の政事には携われず、南朝との戦に

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【195日目】事実と逸話

【195日目】事実と逸話

ご隠居からのメール:【事実と逸話】

9月21日午前、9時50分、広尾駅(地上)で待ち合わせる件、了解した。

携帯を持っていないので、不安もあるが、六本木方面から行き、広尾駅で下車すると、左側に改札出口があるようだね。階段をあがると、大通りがあって、すぐ左側の道を曲がると都立中央図書館がある。

「息子へ紡ぐ物語」は大井町の出来事の描写が面白いね。特に売れない作家と子供たちのLineの会話、それ

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【194日目】都立中央図書館予約

【194日目】都立中央図書館予約

ご隠居からのメール:【 都立中央図書館予約】

「無理をしているかもしれない」というのは、以前から感じていた。ベンチャー企業のイケイケドンドンで若手社員に何も考えさせず、がむしゃらに働かせることによって利益を追求してきた成功体験は東証一部のプライム企業では通用しない。

今、百田尚樹『海賊とよばれた男』を読んでいるが、出光佐三をモデルにしたこの古い時代の小説の経営方針が、これからのブライダル産業に

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【193日目】息子へ紡ぐ物語

【193日目】息子へ紡ぐ物語

ご隠居からのメール:【 息子へ紡ぐ物語】

昨日、パソコンの操作方法について時々アドバイスをいただいている知人からメールがあり、Little Vaader氏の「息子へ紡ぐ物語」というブログの存在を教えてもらった。

読んでみると、Lineのやりとりなど、臨場感があり、ユーモアもありで、オレの随筆『パンダミック体験記』よりも面白いと思った。個人情報ダダ洩れだが、まあ、この程度ならいいか。

息子とは

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■【より道‐64】戦乱の世に至るまでの日本史_足利一族の内輪もめ

■【より道‐64】戦乱の世に至るまでの日本史_足利一族の内輪もめ

鎌倉幕府末期には、モンゴル帝国が日本に2度攻めてきて、防衛戦に勝利することができましたが、恩賞である領地を与えることができませんでした。

さらには、北条平氏一族に権力が集中してきらびやかな生活をしているのに、民たちは貧しく乱れる世を正すために、大覚寺統の後醍醐天皇を旗頭に源氏の武士たちが立ち上がりました。

そして、倒幕を果たした建武新政権では、「朝廷」が人の上にたつ公家一統の体制を後醍醐天皇が

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【192日目】ファミリーヒストリー指針案

【192日目】ファミリーヒストリー指針案

ご隠居からのメール:【ファミリーヒストリー指針案】

>>そうだ、日野出身以外の嫁さんには佐とさんがいたね。油野出身の福田
>>家の娘さんだから、與左衛門さんに反対されたのかな。前妻のなかさん
>>は日野出身と予測するよ。

ーー弥左衛門さんと佐とさんの結婚に関しては興味津々のドラマが展開されたはずで、想像をふくらませると面白そうだが、ファミリーストーリー『尼子の落人』に書くわけにはいかない。

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【191日目】八重の桜

【191日目】八重の桜

ご隠居からのメール:【八重の桜】

大河ドラマで記憶に残っているのは、『八重の桜』の他に、『花の乱』がある。こちらは、応仁の乱の時代を描いたドラマで、ストーリーが理解しにくかったせいか、視聴率は六パーセント代という史上最低だったが、三田佳子が日野富子を演じて、けっこう面白かった。ただし、伯耆日野郡の出番はない。

>>與一さんは、戦国期以降の長谷部家歴史で、はじめて日野出身(尼子の
>>子孫)以外

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