記事一覧
※個人の感想です(F)
今日もブンゲイファイトクラブの感想です。この調子で全部の感想を書くのが目標。
馬に似た愛
夭折した詩人を偲んで、その詩の一部を編纂者が辞書に載せた話。詩人の抱冬は詩作の目的を『世界の抒情的再定義』としており、それは、愛が馬に似ており、失望は鯨骨様の組織を有している。再定義されたそれらの抒情は詩的であるけれど理解は出来ない。しかし、抒情を理解できる言葉で言い表すにも限りがあって、それは感情を決めら
※個人の感想です(D)
字虫
架空の虫を、まことしやかに発見の歴史から書かれている。主人公もその存在を最近知ったのだと、読者目線で語られるるところも読みやすい。創作なのだが、実際の電子顕微鏡の発明者とか、古代の哲学者や錬金術師の固有名詞を出してくるところがより総論っぽくなって面白い。中島敦も山月記の著者のことなら「文字禍」を発表した年に亡くなったことになる(勿論Wikipediaで調べましたよ)。あと讒謗という単語を覚え
※個人の感想です(C)
今日も感想を書いていく。ブンゲイファイトクラブのCグループ。
おつきみ
なんて愛おしい文章なのだろうか、わたしは2、3枚読んだ辺りからずっと祈っていた。ハッピーエンドハッピーエンド、不幸くるな不幸くるな。そして最後に本当のお母さんが現れる。後ろめたいことをしていたのか、よくわからないがとんでもなく寂しい気持ちになる。やはりこういう結末がないとインパクトに欠けるのか、幸せなまま終わったら予選落ち
※個人の感想です(B)
昨日に引き続き、今日もこちらの記事の感想を書いていく。面白い以外の感想を書かないといけないと思うと、やっぱり内容がより深く、より面白くなって、学びも多い。
今すぐ食べられたい
ユーモラスな作品。まずインドの野生の牛がそんなに美味しいわけないと思うが、牛自身がそう信じ込んでいて、食べたことがあるかのように各部位の旨さを語り、フランスまでの距離を把握していたりする。でもそれが面白い。ユーモアセンス