疲れない体を目指して

 疲れた時には栄養のあるものを食べたらいい、みたいなことは昔からよく言われている。ウナギは夏バテに効く、といった具合に。しかし現代人の疲れが栄養不足からきているなんてことは結構少ないんじゃないか。過度なダイエットでもしない限り、栄養不足でいつも頭がふらふらしている人なんてまあいない。むしろ、ウナギなんて脂っこいものは胃腸に負担がかかって逆に疲れると言われることもあるくらいだ。

 では、我々の疲れの原因は何か、朝起きたらなんかだるい、みたいな疲れだ。そんなときは、と言ったら通販みたいだが、何を食べたからと言って解決するものでもないだろう。これは脳の疲れであり、神経の疲れなのだ。

 神経と一口に言っても色々あるが、ここでは中枢神経の話をする。

 中枢神経は、例えば脳が「指よキーボードを叩きなさい」といった動作を命令したときに、それを伝えてくれるやつだ。すると腕の筋肉が動いて、手をキーボードの上に持ってきて、固定して、座る姿勢を少し正して、視線を落として、とかいろんなところがキーボードを叩くために動いていく。その時に、「ああなんか動かしにくいから、ちょっと姿勢を変えよう」「いや肩が凝りそうだしやっぱり戻そう」「足組んだ方が楽じゃないか」みたいに無駄な命令がたくさん出てしまう。脳は「指よキーボードを叩け」と言ってるだけなのに、それを実行するために、体が動かしにくいせいで、中枢神経は「ああでもない、こうでもない」と沢山仕事をしなくてはいけない。だから疲れるのだ。

 これは先ほど言ったように、体が動かしにくいせいだ。つまり、姿勢が悪いからだ。正しい姿勢はあらゆる動作がしやすい姿勢だ。立ったり座ったり歩いたりするだけでも、姿勢が悪いと体のバランスをとるために無駄な指示が中枢神経からたくさん出てしまう。だから疲れる。正しい姿勢をとれていれば無駄な指示もなくなるというわけだ。言ってしまえば姿勢が良ければ疲れないのだ。

 疲れ知らずで、バリバリ働くバイタリティのある人というのは、だいたい背筋が伸びてキビキビした印象を受けると思う。それは、その方が中枢神経が疲れないからだ。何をやってもすぐ疲れるという人は猫背の人が多いと思う。そういうことだ。

 勿論それだけでなく、規則正しい生活により自律神経を整えることも大事だし、冒頭に栄養の話をしたが、当然バランスの良い食事は重要だ。しかしストレスの問題もあるから、その辺はストレスない程度に適当にやればいいと思う。しかし姿勢、お前はダメだ。そう思って私は整体に行っている。触れば体のゆがみが分かる特殊能力を持つ柔道整復師というのは、なかなか興味深い資格だと思う。今後も食いっぱぐれなさそうなので、手に職をつけるなら柔道整復師になりたい。整体に行って、今のところ疲れないかというとそんなことはない。疲れない体になりたい。

参考文献:「スタンフォード式 疲れない体」 山田知生 

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