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「ど〜しよっ、ど〜しよっ」。

夕暮れ時、リビングのソファで、

突然、妻が歌い出した。

晩御飯のメニューに悩んでるようだった。

娘が、「その歌、何やったっけ?」と言う。

妻が言う。

「トランペットの歌やんっ!」。

「あ〜、そうか〜」。

一旦、落ち着く。

しかし、10分くらいして、

今度は息子がツッコむ。

「いや、なんか違うっ!」。

慌てて私は携帯で調べた。

すると、

クラリネットだったことが発覚した。

私は笑って、

「クラリネットをこわしちゃった

 っていう歌やんっ!」

と家族みんなに告げた。

私自身も正直、

ラッパのイメージがあったので、

自分の記憶に驚いた。


そこから、

その歌が気になりだし、

もう少し調べてみた。

自分の記憶の中にあった、

「オ〜、ラッパのパ〜だ、ラッパのパ〜だ、

 パオパオパッパッパ〜♪」の歌詞は、

「オ〜、パキャマラド〜、パキャマラド〜、

 パオパオパッパッパ〜♪」

だった。

なぜ記憶が歪んでしまったのだろう。

続けて調べてみる。

更に、フランスの歌だということもわかり、

「パキャマラド」はフランス語で、

フランス語のau pas, camaradeからきていること、

au pas(オ・パ)というのは、

『足並みを揃えて一歩一歩』

という意味で、

camarade(キャマラド)というのは、

『友、仲間、同志』

という意味だということもわかった。

だから、

元々この歌は、

子供がお父さんのクラリネットを壊して、

精神的に追い込まれていく歌ではなく、

うまく楽器の音が出せない子供を、

父が応援する歌なのだ。

「一歩一歩、練習して進んでいくんだよ」。

そんなメッセージの歌なのだ。

この驚きの事実に興奮して、

私は夢中で、

家族みんなにこの歌の解説をした。

驚きは、家族で共有したい。

私は丁寧に解説した。


説明し終わったと同時に、

携帯を置いて、顔を上げると、

家族団欒の場所であるリビングは、

「しっら〜〜〜〜っ」

とした雰囲気になっていた。

私が夢中になって調べていた時間で、

妻はすでに、

晩御飯のメニューも決まていた。

どうやら

1人で興奮して、

1人でただ、

うんちくを述べている、

面倒臭いおじさん状態になっていた。


「ど〜しよっ、ど〜しよっ」。


自分に歌う。

「オ〜、パキャマラド〜

 パキャマラド〜、

 パオパオパッパッパ〜♪‥‥」。



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