【SLAM DUNK GI】171話「新型の蒼い弾丸」
新型の蒼い弾丸とは、北野の教え子ではないかという推測が上がる中、南の記憶がよみがえり、実際に北野の教え子は存在したのである。
「仮にそいつやとして、高校を卒業しておそらく大学でやってるっちゅうことやんな? UJBリーグにはこられへんのちゃうか?」岸本
「岸本さん、それがプロ化のミソで、今までの流れやったら大学卒業してから入社、CBAリーグ、JBAリーグってのが規定路線やったけど、
UJBリーグは、大学に在学しながらでもオファーがあれば移籍できるっちゅう話みたいですわ。プロやから、退学するっちゅう選択もありますねん。」板倉
「今までの流れっちゅもんが一新されて、環境も変わるゆうことや。」南
「なるほどな。」岸本
久しぶりに再会した豊玉同窓会も夜深くまでその時間を楽しんだ。
そしてその会も終焉をむかえる。
「ほな 最後、写真撮ろうや。」岸本
「ええじゃないですか!?」板倉
オーナー、スタッフを交えて、写真をとる。
「豊玉、代表してるんやからな。ヴィルフェーダ大阪対レ―ゼンダンク神奈川、試合することもあるやんなー そん時はおしえろや。」岸本
「南さん、楽しみっすね。負けへんですよ。」板倉
「ああ 板倉、お前がどう成長しとるんか、見てやるわ。」南
「ほな 二人とも がんばれや。」岸本
時刻は23時半。公園に近づくにつれて、深夜にも関わらず、音が聞こえてくる。
「おお 大阪の少年も捨てたもんやないなー。いやこの時間、少年はあかんか。」南
そしてその音に導かれるように南は目をやった。
「ただもんちゃうな?」南
ベンチを立ち、近づいていく。
「!?!? うるさかったですよね? ホンマ すいません。」
「いや 気にせんで ええよ。 その音に興味あっただけや。」南
南の姿を見て、プレーを中断する。そして声をかけた。
「まさか、、。このタイミングであなたに会うとはね。」
「なんや 俺のこと 知っとるんか?」南
「ヴィルフェーダ大阪、南烈。・・・ さんですね?」
「ああ。あんたこそ、見た感じでわかるで、ただもんちゃうな?」南
「南選手。どうしたら バスケット 上手くなれるんですか?」
「!?!? お前、あの時の北野さんの教え子か!?」南
「南さん、憧れていました。
でも、、、、もう憧れるのは止める。」
深夜の公園で会ったバスケットマンは、北野が広島に連れてきた教え子だった。
「憧れるのは止める? さっき言ってやんな?このタイミングてどういうことや?」南
「ちょっと興奮冷めやまない出来事がありましてね、アドレナリンが出てもうて、気が付いたらこのリングに向かっていたんですわ。」
「ああ 俺も同じようなもんや。」南
「でもね、さらにこのタイミングで南さんに会えるなんて、ホンマ夢みたいです。でもね、その憧れの気持ちはここで終わりにする。」
「なんや?もったいつけんなや。」
核心をつかないまま、さらに話を続けた。
「南さんの大学時代の試合も見させていただきました。CBAリーグに入団したからもアウェイで大阪に来るときは行きました。」
「・・・そうか、それは礼を言うとかなあかんな。」南
「・・・南さんは 翔べているんですか? 今の南さんは翔べるんですか?」
「なんやと!?」南
「俺は 翔べる。」
「特別サービスや。もう一回聞いたる。名前は何て言うんや?」南
「レ―ゼンダンク神奈川 11番
吉良飛翔」
「さっき俺に翔べるのか?聞いたな?」南
「ええ。」飛翔
「ここで答えんでもええやろ。答えはコートにある。」南
「そう。だから憧れるのは今日で止める。憧れている時点で勝てない。」
「ええ 度胸しとるな。その気持ちは忘れんなや。」南
「ありがとうございます。今日、レ―ゼンダンク神奈川の入団が決まって、興奮してこんな時間にも関わらずバスケットしたくなって、さらにこのタイミングで南さんに会えたことは嬉しかったです。」飛翔
6歳年下の吉良飛翔にはまだあどけなさが残っているような、どこかかわいげもあった。
「そうか。てことはお前が新型の蒼い弾丸っちゅうことやな?」南
「どうでしょうね。」飛翔
「まあ ええわ おもろなってきたな。」南
豊玉高校の後輩、板倉大二朗。
さらに北野の教え子でもある吉良飛翔。
二人がレ―ゼンダンク神奈川入団。
時を超えて、、、、
ドリームズ・ファンド杯 準決勝にて
ヴィルフェーダ大阪、南烈と
激突する。
第4章「レーゼンダンク神奈川 集結」編
豊玉高校「蒼い弾丸」編
完
次章へ続く
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?