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【SLAM DUNK GI】170話「南烈にしか知りえない記憶」

豊玉高校の同窓会が開催。
豊玉から2人のUJBリーガーを輩出することが判明。

一人は大阪に戻ってくる南烈。

もう一人は大阪から旅立つ板倉大二朗。当時、板倉はスタメン唯一の2年生。


下級生ながらスタメンを勝ち取った実力から、南ら3年生が卒業してからは、エース、主将として、新生豊玉を引っ張る。

元々の攻撃的なスタイルに加え、2年時まではPGを担っていた経験からプレーの幅を広げ、過去の豊玉のスタイルからの新たな変化に相性よく対応し、評価を上げた。

「岸本さん、サイン書きました。目立つとこ飾っておいて下さい。」板倉

「おお ありがとさん。」岸本

「板倉、レ―ゼンダンク神奈川て、川部製作所と合併か?」南

「そうです。JBAリーグとの合併と補強と、、、ホンマ、決まったばかりであんまわかってないんですわ。」板倉

川部製作所言うたら、元代表の杉村直也やな。補強が板倉いうことか?」南

「板倉で大丈夫なんか? 裏で手を回したんちゃうやろな?」岸本

「そんな物騒なことしまへんて。でもなんか、意味深なこと言うてはりましたわ。」板倉

「なんやて?」岸本


えっと 蒼い弾丸 の共演が楽しみだ。」

「しかも、新型の やったかな?」板倉

「蒼い弾丸??」南

蒼い弾丸とは何の名称なのか? 


「蒼い弾丸、確か古くからの豊玉フリークで呼ばれとった北野さんのラン&ガンスタイルの愛称やったと思うで、ユニフォーム青やったからやと思うけど。」矢嶋


「ああ 確かに選手には浸透してへんかったけど、ローカルでは呼ばれとったらしいで。」岩田



「板倉、お前が新型の蒼い弾丸ってことなんか?」岸本

「いやいや、そんな大そうなネーミング、自分じゃないっすよ。」板倉

「そりゃそやな。じゃあ 誰やねん? そんな奴、おるんか?」岸本

「・・・・(おるっちゅうことやな。)」南


「板倉、ホンマ知らないんか?」岸本

「ホンマ知らないですわ。」板倉


北野が志向した豊玉のラン&ガンスタイル、古くの豊玉フリークでは躍動する選手を「蒼い弾丸」という愛称を付けていたという。

*名称は今作品における創作です。


「でもここ2年くらい、豊玉は強くて、結果を残したんや。」矢嶋

「俺、たまたま見に行けた試合あっていったんやけど、躍動してたわ。ひさびさに興奮したわ。」岩田

「時折、北野さんのラン&ガンを彷彿させる躍動感があってな。」岩田


ははは そりゃ、北野さんの教え子かもしれへんな!」岸本

「!?!?(北野さんの教え子!?)」南


その時、南の中で一つの記憶がよみがえる。

南烈にしか知りえない記憶だった。



〜回想~インターハイ広島大会、一回戦、湘北高校戦、救護室


「よし・・・大した傷やなかったわ。」北野

「ホンマかーかんとく!」

「ごっつぅ血ィ出とったやん。」

「今 タイムアウトや。」

「よーーーしオレは湘北の4番のようなCを目指す!!」

「じゃあ オレ 11番!!」


「うおーーーっすげえ!! 4番!!」

「オレ 豊玉の4番目指すことにするわ!!」

「あっ ズルイ オレや!!」



〜現在〜


「北野さんの教え子おるで。広島に連れてきとった。7年前、、、ちょうどあのガキ達ぐらいやんな?」南

「ああ あれか、その後のウインターカップ大阪予選によく見に来とったガキか?」岸本

そういえば、ごっつぅ 憧れられてた、南さんファンおったんちゃいます!?」板倉


「・・・・おったな。」南

「名前、聞いてへんのか?」岸本

「・・・・いや 確か。」南


〜回想~ウインターカップ大阪予選


北野の攻撃的なスタイルを継承しつつも、バランスを意識しはじめた豊玉高校。
その中でも南烈の大阪トップスコアラーの称号は健在だった。


南選手!! どうしたら バスケット上手くなれるんですか?」

「!? おお 確か、インターハイの広島にも来とったか?」南

はい! ラストの南選手のプレーがホンマ、かっこよくて、また見たいと思ったんです。」


「ありがとな。てことは北野さんの教え子やんな?」南

「そうです!」


「そうか、なら もう わかっとるやんな?」南

「バスケットを楽しむことや。」南


「はい!」



「名前はなんて言うんや?」南

いつか、南選手と同じコートでプレーできますか?」

「どうやろな? 頑張り次第やないか? お互いな。」南

いーや やってやる! 俺が言わなくても、南選手に知ってもらえるような選手になる!」

「言わんのかい。」南

「うん! 教えてあげない!」


〜現在〜

「いい度胸しとるやないか。ホンマそいつやったら、おもろいな。」岸本

「・・・・」南


  豊玉のラン&ガンスタイルの密かな愛称
       「蒼い弾丸」



「新型の蒼い弾丸」は存在するのだろうか。



南烈にしか知りえない記憶がよみがえるのだった。


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