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【SLAM DUNK GI】44話 「裏天王山」



天王山とは首位攻防戦、

優勝を占う重要な一戦のことを言う。

裏天王山とは残留争いをしているチーム同士の重要な一戦に対して使われる。

川部製作所はシーズン序盤で早くも裏天王山と言える状況に追いこまれた。

この重要な一戦に三井寿はスタメン起用された。

川部製作所は序盤、従来のパスセンス溢れる
PG杉村直也を中心とした連携攻撃で試合を進めた。

しかし負傷明けの三井はこの動きについていかず、攻撃が単調になっていた。


「三井が絡んでこないぞ。やはり万全じゃないんだ。少し離して中を固めるか!?」相手

「離す? なめんなよ。」三井


スリーポイントを決める。

さらに三井はスリーポイントラインから離れたポジションをとる。


「全然動けてねえじゃん。」相手

「何度も 言わせんな。 なめんじゃねー。」三井


再びシュートを打つ。


「たまたま だろ?」相手

「さあな。」三井


連続長距離スリーポイントを決める。



「偶然じゃないのか? スリーポイントラインから離れてても三井を離すのは危険だ!」相手


スリーポイントラインから多少離れていても三井にマークがつくようになる。

その時、三井と杉村はアイコンタクトを交わした。



「(杉村さん スペースをつくったぜ)」三井



杉村はパスをすると見せかけ中へペネトレイト。
そのまま決めきった。

杉村はその後も強引に仕掛けた。


決して得意なプレーではないが、ファウルをもらい3点プレーも物にする。


「杉村の仕掛け、、、やられるな!!  複数で止めろ!」相手

「こうくるのを待ってたんだ!!」杉村


ペネトレイトし、相手を引きつけ外でフリーになった三井にパス。

三井がスリーポイントを決める。




「中に集中すれば、この三井が空くんだぜ。」三井



従来のパス連携に加え、

杉村のペネトレイト、三井の長距離スリーポイントに手を焼いた。


「杉村のペネトレイトがきたぞ! 三井も離すな!」相手



三井にパスが渡る。シュートモーションに入るがブロックが外せない。

その時。三井はなんなくパスを選択した。

杉村と三井に食いついた分、他の選手が決めるには十分なスペースだった。


シュートを打つのは俺だけじゃないんだぜ。」三井


杉村と三井の新たな連携で試合を優勢に進めたかに見えたが、

ことディフェンスに関してはプラス要素はなく、むしろマイナス要素が上回り、

裏天王山と黙された一戦は拮抗した。

そして残り20秒、


78-80 

川部製作所の2点ビハインド。




「あきらめるなー! この三井がいる限り 川部製作所は絶対勝ァーーーつ!!!」三井



「杉村がきたぞ!! 止めろ!!」

「三井も離すな!」




三井にはマークがついていたもののスクリーンをかけた瞬間、

三井にパスが通る。



「勝つんだ!!」三井


三井のスリーポイントが放物線を描く。



シュートを放った三井の右手がガッツポーズに変わる。



「スパッ」


「ゴールイン!! 81-80 川部製作所の勝利!!」

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