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#2018年映画ベスト10
待たせたな。
待ってないですかそうですか。昨年も同じ事言いましたが、映画ファンって「誰かに頼まれたわけでもないのに」この手のランキングに悩むのが、年末の風物詩なんですよね。一年を総括するきっかけになるし、他人のベストを読むのも楽しい。そんなわけで、お付き合いいただければ幸いです。
対象作品 選考対象は、筆者が劇場で鑑賞した、2018年に公開された作品に限らせていただいております。動画配信サ
虚構を愛し、ヒーローを呼ぶ。『仮面ライダー 平成ジェネレーションズ FOREVER』
「平成ライダー」という言葉は、ライダーファンや作り手の間で使われる、一連のシリーズを総称する言葉という範疇を超え、2014年公開の映画『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』では作中の登場人物たちが自らを「昭和ライダー」「平成ライダー」と名乗るシーンが描かれた。ヒーロー同士の対立軸として元号による区切りを設け、それを作品世界の住人が自覚するという構造を、いつしかフ
もっとみる『シュガー・ラッシュ:オンライン』が大人向けすぎた
アーケードゲームのキャラクターたちの知られざる裏側を描いたディズニー映画『シュガー・ラッシュ』の続編。今作はインターネットを題材としており、おなじみのSNSや通販サイトが実名で登場する世界観が話題となっている。果ての見えない広大すぎるインターネット空間にそびえ立つ「Facebook」「Google」の塔につぶやきを運ぶ青い鳥たち、「e-bay」の落札から決済へのプロセスの可視化など、現代人が行う
もっとみる常識を打ち破る新たなヒーロー『パッドマン 5億人の女性を救った男』
インドの小さな村で最愛の妻ガヤトリと暮らす男ラクシュミは、貧しくて生理用ナプキンが買えず、不衛生な布を用いて月経をやり過ごしている妻を救うため、清潔で安価なナプキンを手作りすることを思いつく。しかし、タブーとされる女性の仕組みに触れたラクシュミの行動は村の人々から奇異な目で見られ、ついには妻と離れ村を出る事態に発展する。
それでも諦めることのなかったラクシュミは、彼の熱意に賛同した女性パリー
新しい宇宙世紀の幕開け『機動戦士ガンダムNT』
ラプラスの箱をめぐる「ラプラス事変」は終結し、人智を超える力を発揮した二体のユニコーンガンダムは解体された。それから一年後の宇宙世紀0097年、2年前に消息を絶っていたユニコーンガンダム3号機「フェネクス」が地球圏に姿を現す。地球連邦軍に所属する青年ヨナ・バシュタは、ルオ商会の特別顧問ミシェル・ルオに呼び出され、フェネクスの捕獲作戦「不死鳥狩り」に参加。フェネクスのパイロットが、かつて自分やミシェ
もっとみる400年の時を超える愛を称えよ!『マガディーラ 勇者転生』
2018年4月26日は、最初の奇跡が起きた日。映画『バーフバリ』シリーズの創造神、S.S.ラージャマウリ監督が来日し、舞台挨拶を行った記念すべき一夜。作品を愛する誰もが歓喜した、最高の瞬間だった。
そんな日本でのバーフバリ旋風を目にした監督から、思いもよらぬプレゼントが舞い込んできた。監督の過去作である『Magadheera』を、日本のために特別編集した「世界初公開ディレクターズ・カット国際
怪獣とは何かを問う最終章『GODZILLA 星を喰う者』
何はともあれ、ゴジラの新作が半年おきに公開されるというのは、幸せな日々であったように思い返せる。2005年から『シン・ゴジラ』までの空白の期間、冬の時代を生き延びた一介のファンの意見だが、供給過多と言ってもいいほど恵まれていた一年間だった。
国内初となるアニメーション版ゴジラ、通称アニゴジ三部作がついに完結した。どの作品も賛否両論渦巻く中、ついに最強の敵ギドラが登場し、多種族の登場人物が織り
何が彼女を突き動かしたのか。『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』
「試験」と聞くと、それだけでお腹が痛くなってしまうような、それはもう嫌な思い出をいっぱい重ねて大人になったものだけれど、もっと胃が痛いのはこの映画におけるカンニング描写。バレるかバレないかというスパイ映画的要素に加え、それぞれの人生がかかっているという重みに、冷や汗が止まらないような鑑賞体験。これは間違いなく傑作。
天才少女リンは、進学校に特待生として転入する。リンはテストの最中、とある方法で
運転手の評価は☆5で。『イコライザー2』
昼間はホームセンター勤務、夜はダイナーで本を嗜む男、ロバート・マッコール。その正体は、悩みを抱えた夜の住人たちを手助けし、陽の当たる世界に送り返す「イコライザー」だった。弱きを助け強きを挫く。その過程でロシアンマフィアがまるごと壊滅させられたり、ホームセンターが凶器の見本市と化したりと、さながらバイオレンス版「夜回り先生」なまでの勧善懲悪ぶりに、鑑賞後は心が晴れやかになったものだ。
あれから
パパ、飛びます。『スカイスクレイパー』
ロック様は大きいものと並べると映える。それは装甲車だったり巨大なゴリラだったりするわけだが、何を狂ったか今回のお相手は高さ1,000メートルの高層ビルで、それをよじ登らせようというのだから、これはもう『キングコング』最新作と言ってもいいかもしれない。ゴリラと共闘したゴリラが、ついに髑髏島の巨神にオマージュを捧げるというのだから、怪獣映画とSASUKEが好きなら絶対に見逃してはならない。
FBI