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浦和レッズサポーターは「相手へのリスペクト」を忘れてはならない

《連続1606日目!》


昨日の日曜日行われたJ1リーグの最終節。
来シーズンのアジアへつながる3位以内がかかる重要な一戦でもあり、浦和にも在籍していた小野伸二選手のラストマッチということもあり、数千人もの浦和レッズサポーターがアウェー札幌ドームへと乗り込んだ。

羽田空港も新千歳空港も札幌市内も、たくさんの浦和レッズサポーター。
どのスタジアムでもホームスタジアムのような応援の雰囲気をつくるサポーターたちの熱量は本当に素晴らしいと思う。

試合も浦和レッズが2-0で北海道コンサドーレ札幌を破り、最終戦を勝利で飾った。(残念ながらリーグ4位となり、来年のACL2出場権は逃してしまう)


今日は、この試合についての感想をポジティブに書こうと思っていたけれど・・


書けなかった。

それは、浦和サポーターに対して、こんな残念なことがニュースで大きく取り上げられてしまったから。



ミシャ監督のスピーチで浦和サポーターへ強烈な文句を出される


リーグ最終戦後のセレモニーで挨拶に立ったペドロヴィッチ監督は、古巣・浦和のサポーターからブーイングを浴びせられ、「これが6シーズン浦和を率いた監督に対するリスペクト…そういうことだと思います。

人の土地に来て、アウェイチームの最後のセレモニーを邪魔しないでもらっていいですか」と煽り返すと、会場は沸き立った。

「ミシャ」の愛称で知られるペトロヴィッチ監督は「浦和さんは今日勝って、(勝ち点)3ポイントを取ったので、満足して帰ってもらっていいですか。ここは我々のホームで最後のセレモニー、邪魔しないでもらっていいですか」と言い募り、「我々札幌は結果を求めながら、そして内容を求めながら、高みを目指している、そういうチームだと思っています。浦和のサポーターさんは、恐らく結果さえあればそれでいい。そういうサポーターじゃないですか」と挑発を続けた。


最後のセレモニーの札幌のミシャ監督の挨拶の場面で、試合後に多く残っていた浦和レッズサポーターへ向けて、ミシャ監督から強烈な文句がでたのだ。


動画を見てもらうとわかるけれど、スタジアムに残っていた浦和レッズサポーターは、困惑していて苦笑いをするしかなかった。




しかも、小野伸二選手からの挨拶の時にこんなことを言わせてしまった。



小野伸二選手のスピーチの中でリスペクトを忘れないようにと言われる

「まずは浦和レッズサポーターのみなさん、今日は温かいブーイングありがとうございます」

「ミシャさん(ミハイロ・ペトロヴィッチ監督)の挨拶の時に色々ありましたが、こう見えてもミシャさんは浦和レッズが大好きです。1つお願いがあります。どんな時でも、どんな人に対してもリスペクトということだけを忘れないでください。よろしくお願いします」


浦和レッズにとっても功労者である2人に対して、セレモニーの中でこのようなことを言わせてしまったことは本当に悲しいことだ。




当日のスタジアムで起きていたこと


このような出来事があると、メディアは「また浦和サポーターがやらかした」「セレモニーでブーイングを浴びせるなんて何事だ」と面白おかしく書き、騒ぎ立てる。


でも、実際のスタジアムでは、書かれていることとちょっと違っていたと思う。

まず、ほとんどの浦和レッズサポーターが小野伸二選手のラストマッチに対して敬意を払っていた。
スタジアムには浦和在籍時の小野伸二選手のユニフォームを纏った浦和レッズサポーターも多かった。

前半20分の小野伸二選手の交代の時には、浦和レッズサポーター側からも大きな拍手が起こっていた。最後の場内一周の時まで浦和サポーターの多くが残り、大きな「小野伸二」コールも起こっていた。


また、試合後のミシャ監督のスピーチの時もまとまったブーイングみたいなものは起きていなかった。




なんで、あの場面で指笛をするのだろう


ネット上では、ミシャ監督のスピーチの内容が、通訳による過度な意訳によって変えられていたようなことも出ている。

ただ、スピーチの前にミシャ監督が顔を顰めていたことはあったし、皮肉混じりで浦和レッズサポーターの話をしていたことはあったのではと思う。


スタジアムに残っていた多くの札幌のサポーターにとっても、浦和のサポーターにとっても気持ちがいいものではない。

では、なんでこんなことが起こってしまったのだろう。


そのきっかけとなったのは、浦和レッズサポーターの行動だと思う。

それは、指笛。

リーグから公開されている動画を見返してみた。

すると、ミシャ監督のスピーチ前の静寂した場面で、指笛が聞こえていた。
(指笛を鳴らしたのは1人か2人くらいのごく少数だと思う)

自分の記憶が確かであれば、指笛は小野伸二選手が前半20分に交代するときに両チームの選手たちが花道を作っている時にも出ていた。

方向的に浦和レッズのサポーター側から出たものだと思う。


どうして、あの場面で指笛をしちゃうのだろう。

同じ浦和レッズサポーターとして、とても悲しい。

指笛がきっかけとなって、ミシャ監督の残念なスピーチやその過度な意訳につながってしまったのかもしれない。

小野伸二選手から、ミシャ監督の発言へのフォローの言葉を言わせたり、人へのリスペクトを忘れないようにと言わせてしまっている。

たった数人の軽はずみな行動が、札幌まで駆けつけた多くの浦和レッズサポーターの総意みたいに受け取られてしまったのは、とても悲しいことである。







浦和レッズサポーターは成長しないといけない


今シーズンは、アジアチャンピオンにも輝いた歴史的な年。
しかし、浦和レッズサポーターとしては、残念なことが本当に多かった。

noteの中で、こんなことを書いたこともある。

でもね。
だからってルールを破っていいという理由にはならない。
自分たちの行った事件を正当化できるものにはならない。

Jリーグのスタジアムは、多くの人が互いにルールを守り合って、安全に試合を観戦する場所。

30年以上という時間をかけて、たくさんの人が作り上げてきた尊い場所だ。
誰よりも熱く応援しているオレたちがいちばん偉いし特別な存在なんだ。自分たちの方が正しいからという理屈を勝手に作り、それを盾にして自分たちを正当化し、周りが見えなくなってしまうことは、本当に危ないことだ。

スタジアムは、治外法権の場所じゃないよ。



もちろん、スタジアムを覆いつくす旗やビジュアルサポートなどで圧倒的なホーム感を演出したり、アウェーにも多くのサポーターが駆けつけて熱く応援するという熱量では、日本だけでなくアジアでもトップと言えるサポーターだと思う。

でも、この先、本当に世界に誇れるクラブになるためには、サポーターも成長をしなくてはならない。
選手や相手のクラブにもリスペクトを忘れないようにしなければならない。
(あくまでも真剣勝負に場であることは忘れない。慣れ合いみたいな関係は求めていない。)





浦和レッズの2023は、まだ終わらない


浦和レッズのシーズンは、まだ終わらない。
ベトナムのハノイで行われるACLのグループリーグ、そしてサウジアラビアで行われるクラブワールドカップへと続く。

他のクラブの選手がシーズンオフに入る中、浦和レッズの選手たちは栄光を目指して必死に戦っている。
しっかりとサポートしていこう。




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こちらのマガジンでは、スポーツのファンの熱量を高め、熱狂のスタジアムを作っていくことをテーマに書いています。




note×グノシーの「はじめてレッズをみた日」コンテストで、レッズチャンネル賞をいただきました。ありがとうございます。




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ファンベースデザイナー、地域創生プロデューサーなどしてます。 おむすびnoteを毎日書いてたり、浦和レッズを応援したり… みんなが、好きなこと、応援したいことを素直に言える世の中にしたいなあ。 皆さんと、いろいろなコラボをしたいです! ぜひぜひご連絡ください!