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エッセイ

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日々思うことをあれこれと
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2023年7月の記事一覧

サマー・カレーテキスト

某所にてカレー。河の近くのカレー屋さん。

バターチキンカレーと南インド風野菜カレー、欧風牛すじカレーの3種盛りにした。とても量が多いように感じるかもしれないが、サフランライスの量は変わらないし、ルーもそこまで量はない。

水辺でカレーを食べると、なんだかより夏を近く感じるが、考えてみれば日本にカレーが普及する契機は、横浜の海軍カレーと思えば海辺とカレーの親和性と神話性はもともと高いのかもしれない

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カフカと変態と欲望の孵化

セブンイレブンで売っている、おからと枝豆の豆腐バーが非常に甘くておいしい。たんぱく質10gというのは、いわゆるチキンスティックバーと同程度と考えると悪くない数値。プロテインだと匙2杯+水分で26gと考えたら、摂取効率は悪くない。

夏の暑さを利用しての絶賛減量中ではあるが、夏だから食欲が連動して減退してくれるようなヤワな作りにはなっていないうえに、カロリー制限をやりすぎると基礎代謝も下がり、リバウ

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解釈違いのハムサラダ

ハムサラダのハムにビアソーが用いられていたり、あるいはベーコンが使われていた場合、それはハムサラダではなく、ハムサラダに似た加工品サラダであり、ハムサラダにポテトサラダが付随していても、商品名はハムサラダで提供される矛盾を受け入れて私は生きている。

浦安にある某夢の国が東京を冠にしていても、優しい大人や素直な子供たちは何も言わない。ビフテキがビーフステーキであるにも関わらず、トンテキはトンカツ同

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思考停止の夏、愚者の夏

夏に人が恋をするのは、暑さで思考がは足らなくなってしまい、理性や本能に掛かるはずのブレーキの効きが悪くなるからではなかろうか。

常夏の国やら赤道直下の国に住む人は精神疾患に掛かる割合が低いという話も読んだ気がするが、どの国であろうと思考を突き詰めれば脳内物質の過剰抽出は起こりうると思うのでそれはデマだといい。

いずれにしろ、今年の長くて暑い気候で、しかも炎天下を歩かねばならぬ際には、思考停止に

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蝉鳴くブルースは悲しく

夏の盛りに蝉が鳴く。なぜ夜に蝉が基本的には鳴かないのか気になって調べて見たところ、蝉が鳴く要件には気温と明るさがあるそうだ。

したがって都心の蝉は夜でも鳴きやすいということになる。ネオンの明るさも、ヒートアイランド現象による気温の保温もあるからだ。田舎より蝉の声を楽しめる時間が長いという皮肉な罰ゲーム。夜の蝶も夜の蝉も都会でしか泣けないとしたら、それは田舎のタフな生きていく強さと濃密な人間関係の

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Over the Does in Rainbows

薬局で風邪薬を買うたびに、説明良いですか?とレジの人に問われるようになりしばらく経つ。レジの店員さんならまだしも、中には店内放送で担当者まで呼び出されて、晒し者になりながら説明を受けることまである。

市販の風邪薬を用いた、市販薬ODの流行に対して国が対策を打ち説明を義務付けたらしいが、不便で仕方がない上に、1店舗で1点しか販売しないとしても複数店舗回れば手にできるなら意味はあまりないので、やるこ

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青い鳥亡き後のささやきに

Twitterの名称がイーロン・マスクの意向によりXに移行。独断専行が許される権力を持つオーナーのやり口とはいえ、発表から実行までのタイムラグのないシームレスな変革はいささか乱暴だけれど、日本の経営者では難しいほどに早い。

人間は基本的に保守的だから、なかなか新しい名称を受け入れるのは難しいけれど、先日のTwitter不具合騒動に続出した移転先SNSの紹介を経ても、機能的に見劣りしたり、あまり特

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笑いと差別の螺旋状

CRAZY COCOさんのエピソードトークをYahoo!が取り上げたこの記事、あらためて笑いには差別性があるなと思った。悪い意味でなく、笑う笑わせる笑われるにはその要素が含まれているという論理を少し実証しているなと思っただけだ。

風刺としての笑いというと、リア王が道化に己を真似させていた話を思い出すが、上記のエピソードはCAの世界と、その周辺事情を面白おかしく話しただけであるように見えて、見えざ

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雨降る夏のあらゆるカラフル

加減を間違えた神様が、炎天の次に続けるのは雨の日で、便宜上神様と呼ぶが、自然に対しては、これだけ科学が発達しても完全にそれを御することなどできぬのだと思う。

ブラックジャックの一応の最終回とされている話で(諸説あります)恩師である本間医師の執刀をした彼が、命を救えずに落ち込み座る横で、本間医師の霊体らしきものが隣に寄り添いながら「人間が生きものの生き死にを自由にしようなんて、おこがましいとは思わ

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鏡の中の貌はw( ˙皿˙ )w ガオー

インフルエンサーが、ダイエッターの甘えを追求する動画をみた。バラエティ番組らしいが、なんだか嫌な気持ちになった。持つものが持たざるものを虐げる構図に見える。

もちろんそれは演出かもしれないし、願いを叶えるためには甘えを排除する必要があるのかもしれないが、さんざいじめはいけないと悲しい事件があるたびに報道しながら、しれっとパワハラめいた言動を笑いにする醜さよ。

私はダウンタウンのバラエティや、と

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花火なき夏の終わりに

梅雨明けを告げるニュースは、なんとなくわかっていたよと苦い笑みで迎えた昨日、いよいよ今年も夏を迎えることになるのだが、先週あたりから悪夢のような暑さは始まっており、来るべきものが来たなという気持ちでいる。

昨夏までは、まだコロナという災厄があり、元首相が射殺されるという凶事があったので、夏を迎える気持ちが整わなかった。多少なりとも気分の昂揚する季節のはずなのに。

最近では、ようやくマスクを外し

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共同幻想オーディション

かつては歌謡曲のバックバンドで楽しそうにフレーズ弾いていたミュージシャンが、いまでは声優やキャラソングのオケでやりたいことやってる姿が大変素晴らしい。

それは、表現の場を求めて監督や助監督志願者がロマンポルノでエロをメインとしながらも、実験的な構図であるとかアバンギャルドな話を試行錯誤していた時代と似ているのかもしれない。

メインである場所の背後や側面で菌類のように生き延びて繁殖してきたのがサ

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101回目の手紙たち

この記事で101本目らしい。つぶやきが主たる数とはいえ、6月4日に始めてから2ヶ月で、それだけの言葉を書き記したというのを改めて考えるとなかなか。

多ければ良いわけではないし、即興性が至上というわけではない。塵も積もればというように、折り重なる言葉が山になっただけだ。それが塵であれ糧であれ、誰かに少しでも響いて届いたのならありがたい。

1番最初に手紙を書いたのは誰に向けてだったのか。おそらくは

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電気うなぎにふれたみたいに

あまりの暑さにエアコンを真上に放り投げる。安いスリルと気安い痛み。さすがに30℃半ばが当たり前のように続いてはやる気もひからびる。

動物園の夏場のクマのように、あからさまにグッタリとしているうちに時間ばかりが過ぎていく。その気になれば動けるのだが、その気にならなくて困っている。世間は三連休最終日だと思うと、炎天下に、なおさらそんな場所に飛び込む気にはなれなかった。

左手一本で基本的に操作できる

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