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記事一覧

発音学習の阻害要因「恥ずかしさ」を取り除くべき

発音学習の阻害要因「恥ずかしさ」を取り除くべき

英語発音学習の妨げとなる一要因に「恥ずかしさ」があります。この記事では、この恥ずかしさとは何か、どのようにしてこれを除去していけばよいかを説明します。

ふだんと違う行動をとるのは誰でも戸惑う

毎日継続的に行っている行動で戸惑うことはまずありません。自動車の運転の方法を体で覚えている人は、特に何も考えることなく、ほぼ無意識的に発進や停止などの基本的な操作を行えます。

これは言語の運用でもいえる

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発音記号は天から降ってきたわけではない

発音記号は天から降ってきたわけではない

発音記号通りに正しく発音しましょう、という発音の指導は間違っていません。ただ、そこから一歩踏み込んで、そもそもなぜ発音記号通りに読まなければいけないのか、なぜその音を出すことが「正解」なのか、という点に触れたほうがよい場合もあります。今回の記事では、なぜ発音記号通りに読むことが正解になるのかを、言語の発生と発音記号の時系列的関係に着目して説明します。

英語は自然言語であり、発音記号は明確な意図を

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発音学習はリスニング力を伸ばす優れた手段である

発音学習はリスニング力を伸ばす優れた手段である

発音学習は、やってもやらなくてもいい省略可能な項目ではありません。今回の記事では、発音学習が英語学習の過程に大いに役立つことを、発音学習とリスニング力向上の関係をひとつの例として用いることで説明します。

発音学習がリスニング力向上に有効な理由

発音できない音は聞き取れない

発音できる音は聞き取れる可能性がある

は、どちらも「真」です。発音を学ぶことで、今まで100%聞き取れなかった音(前者

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発音や文法の細かいミスは気にせずどんどん話そう!という意見について

発音や文法の細かいミスは気にせずどんどん話そう!という意見について

発音や文法のミスを恐れず、細かいことは気にせず話そう!というスタイルは受け入れられやすく、大手のサービスでもこのようなメッセージを前面に出してマーケティングしています。

そして、これをやや極端に裏返して表現すると、発音や文法で細かいところを指摘することは悪である、ということになりますが、これは本当でしょうか。今回はこの論点について話をします。

細かいところを教えるの意味

ここでいう「細かいと

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【英語】学習方法としてのシャドーイングに対する僕の意見

【英語】学習方法としてのシャドーイングに対する僕の意見

巷では、シャドーイングがあたかも sliver bullet であるかのように扱われていますが、本当にそうでしょうか。今回の記事では、学習方法としてのシャドーイングに対する僕の意見を紹介します。

※以降の記事内容は若干辛口というか、かなり本音を入れているので、ご容赦ください。

僕の経緯

僕は、シャドーイング添削サービスのシャド○ンを、1 か月だけやったことがあります。当時は僕も、「シャドーイ

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【英語】発音学習に年齢や経歴は一切関係ない

【英語】発音学習に年齢や経歴は一切関係ない

発音は子どものうちから手を付けないとだめとか、日本人モノリンガルとしてずーっと生きてきた人は発音学習はもう手遅れとか、そのようなことは一切ありません。この記事では、英語の発音を学ぶのに、年齢、経歴、そのたもろもろが一切関係ないこと、つまり、誰でも、いつでもスタート地点にたって学習をはじめ、最終的に目に見える成果を出せることを説明します。

発音学習=技能の習得

まず、発音学習とは技能の習得です。

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【英語学習】特定の技能だけ伸ばしたい人がいることについて

【英語学習】特定の技能だけ伸ばしたい人がいることについて

世の中には、リーディングの技能だけ伸ばしたい、リスニング力を重点的に伸ばしたい、というニーズを持っている人が結構います。そのような気持ちはよくわかるのですが、いわゆる英語の4技能のいずれかに的を絞り、それを重点的に強化していくというやり方は、無理というか、若干ずれている気がします。今回の記事ではその辺の話をします。

言語とは音である

言語には文字言語と音声言語という分類がありますが、基本的には

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機械翻訳ポストエディット(PE)のディスカウントは合理的か

機械翻訳ポストエディット(PE)のディスカウントは合理的か

※はじめに、僕はポストエディットをやったことがありますし、ポストエディット自体にはきわめて肯定的です。精神的負担がなく、なおかつ時間単価が極端に低くなければ、何も問題ないと思います。

機械翻訳ポストエディットについて

機械翻訳のポストエディットは、機械翻訳ままの訳文をprefillした状態で翻訳者に渡して、それを適宜編集(エディット)してもらう業務フローのことです。普通は、人間による翻訳(hu

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英語は使いまくったらできるようになるは本当か

英語は使いまくったらできるようになるは本当か

英語はとにかく話しまくることが大事!という言説がありますが、これは本当でしょうか。個人的にはこれは半分あってて半分間違っていると思います。

アウトプットが効果があるのは当然

まず、英語のアウトプットがトレーニングになるというのはあっています。自分の考えや気持ちを外部に音を介して表現するトレーニングは、気持ち→音(リスニングの場合はその逆再生で、音→気持ち)のリンク構築に役立ち、この作業を積むこ

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【語学学習】よい英語発音など存在しない。発音を学ぶ上で考慮すべきことは何か

【語学学習】よい英語発音など存在しない。発音を学ぶ上で考慮すべきことは何か

発音が良い、発音が悪いという説明は、だれもが当たり前のように行います。ただ、よい発音、悪い発音の定義(要件)が何かとか、そもそも発音によい、悪いがあるのかというのは、ほとんどの人が考えていないと思います。

前提:よい発音などない

発音によい悪いがあるとしたら、発音を比較して優劣をつけることができるようになるはずです。つまり、さまざまな発音を持つ人を100人集めたら、「発音よい人ランキング」の1

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【フリーランス翻訳者】単価相場や適正価格に対する考え方

【フリーランス翻訳者】単価相場や適正価格に対する考え方

フリーランスの単価に関する話は常に絶えません。それほどまでにみんなが興味がある内容で、かつ、なかなか話が決着しない内容でもあるのだと思います。今回は、価格設定に関する僕の個人的な意見を紹介したいと思います。

単価は高ければ高いほど良い

当たり前ですが、単価は高ければ高いほど良いです。ここで、「高い」というのは何かと比較しての高さの程度差のことですが、その基準は、「これまでの自分の実績」になりま

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英語系サービスがネイティブ、ネイティブと煽ってくる理由

英語系サービスがネイティブ、ネイティブと煽ってくる理由

粗悪系の英語コーチングや語学学習サービスのネット広告は履いて捨てるほど湧いてきます。そのようなサービスの「ネイティブ信仰」は異様なほどに強く、僕が感じる語学学習のあるべき姿とはあまりにもかけ離れています。

これまで、なぜここまで的外れなサービスが乱造されるのか常々疑問に思っていたのですが、自分なりに考えがまとまったので、今回はこの辺の話をしたいと思います。

※以降では、「ネイティブ信仰はまった

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翻訳業界は実力主義じゃない

翻訳業界は実力主義じゃない

よく、「翻訳業界は実力主義なので、年齢や性差に関わらずチャレンジできる」ということを聞きますが、個人的には、ちょっと違うと思います。今回はそのような話をします。

※大前提ですが、要求されるサービスレベル以上のパフォーマンスを継続的に出せることは「あったりまえ」の話です。

実力で上位に行けるわけじゃない

翻訳会社はタレントプールを持っています。そして、どこの会社でもそうでしょうが、ある程度ラン

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I would like to は別に失礼な表現じゃない

I would like to は別に失礼な表現じゃない

I would like to はビジネスシーンで失礼!?みたいな広告を見たのですが、これはケースバイケースです。で、失礼になりかねないケースの方がたぶん少ないです。

たとえば、資料を送ります、とか、相手のYes Noを聞くまでもないことなら I would like to でも全然失礼じゃないです。例:

Hello Mr. XXX. This is Sochaso. I would like

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