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#読書感想文

「上流階級 富久丸百貨店外商部」[1巻]を読んで

「上流階級 富久丸百貨店外商部」[1巻]を読んで

[1巻]上流階級 富久丸百貨店外商部
著者:高殿 円
オーディブル版を読んでの感想です。

百貨店外商部での物語。小売業の仕事をしていた経験から、百貨店の仕事とはどんなんだろうと興味を持ちました。百貨店での仕事、とくに外商員の接客販売の内容があり面白そうだと感じ読んでみました。

物語の主人公であるアラフォー女性の鮫島静緒が、神戸の老舗百貨店の外商員として奮闘する物語です。主人公と登場人物のそれぞ

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「汝、星のごとく」を読んで

「汝、星のごとく」を読んで

「汝、星のごとく」
著者:凪良ゆう
オーディブル版の感想文。

最近の本屋大賞ノミネート作品から、気になった作品の感想です。
「汝、星のごとく」は、四国の島が舞台となって物語が始まります。以前、岡山に住んでいたときに四国の同僚とよく話をする機会がありました。その時のことを思い出し懐かしくなって、読み始めました。

物語は、青埜櫂と井上暁海の十七歳から三十二歳までの物語です。二人の互いを思う気持ちの

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「黄色い家」を読んで

「黄色い家」を読んで

「黄色い家」
著者:川上未映子
オーディブル版を読んでの感想文です。

2024年本屋大賞ノミネート作品の中から選んで読んでいます。
久しぶりの長編小説を読み始めると止まらなくなりました。貧困から導かれる犯罪だけではなく、そこに至るまでのさまざまな伏線があり、引き込まれる内容となっています。物語で描かれている少女たちの会話、生活や犯罪の手法もリアリティが感じられました。

物語の展開から感じたこと

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「うつくしが丘の不幸の家」を読んで

「うつくしが丘の不幸の家」を読んで

「うつくしが丘の不幸の家」
著者:町田そのこ
オーディブル版の感想文です。

作家「町田そのこ」さんの代表作である「52ヘルツのクジラたち」の映画公開をメディアが取り上げていた。福岡県出身の作家として活躍されている方が、わたしが住んでいる福岡の近いところにいらっしゃることに驚いた。

それから町田そのこさんの作品に興味を持ち、「うつくしが丘の不幸の家」のオーディブル版を読んでみました。

タイトル

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「じい散歩 妻の反乱」「団地のふたり」を読んで

「じい散歩 妻の反乱」「団地のふたり」を読んで

「じい散歩 妻の反乱」「団地のふたり」
著者:藤野千夜
オーディブル版を読んで。

「じい散歩」を読んだとき、日々の生活を綴られている文章のテンポが読みやすく感じていました。それで続編の「じい散歩 妻の反乱」も気になり読み始めると一気に読み進めてしまいました。

藤野千夜さんの作品は、日常の生活のリアル感が感じられて共感できるところも多数あります。やはり、実在のモデルがあるようです。

雑誌のイン

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「じい散歩」を読んで読書感想文

「じい散歩」を読んで読書感想文

「じい散歩」著者:藤野千夜 
双葉文庫
オーディブル版の感想です。

「じい散歩」の主人公の明石新平は88歳。その何気ない日常を描いた小説です。小説の冒頭から、新平の日常習慣の話が出てくる。健康を意識しているため、毎朝四十分から四十五分の体操を続けている。それも健康講座で教わった、ストレッチ体操をベースにした自身のオリジナル。

朝食のメニューも、独自に考えて毎朝続けている。そして、散歩に出かけ

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「夢をかなえるゾウ」を読んで気づいたこと

「夢をかなえるゾウ」を読んで気づいたこと

「夢をかなえるゾウ 1」
「夢をかなえるゾウ 2 ガネーシャと貧乏神」
著者:水野敬也
オーディブル版を読んでの感想文です。

「夢をかなえるゾウ」はシリーズ累計発行部数460万部(2023年6月時点)と有名な作品で、既にご存知の方も多いのではないでしょうか。

最初に読んだのは、10年ほど前になります。会社でパワハラを受けていた時、うつ病になりかけていました。その時読んだ、「夢をかなえるゾウ」で

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「スピノザの診察室」を読んで

「スピノザの診察室」を読んで

「スピノザの診察室」
著者:夏川草介
オーディブル版を読んで(聴いて)の感想です。

毎年この時期になると本屋大賞ノミネート作品が気になります。2024年ノミネート作品のなかで気になったのが「スピノザの診察室」です。
「スピノザって、何?」というところから興味を持ちはじめて、この作品を読むことに。

「老い」「病気」「幸せ」について「スピノザの診察室」を読み進めていくと、人の「老い」「病気」「幸せ

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