見出し画像

2021年7月までに執筆した本の紹介

天子姉妹の祝祭

天子姉妹の祝祭 表紙2

【あらすじ】
 間もなく雨だ。唐手いぶきは、友人である天子サキの家を目指す。天子サキの家は大きなお屋敷だし、お泊まりの予定だから、雨に降られても平気のはず……。
 しかしお屋敷に到着すると、天子サキは「出かけましょう」と提案するのだった。屋敷の近くに、「雨屋敷」と呼ばれる別邸がある。そこで一晩過ごそう、というのだった。

【備考】
 原稿用紙206枚。8万2199文字。本にするとだいたい100ページちょっと、というところ。「薄い本」なので、お値段も280円とお安め。挿絵の枚数は18枚。
 内容は二人の女の子がご飯を作って「美味しいね」と食べるだけ。本当にそれだけのお話。とある女の子の、ある休日を描いた作品。ご飯を食べて、あとはただひたすらゴロゴロしているだけの平和的なお話。

生き残るために遊べ!

生き残るために遊べ 表紙・改

【あらすじ】
 「遊ぶ」とはどいうことなのか? 「遊び」について、偉人達はどのように語っているのか?
 「遊び」と聞くと、ネガティブなイメージを連想する人も多かろう。遊びには意味がなく、生産性も創造性もない……。でもそれは、「遊び」のほんの一面しか見ていない。突き詰めると遊びは知的で創造的で、あらゆる文化の源泉になっている。私たちは遊ぶことで自分たちが何者かを知るのだ。
 ではどうして「遊び」をテーマにしたのか? というのもこれから数十年後、人間が社会の中で不要になっていく可能性があるからだ。AIやロボットが進化し、企業がよりお金を節約して儲けようと思ったら、一番不要なのは人間。社会は品質のいいモノを生産する力を持っているのに、それを買える人がいなくなる……という事態がおそらく起きるだろう。
 それに、AIやロボットの進化という同じ理由で、人間がひたすら自堕落になっていく可能性がある。人間の劣化はどのように抑えるべきなのか?
 それに対する答えが「遊び」である。私たちは未来の社会において、いかにして「遊ぶ」べきなのか? そのヒントを示すために描かれたのがこの一冊だ。

【備考】
 原稿用紙353枚。14万826文字。本にするとだいたい200ページちょっとというところ。新書くらいのボリューム。数時間でサクッと読める内容なので、お値段も380円と控えめに設定。
 本の内容は「遊び」がテーマ。第1章から第3章まで映画を紹介し、映画を例にこの先の未来、人間が劣化していく可能性について掘り下げていく。第4章から「遊び」とはなんなのか。その定義が示される。
 たぶん多くの人が「遊び」と聞くと、子供がしているようなゆるやかな気晴らしのことだと思うだろう。でもそれは「遊び」のほんの一面しか見ていない。実際の「遊び」は知的で創造性があり、技術に裏打ちされたものである。「遊び」は突き詰めていくことで、未来の社会を生き抜くための突破口になりうる。
 しかし一方で「遊び」の危険性についても書いている。第6章からは、「遊び」がいかにして身を滅ぼすか、いや個人ではなく社会を混乱させるか、を書いている。「遊び」の危険性を知った上で、いかに回避するかのヒントにもなるだろう。

空族の娘ラーニャ

空族の娘ラーニャ 表紙絵

【あらすじ】
 突然の父の死で、わずか10歳にして空族の船長になったラーニャ。ラーニャが船長に就いてからは貿易の仕事のみをしていたのだが、ある日、ギルドの軍艦に拿捕されてしまう。
 なにかやらかした覚えもないのに、なぜ?? しかしそれは仕事の依頼だった。ギルドはラーニャにとある空域へ行き、そこを通過する船を襲って銀塊を奪え……と指示するのだった。
 行き先はどこで、襲う相手は誰なのか……なにもわからないまま、ラーニャは仕事を引き受けるのだった。
 が、その途上で不法者ギー族の襲撃を受ける。ギー族の攻撃でラーニャ達が乗るリヴァイアサン号は壊滅的なダメージを負ってしまう。その船の修理で莫大な借金を背負ってしまったラーニャは、何がなんでもギルドの任務を達成するために、北西の空域を目指すのだった……。

【備考】
 原稿用紙625枚。24万9887文字。AmazonKindleの紹介ページによると、598ページ。そこそこボリュームのある作品。執筆にも経費と時間が掛かったのでお値段は500円とお高め。
 世界観の説明をすると、この世界には「地上」がなく、すべての大地は空中に浮かんでいる。これを「プレート」と呼んでいる。すべての大地が空中に浮かんでいるから、「空飛ぶ船」である「飛行帆船」による交易が盛んに行われている。ラーニャ達はその交易船を襲う「空族」であるが、しかし新船長であるラーニャが幼すぎるために、ごく普通の貿易の仕事のみを請け負っていた。
 そこにやってきたのがギルドの調停員であるエリルだ。この物語の世界には「国家」と呼ばれるものがなく、ただ経済システムがあるだけ。その経済システムを監視・統率しているのが「ギルド」と呼ばれる組織。
 また『空族の娘ラーニャ』の世界観は非常に民族が多く、ヴァン族やニア族といった動物から進化した種が非常に多い。私たちに似た人間種を「スピン族」と呼んでいる。
 執筆を終えた後、よくよく考えたらこの辺りの説明、本編でやってなかったなぁ……と気付いて反省した一冊。結局、誰からも評価されることもなく、頭の中にどうにも引っ掛かり続けている作品。

とらつぐみのnoteはすべて無料で公開しています。 しかし活動を続けていくためには皆様の支援が必要です。どうか支援をお願いします。