おおもり

北海道出身。九州で暮らし、中東で暮らし、気が付いたら北海道にもどっていた。 温泉、旅行…

おおもり

北海道出身。九州で暮らし、中東で暮らし、気が付いたら北海道にもどっていた。 温泉、旅行が好きで、フラフラしたい性格。聴いてる音楽の幅はとっても狭い。

最近の記事

福岡で愉快な時間を過ごした。そして打ちのめされて帰ってきた。

週末、またしても福岡に行った。三月にも行っているので3か月ぶり。もはや最近は、福岡に行く以外で道外に出ていない気がする。なんといっても20代前後の青春を過ごしたところで、思い出補正と友人がいるというのが大きい。訪れる価値がある。 市内ではしご酒をして、足を延ばして下関まで行って、南下して柳川でウナギを食べた。学生の頃のように、気の合う仲間たちと過ごすひと時はとても楽しい。今となっては貴重な時間だ。働き出してお金の余裕もあの頃よりできたから、後顧の憂いなく食事やイベントを楽し

    • ブルガリアヨーグルトの一番おいしい食べ方

      ヨーグルトはブルガリア。間違いない。 いろんな商品があるけど、触感が固すぎたり、砂糖が入っていて甘すぎたりする。 僕は熱中すると一つのモノ・コトにのめりこむ性質で、気が狂ったようにそればっかりし続ける。あるときはチャーハンを弁当に一か月作り続け(しかも毎回同じ味)、またあるときは毎晩同じ具材で一人鍋を三か月やり続けた(さすがに飽きた)。 そしてまた、性懲りもなくこのオタク気質をいかんなく発揮している。ヨーグルトを毎晩食べ続けるということを。 しかし、さしもの僕も人間である。

      • JRに乗って、土日に温泉にいったお話

        温泉はいい。 銭湯も捨てがたいが、やっぱり一番は温泉、それも人気の少ない山奥とか、あんまり知られていない温泉街がいい。 このあいだ、ふとしたことでJRの乗り放題券をゲット。有効期限内にうまいこと活用したかったので、土日に温泉に行くことにした。 札幌から汽車で1時間弱、登別温泉のそのまた奥にひっそりと佇む「カルルス」温泉郷が目的地。二年くらい前に発掘した名湯で、去年のGWまではちょいちょい来ていたが、そのあたりで車を手放したので行くに行けず、という日々だった。ちょうど都合のい

        • 豚ロース生姜焼き、夜中の拷問

          だいたいいつもお弁当を作っている。 そういうと聞こえがいいのか知らないが、 「(若い男なのに)すごいね!」 「節約になるもんね!」 など、さまざまにお言葉をいただくことが多い。 べつに男だろうと女だろうと弁当ぐらい作るだろう、と思うし、 節約したくて作ってるんじゃなくて、自分のごはんは自分であてがうものだとも思っているから作るのである。本当に節約しようと思ったら、多分白米だけ食べる。 (とはいえ、週に一回くらいは誰かが自分のために作ってくれるご飯を食べたい) 言っている彼

        福岡で愉快な時間を過ごした。そして打ちのめされて帰ってきた。

          道内周遊最終日、寂莫と石狩平野を眺める

          稚内から網走、根室と東進し、鋭角ターンで帯広、函館と征西した大型連休の最終日。5泊6日の強行軍も、もう終わり。函館の片隅で目を覚ます。 ひとっ風呂あびて宿を後にした。7時前なのに、朝市には観光客がたむろしている。傍目には、僕もその観光客の一人に違いないと思いながら、朝から豪勢な海鮮丼を食す。 観光客があまり並んでいないから入ったのだが、しっかり美味い。味噌汁がいける店は信用できる。人が集まる所だけが名店ではない。 9時の特急で、札幌に帰還しようと思っていたが、駅をのぞいてみ

          道内周遊最終日、寂莫と石狩平野を眺める

          雨の降る日に

          5月最後の金曜日、この日は献血の予約をしていた。仕事は午前で切り上げて、アンニュイな午後を血を抜いて過ごす、完璧な計画。 例によって通勤は、片道6kmほどの道をてくてく歩いているわけだが、行きに歩けばほとんど当然のように帰りも歩くことになる(帰りは公共交通機関で、という脳みそがない、困ったことに)。 確か、行きは雨が降っていなかった気がする。そうだ、多分降っていなかった。傘の隙間からこぼれる雨に濡れて、惨めな気持ちで仕事に臨んだ記憶がないから、多分正しい。 悲しいことに、昼

          雨の降る日に

          夕映えの利尻富士

           4月最終日、北へ向かうホームは長蛇の列だった。そこでは、自由席をめぐる熾烈な競争が繰り広げられていた。一歩遅いだけで、稚内までの5時間を通路で過ごさなければならない、そんなのはごめんだ。  汽車はどんどんスピードを上げて北上していく。旭川を過ぎ、士別、名寄・・・どこまで行っても上川管内を脱出することができない、上川地獄である。それでも長い長い森林地帯を抜け、渓谷をひた走り、左手に利尻富士を仰いだ時は爽快であった。よく晴れた空に、白い頂が光っていた。  稚内。名実ともに最

          夕映えの利尻富士

          「たび」に出る、ということ。

           最近、自分を見つめる余裕ができた。できてしまった。  社会人も四年目になり、所属も仕事も変わらなかった。もちろんその分仕事は慣れた。要領よくこなせる自信もあるし、それなりの戦力である自身もある。けれども周りがみんなどこかに行ってしまう中で、僕だけが自分の場所に残ってしまったがゆえに、かえって生まれてしまった「余裕」。冷静に自分を見つめだすと、途端に「自分」が何なのか、わからなくなってしまった。  このまま年を取って、消え去るだけの人生なのだろうか。生きてきた痕跡をなにも残

          「たび」に出る、ということ。

          日々を、歩いて

          車を持たないと、必然的におのれの足を使う機会が増えた。そんな気がしている。 スーパーに買い物へ。本屋までひとっ走り。ちょっと遠くまでドライブ・・・ これまで車を使っていた距離を、自分の足で稼いでいる。 陽だまりの中を、帳が降りて真っ暗になった夜を、どこまでも風がそよぐ午前を・・・ 学生時代は自転車を使うことが多かった。今から考えれば、片道25kmもの道のりを、意固地になってペダルをこぎ続けたことが信じられない。 そして距離を調べようと某Gマップで大学を検索すると、あろうこと

          日々を、歩いて

          姫リンゴの花が咲くころ

          旧年度は静かに去っていった。 同僚や同期入社の友人たちは、みな遠方に旅立っていった。 僕は、今年もまた札幌にとどまっている。 「じゃあな」と去っていく友人の背を見送るとき、 角に消えるまでそこに居てしまう。 旅立ちを送るのは、いつものことだがちょっとだけ寂しい。 (そうかといって、送られるのは苦手だ。なんとわがままな生き物だろう) 新年度が始まった。 我が家の姫リンゴが、真っ白な花を咲かせた。 新しい人が入れ替わりにやってきた。 ある人の机は着任したばかりでピカピカで

          姫リンゴの花が咲くころ

          北海道で、車のない生活を送ってみる

          何かの機会によく耳に(目に)する、 「社会人になったら〇〇を買え!」 というフレーズ。 車を買えとか、家を買え。時計を買えとか、さらには株を買えとかそんなものまであるかもしれない。 でも。でも、である。 (高校の先生は「〇〇なのはよくわかる。でも、でもね、がつくんだ」とよく言っていた。お元気だろうか) 人間に、そんなに必要なものってあるんだろうか。 時計が必要だろうか、 持ち家が必要だろうか、 最新式のピカピカのスマホが必要だろうか? 昨今の断捨離ブームの波を肌で感

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          おいしいものがいっぱいの、秋。

          秋はきらいだ。 夕暮れがどんどん早くなって、五時半でも札幌はもう真っ暗だ。まだ夏着でいられるように見せかけておいて、風は冷たくって、家に帰るころには体の芯まで冷え切っている。やるせなくなっちゃう季節だ。 今日、スーパーで野菜コーナーをうろうろしていると、少し前よりも目に見えて品ぞろえが充実している。仕入れ担当がこれまでサボっていたわけではないとおもう。長ネギ、白菜、大根、かぼちゃといった冬物野菜が、少しずつ並びはじめている。もう冬も近いのだなあ、と一人シミジミしていると、

          おいしいものがいっぱいの、秋。

          一目ぼれした靴を履いたら、その日一日幸せになった話

           ようやっと、「これだ!」と思える靴に出会った。一目ぼれだった。  秋に(だけじゃなく春なんかも)履ける靴が欲しいなと、ずっと思っていた。それもできれば明るい色の革製のやつだ。ただ、近所の靴やでは、合皮だったり、革だけどイマイチピンとこないなあ・・・という感じ。まあ、買えなかったらそれはそれで、生活に直結するわけじゃないので諦めるかあ、とその場では買わなかった。できるだけ、妥協をしたくないという性分なせいでもある。  そんなとき、仕事の関係で出会った人が、とっても素敵な靴

          一目ぼれした靴を履いたら、その日一日幸せになった話

          しおり目当てで行ったら、本屋の沼にはまった話

           読み切れないほど、本を買ってしまった。  知り合いから、今だけ「木のしおり」がもらえる本屋がある、と聞いた水曜日。明日はせっかくの祝日だし、読みたかった本があるかもしれないし、久しぶりに本屋に行こうと眠りについた。なにより、人間、「今だけ」という言葉には、めっぽう弱い。  さて、その祝日。普段は古本派なので、まっとうな(?)本屋に入ると、ちょっとワクワクする。札幌市内の「コーチャンフォー新川店」に向かうと、休みだから人がいるわいるわ、とにかくいっぱいいる。わらわらとして

          しおり目当てで行ったら、本屋の沼にはまった話

          見るだけでおなかが減ってくる、たい焼きのあまーい誘惑

           北海道も、秋になりました。 (気温が20度前後を行き来するようになったら、もう秋でしょう?)  秋といえば、小さいころからいろんなフレーズを刷り込まれて育ってきた。読書の秋。スポーツの秋。人によっていろんな秋。  僕にとっては、なんといっても食欲の秋。「秋だから・・・」という理由だけで、おいしいものを買うことが許される。こんなに幸せなシーズン、そうはないだろう(いつでも許されてはいるけども)。  今日もたい焼きの暖簾に見事に誘惑されて、気が付けば二尾、お買い上げ。家に

          見るだけでおなかが減ってくる、たい焼きのあまーい誘惑

          たくさんクルミを拾った、いや拾いすぎた

           在宅ワーク真っ盛りのある日、ずっと家にいるとだらけてしまうので、食後にちょっと散歩に出かけた。晴れた日に川辺を歩くのは、気持ちがいい。川を離れて、ちょっとした小径に上陸。堤防沿いのこの道は、ジョギングやサイクリングをたしなむ人が多い。僕もつっかけをパタパタ言わせて、うろうろと徘徊する。  と、何か固いものを足底に感じる。はて、と思い、サンダルをどけると、みどり色をした、ぐちゃーとつぶれた木の実と、その種らしきものが顔をのぞかせている。  お、クルミだ。  田舎の裏山に

          たくさんクルミを拾った、いや拾いすぎた