日々を、歩いて

車を持たないと、必然的におのれの足を使う機会が増えた。そんな気がしている。
スーパーに買い物へ。本屋までひとっ走り。ちょっと遠くまでドライブ・・・
これまで車を使っていた距離を、自分の足で稼いでいる。
陽だまりの中を、帳が降りて真っ暗になった夜を、どこまでも風がそよぐ午前を・・・

学生時代は自転車を使うことが多かった。今から考えれば、片道25kmもの道のりを、意固地になってペダルをこぎ続けたことが信じられない。
そして距離を調べようと某Gマップで大学を検索すると、あろうことか「閉業」していた。大学の店じまいとは、いったい・・・

社会人になってからは車や、株もといカブを乗り回していた。通勤にはもっぱら公共交通機関。ところが一度自宅から職場まで歩いてみると、1時間程度で通勤可能ではないか。あら、健康的じゃないの。しかも体を適度に動かすから、夜はくたくたになってぐっすり眠れるというおまけつき。これは歩かない手はないと、最近は晴れていればもっぱら職場まで徒で行く日々。

スーパーに行くのも、自分の体がすべての資本だから、もてる分しか買わない(買えない、といってもよいかもしれない)。必然的に要らないものはカゴに入れなくなる。休日の外出にしても、荷物を持ちたくないから、ウインドウ・ショッピングで済ませている。それでどうしても欲しければ、後日買いに行く。取捨選択が、うまく機能している(今のところ)。

道行く車を見ると、「かっこいいなあ」と思うことはある。そうやって見ているうちが、実は、一番楽しい。

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