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オリジナル短編・中編・長編小説『負けない樹~Unbeatable Tree』

テーマソング  U2    with or without you

ストーリー
10年ぶりに帰った和士は、4年ぶりに亡霊となって現れた父と幼い頃に探し求めた見つけると人生の答えが分かると言われている『伝説の樹』を探しにドライブ旅に出る。 
後悔や希望など様々な思いを胸に探し求める。
そして、二人は奇跡を見る...


東京に出てきてもう10年かぁ...
結局、
親父に打ち明けられないままこっちに来たからなあ。
他の家族とか親戚は受け入れてくれたけど。

バタン。

主人公の、和士は東京で一人暮らしをしながら実家からただ単に離れたい一心の勢いで都会に出てきてしまった。まあ、いわゆる若気の至りである。

いやあ、婚活もうまく行かないしお先が真っ暗って感じだなぁ...。

そういえば、実家に久しく帰ってないからお盆くらいは帰って線香でもあげにいくかな。

この時、和士は自分の人生にどこかイラつき方向性を見失い葛藤していた。
自家用車はこっちに持ってきた為、自分の車で高速を使って久しぶりに実家に帰ることにした。心底、緊張していて1日何もなく平和に実家に帰れるのを願いつつも実家に寄らなくてはという嫌な気持ちもあった。


プ~!!プッ...!!!
おいっ、ぶつかるじゃねぇか!気をつけろ!
頭の中でそんな考え事をしてるとつい余所見になり窓を開けるとトラックの運転手は怒っていた。
降りてきた。
タラタラ走るなら左行けっ!おめぇ、東京初めてなんか!?
怒鳴られてしまう。 
前にも危ないことがあった。
エクストレイルか何かにぶつけてしまいなんとか傷代は勘弁してくれたっけ(笑)


あぁ、こういう心に余裕がない時に限っていつもこうハプニングが起きるんだよなぁ...
さらに、和士の帰る心中はネガティブになる。
しかも、ちょうど今日は雨。
路面が濡れるのを見るだけで萎える。

うちは、田んぼ道の真ん中にある様など田舎だ。近くには秩父だから山がある。

何時間かかけてようやく地元に着く。
雨はやんでいた。

ここで、僕のプロフィールだ。
名前は、和士。名字は恥ずかしいから伏せさせてください。身長は、178cm。
ちなみに、セクシャルはゲイ。つまり、男性だけど男性が好き。
家族にこれを打ち明けたのはだから10年前だ。それから気まずさもあり実家を出てそれから父が亡くなった。4年前に。
ここの地区は、特に夏が暑い。
セミもうるさいし、カエルの合宿は当たり前だ。近所はみんな優しいし付き合いも多少はある。

そこで、和士は実家に行かずお墓に直行することになった。
せっかくのお盆だから家族と合流して行くのが普通だが何せ10年ぶりなので気まずさがあった。しかも、線香を忘れるという。
近くのコンビニで買おう。

早速、道を戻り近くのコンビニと花屋で花も買いお墓に向かった。実家には連絡していなかった。突発である。
 

墓にうずくまり、水を汲み、線香をたてる。
きたよ。和士は言った。
すると、和士は墓に語りかけた。

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