見出し画像

人間関係の悩みがコーチングだけでは解決しなかった理由とは?

ライフコーチのくせに、なんてタイトルつけちゃったんだろうと思いますが、私の体験が誰かの役に立てばと思い、正直に書きますね。

仕事は楽しいけれど、どの職場でも人間関係の試練があった

私がコーチングを受けたきっかけは、人間関係の悩みでした。
同僚・上司・お客様に恵まれ、仕事もやりがいがあった反面、苦手な人がどの職場にも必ずいて、生きづらさを感じていました。

自分の意見を言ったら無視される
上司に可愛がられると嫌味を言われる
成果を上げて目立ってしまうと嫉妬される

そんなことが何回も続いたせいで「嫌われたくない」という思いこみが強くなり、他人の目を意識的・無意識的に気にするようになりました。

そして嫌われないために、自分より相手優先がマイルール。

相手に気を使う
相手に意見を言わない
相手の言うことを聞く
相手に喜ばれることをする
相手を失望させたり悲しませたりしない

それができなかった時は「なぜできないの?」と自分を責める。

不思議なことに相手を優先させればさせるほど相手がつけ上がり、マウントを取られたり、言うことを聞かないと無視されたり、嫌われないどころかわたしが大事にされないことがどんどん増えました。

人間関係で似たようなつまづきを何度も経験し、「自分のどこがいけないんだろう?」と自分を責め続けました。そして悲しい思いをするのが嫌で、自分から孤独を選び、人から離れていったことも一回ではありません。

でも、なんかおかしくない?

そんな考えが浮かんだのは、30代半ば頃。
我慢に我慢を重ねてきた私でしたが、さすがに「このままじゃ嫌だ!」という自分の本音に気づきました。

それからは人間関係の悩みが解決できそうな本を読みまくり、ある時コーチングに出会いました。その時、私の行動の裏には強いビリーフ(思いこみ・信念・前提)があることを知りました。そこはわかったけれど、私のビリーフはなかなか変わりませんでした。

「どこがダメなの?」「何が足りないの?」「なぜ変われないの?」
自分に欠けているものを探し求めてセミナーや講座に参加し、自分を変えようと国内外のさまざまな手法やワークを試しました。たぶん700万円以上いろんなことに投資したと思います。

そんな中、自分のビリーフの裏には必ず痛みがあり、その痛みを生み出した記憶(体験や言われたこと)を許し・癒すことが大切だと学びました。
また、できる自分しか認めていませんでしたが、できない自分も私自身だと気づくことができました。

遠回りをしましたが、今ならはっきりわかります。
その頃の私にはなぜコーチングが効かなかったのか。
理由は3つです。

1、私のエネルギーが低く、マイナス気分が強かった

コーチングのゴールは「目標達成」
今の自分と理想の自分の間にあるギャップをはっきりさせ、そのギャップを順番に埋めていくイメージです。

ギャップを埋めていくには、当然ですが「行動」が必要になります。行動するにはある程度エネルギーがいるんですね。

ところが、その頃の私は上司や同僚の機嫌に振り回されて、かなり疲弊していました。人間関係の悩みは解決したいけれど、行動を起こすエネルギーが足りていなかったのです。

行動を起こせなかった私は、目標達成ができませんでした。
セッションのたびにコーチに「できませんでした」と言うのが、何とつらかったことか!できない自分が嫌でしたし、変われない自分に焦っていました。マイナス気分がとても強かったですね。
そして当たり前ですが、自分を責めながら自分を変えることは無理でした。

2、その頃の私にはコーチング的アプローチが合っていなかった

コーチングは問題や悩みではなく、解決に焦点を当てます。
その頃の私にとって解決とは、苦手な上司・同僚に気に入られること。
でもそれは私の本音ではなかったと、今ならわかります。

頭(思考)では苦手な上司・同僚に気に入られたかった。
でも心は「ノー」です。
別に苦手な上司・同僚に気に入られたかったわけじゃない。
それよりも、私の心のスペースを守りたい。
このままの自分で堂々と働きたい。
起こった出来事に振り回されない自分軸が欲しい。
そんなことが私の本音だったのです。

その頃の私に必要だったのはコーチング的アプローチより、抑圧している感情や自分の本音を丁寧に聞いていくカウンセリング的アプローチでした。


3、自分のビリーフが変わらない限り、行動はできず現実は変わらない

ここは私が一番苦労した点です。
私は数えきれないぐらいたくさんの思いこみを持っていて、その思いこみがブレーキをかけていたので行動を起こせず、現実も変わりませんでした。

例えば「人様に迷惑をかけてはいけない」という思いこみ。
このせいで、私は同僚にヘルプをお願いすることが苦手でした。
お願いしたら同僚に迷惑がかかる、もしくは同僚が迷惑がるのではないか?
それが怖くて仕事を一人で抱えこみ、よく残業をしていました。

思いこみが変わらない限り、行動を変えることはほぼ不可能です。
行動できないのは自分の努力が足りないのではなく、思いこみがそうさせているだけです。(ここも気づけず、自分責めをよくしていました)
行動にブレーキをかけている思いこみがあるなら、それを外すことが先です。(外し方は仕組みさえわかれば、誰でもできます)


ここまで読んだあなたは気づきましたよね?
私は、コーチングで問題解決ができないと言っているわけではありません。
自分に十分なエネルギーがあり、行動にブレーキをかけている思いこみが少なければ、コーチングほど問題解決に適している手法はありません。

逆にエネルギーが今は少ない、思いこみがたくさんあるという人は、カウンセリングで気づいていなかった自分の感情や思いこみを表に出して、それを受け入れたり、肯定していく方が先です。

私も駆け出しコーチ時代はコーチング的アプローチのみでしたが、自分やクライアントさんとの経験を通して、どちらかというとカウンセリング的アプローチを先にすることが多くなりました。
そうすると、本来の自分とつながれた安心感で人生が安定し始め、生きづらさもだんだん減っていきます。ゆっくり少しずつですが、変化は確実に起こることを実感しています。



【Tomokoのプロフィール】

【自分ラボってどんなところ?】

















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?