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家計の科学としての家計簿

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日本人の貯金事情


月千円の貯金でも、体質的に、倹約貯蓄の入門成功である。銀行でも千円程度から積み立てをすることができるものがある。よく目標にされている一千万円貯金の登竜門は百万円。毎月千円の貯金でも、百年で百万円になるので目標を達成したのと同じになる。
自主年金は二千から三千万円必要と言われているが、一千万円を効率的に貯められるなら二千でも三千でも同じように貯められる。
投資信託ではインデックス投資が確実性の高い投資と言われている。
貯金するだけでなく、貯金したお金を運用し、配当を受け取る。貯金はデフレの原因とも言われているが、タンスに貯め込み寝かせておくだけでなく、投信で運用するための資金にすることで、デフレの問題の解決にもなる。貯金し運用することが倹約貯金の効率化につながる。
日本人の貯金の中央値は400万円、平均値は1078万円である(金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(2016年)」より)。平均値は効率性の尺度であり、平均値以上になるには効率的に行わなければならない。中央値程度の貯金額があるなら、効率的に倹約貯蓄すれば平均値以上の貯蓄額を維持できるようになる。
貯金を通じて、人間が生きるために必要な現実検討能力を養成することができるようになる。現実検討能力が欠如しているというのは、科学的思考を行うための判断力がないということ。倹約は家計を管理するための現実検討能力が必要である。そのため、倹約するためには、家計簿をつけることが第一歩である。また、貯金に家計簿を利用することにより科学という文化的意義が出てくるので、家計簿をつけることは、万人が身につけるべき教養にもなる。

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