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シン・調達マンの世界

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調達・購買担当者の日常についてまとめたもの。
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もう電子サインにしようよ

私は外資系企業の調達担当です。

今日は契約書を取りに会社に行きました。

香港にいる元上司がサインし、香港から返送されたものを受け取り、それをサプライヤー(日本企業)に一部戻すためです。

あとついでに年末調整の提出のため。

私の会社は電子サイン、電子契約を認めていますが、日本のサプライヤーが導入していないケースが散見されます。

前回実施したサプライヤー選定のための入札では、参加の15社のう

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調達マンは常に客観的で、柔軟で、機敏であれ

調達マンは常に客観的で、柔軟で、機敏であれ

2月からスタートしたプロジェクトが今日、一つの区切りを迎えました。

逆入札を行って取引先を選定するのが私の仕事の1つですが、最低でも9ヶ月をかけて入札を行うのが通常です。

スタートから早6ヶ月、サプライヤーの選定が終わりましたので、このあとの3ヶ月は契約書の締結などに時間を費やします。

サプライヤーさえ決まってしまえば、9割終わったようなものです。

コスト削減も達成することができました。

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調達マンにも理由がある

調達マンにも理由がある

私の仕事は調達・購買です。

ひさびさに仕事について書きます。

調達・購買の方針は、他部門にあまり理解されていません。

「別の業者の方がこの商品は安く買えるのに、なぜ〇〇社からしか買ってはいけないのか」といった声も耳にします。

私の会社ではカテゴリーマネジメントを採用しています。

カテゴリー・マネジメントとは、小売業者が自社の戦略や目標に基づいて商品分野(カテゴリ)を設定し、商品の管理をす

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シン・調達マンがやって来る その③

シン・調達マンがやって来る その③

私の仕事は調達・購買です。

私には事業戦略と調達戦略のアラインという役割もあります。

有りがちですが今の会社はサステイナビリティ(持続可能性)とオートメーション(自動化)を重要視しています。

要は自然と人にやさしくなりたい、どんどん自動化して人件費カットしたいという会社の考えがあるわけです。

なのでその考えを念頭に、調達業務をしなければなりません。

サステイナビリティを意識している会社や

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シン・調達マンがやって来る その②

シン・調達マンがやって来る その②

私の仕事は調達・購買です。

調達・購買の仕事は知名度も地位も低く、周りから見えにくいものです。

「サプライヤーとは長いつきあいだから変えたくない」

「今の価格がベストプライスだよ」

人々は言います。

なるほど。

私は思います。

だから俺が来たのさ。

1部門だけがサプライヤーを選定する権限を持つと、客観的な判断が出来なくなり、透明性も失われ、癒着のリスクも高まります。

調達担当者は

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シン・調達マンがやって来る

シン・調達マンがやって来る

私の仕事は調達・購買です。

調達担当には試練がいっぱい。

「調達が何をしたいのか分からない」「じゃあ何がどう変わるの!?」

調達・購買の仕事は知名度も地位も低く、周りから見えにくいものです。

だからどーだこーだ言うわけではないんですがね。

私は3つの役割を説明します。調達部門の付加価値です。

1.コスト・品質・納期の改善

2.コンプライアンスの徹底

3.事業戦略と調達戦略のアライ

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調達担当者の最初の試練-社内規定は読まれない

調達担当者の最初の試練-社内規定は読まれない

私の仕事は調達・購買です。

社内の調達担当者への風当たりには厳しいものがあります。

大体最初に言われるのは「なんで今回から急に関与してくるんですか!?」です。

今の会社では、調達部門がサプライヤーの選定に関与すべきカテゴリ・契約金額が社内規定で明確に定められています。

従業員が商品・サービスを購入・調達するときに参照すべき会社の指針(ファイナンシャルポリシー)です。

このような規定が無い

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調達担当者への風当たり

調達担当者への風当たり

私の仕事は調達・購買です。

ちなみにメーカーではなくサービス業に勤めてます。

社内の調達担当者への風当たりには厳しいものがあります。

「なんで今回から急に関与してくるんですか!?」

「調達が何をしたいのか分からない」

「必ず値上げになるのに入札する意味あるの!?」

「サプライヤーとは長いつきあいだから変えたくない」

「今の価格がベストプライスだよ」

人はよく分からないものを恐れ、思

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調達・購買という仕事

調達・購買という仕事

少しずつ仕事のこともNoteでアウトプットしていきたいと思います。

私の仕事は調達・購買です。

会社の全ての調達・購買に関与するわけではなく、特定のカテゴリ、一定の金額以上の購入・契約における業者選定プロセスに関わっています。

調達の方法は、基本的には逆入札(リバースオークション)です。通常の入札と異なり、買い手が売り手を選定するオークションです。一般的には、政府機関が公共サービス等を行う際

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