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調達マンにも理由がある

私の仕事は調達・購買です。

ひさびさに仕事について書きます。

調達・購買の方針は、他部門にあまり理解されていません。

「別の業者の方がこの商品は安く買えるのに、なぜ〇〇社からしか買ってはいけないのか」といった声も耳にします。

私の会社ではカテゴリーマネジメントを採用しています。

カテゴリー・マネジメントとは、小売業者が自社の戦略や目標に基づいて商品分野(カテゴリ)を設定し、商品の管理をすること。グロービスより抜粋

カテゴリーマネジメントは、調達におけるコスト削減手法の一つでもあります。

まずは購買対象を勘定科目などに基づいて大きくカテゴリ分けします。

例えばオフィス用品、コンピュータ機器、人材派遣費などなどです。

そしてこの各カテゴリに対して調達戦略を立てていくのです。

カテゴリーマネジメントの逆は単品管理です。

商品一つに対してベンダーを探し、相見積りを取り、より安いものを買うべく価格交渉を行っていきます。

購入商品が多岐にわたる場合、これはあまり効率的ではありません。

あるアイテムの価格を安くできても、他のアイテムが値上げになるようでは、会社全体で考えるとメリットがないのです。

1アイテムずつ相見積りを取り、価格交渉することで手間も時間もかかります。

あるいは部門毎にそれをやっているケースもあります。

この場合、ある部門がベンダーAから安く買い、別の部門が類似商品をベンダーBからAより高く買うということも起きがちです。

そこでカテゴリーマネジメントです。

例えばオフィス用品であれば、購入者・部門・国・アイテム・購買先に関係なく、会社として購入しているあらゆるオフィス用品の総支出、総アイテムを把握し、その全てに対して一括して見積りを取り、価格交渉をしていくのです。

あるアイテムは値上げになるかもしれません。

あるアイテムは値下げになるかもしれません。

でも大事なのはアイテム単位の値ではなく、最終的にオフィス用品というカテゴリ全体で、コスト削減が出来るか否かです。

オフィス用品というカテゴリに対して、競争力のある価格を提供できるサプライヤーを見つけるのです。

一つ一つの商品ごとにサプライヤーを探すのではありません。

カテゴリーマネジメントを導入すると、購入総量が大きくなるため、より強力な購買力(バイイングパワー)を得ることもできます。

サプライヤーの数も集約されていきます。

その結果、契約に至った業者をプリファードサプライヤー(優先サプライヤー)として社内に共有していくのです。

一商品や一部門に限定して有益なサプライヤーではなく、会社にとってベストなサプライヤーを決定しているのです。

だから他から買っちゃイヤよ。

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