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【日記】『楽しみながら学びあり。平日を確実に充実させた映画』~平日夜の映画鑑賞~

4月26日、政田サッカー場での取材を終えて、駆け足で映画館に向かった。

僕は平日の夜を家で過ごしたい人間である。家族と夕食を食べながら話をしたり、ソファに寝転がりながら読書をしたり、大好きな霜降り明星のYouTubeを見たり、noteにアップする記事を書くことも。とにかくリラックスできる家での時間が好きだ。だから、練習や試合の取材がない日に『AIR/エア』という映画を見に行こうと思っていた。しかし、上映が次の日で終わることを知り、急だったけど、見に行くことを決めた。

なぜ平日の夜にわざわざ見に行ったのか。それは“伝説のシューズ”エア・ジョーダンの誕生秘話を描いた本作品に強い興味があったから。僕は高校3年生の頃にナイキのエアマックスというスニーカーが好きになり、そこから愛用している。デザインがかっこいいし、クッションが良くてとにかく歩きやすいから、毎日履いている。

本作品はエアマックスのいとこ的な関係にあたる、ジョーダンブランドから発売されているエア・ジョーダンというシューズの話。発売から30年以上が経った今でも即完売するシューズがどのようにして誕生したのか知りたかった。

岡山市内でみると、本作品はイオンシネマ岡山で18時35分から20時25分の1回しか上映しておらず、グランシアターでの公開だった。グランシアターとは通常料金よりも高い(今回は2500円だった)が、一杯のドリンクがセットになっていて、ソファで見ることができるもの。座席の前後左右の間隔が広いうえに、リクライニングができるし、フットレストも出てくる。僕はボタンを連打して、ほぼフラットにした。映画の前に肉野菜炒めと山盛りご飯2杯を食べたから満腹で、いつ寝てもおかしくないコンディションと環境だったけど、Lサイズのコーラを抱えながら上映時間を迎えた。

本作品は1984年のアメリカが舞台。シューズメーカーのナイキは人気がなくて低迷が続く中、営業のソニーはCEOからバスケットボール部門の立て直しを命じられる。妙案が浮かばずに苦労するも、ある時、1人の選手に目を向ける。その名はマイケル・ジョーダン。コンバースやアディダスではなく、彼にナイキのシューズを履いてもらおうと奮闘して契約を勝ち取っていく物語だ。

映画館で字幕の映画を見るのも初めてだった。耳では理解できないから、画面下部の文字を一生懸命に目で追う。いつもより集中して見た。

自宅までの運転時間に映画を振り返っていると、3つの学びが浮かび上がった。

1つ目は、最後まで己を信じ抜くことの大切さ。2つ目は他社(者)との差別化。3つ目は顧客ではあるが、その前に人ということだ。

その中で特に印象に残ったのが他社(者)との差別化である。ナイキは契約レースの中で最も劣勢なポジションだった。そのため、単純な契約の内容ではジョーダンを振り向かせることはできないし、会社の低迷によって他社より契約金を多く支払うこともできない。逆境に自分たちに何ができるのかを模索し、新たな価値を創造した。それがオリジナルブランドの設立だった。ジョーダンがナイキのシューズを履くのではなく、シューズがジョーダン、その人を象徴するものになる。引退すれば、新たなスターがファンの心を独占するが、シューズが選手そのものだったら、シューズがある限り永遠に人々の心の中に残る。ナイキは1人の選手として扱うのではなく、ブランド化することによって、特別な価値を生み出したのだ。それがジョーダンへの大きなリスペクトを表すことにつながり、彼の気持ちを動かして逆転での契約を勝ち取った。

僕にも競合他者がいる。サッカーライターを生業にしている偉大な先輩たちだ。その中で、僕はドが付く新人だけど、仕事を依頼されるようにならないといいけない。勝ち取っていかないといけない。そのためには、良い文章を書く力を身に付けることが必要だけど、他にもできることはある。それは自分の強みをハッキリとさせること。これなら負けないっていう自信になるものを持つことが他者との差別化になる。もしかしたら、しっかりと力を付けることが先かもしれないけど、自分の強みを考える視点を持っておくことに損はない。

これからを生き抜く上で、重要なものを認識できた。家で過ごすのも好きなんだけど、何かを求めて外に出ていくのも悪くない。初めての平日夜の1人映画鑑賞が僕の日常を確実に充実させた。

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