【プレビュー】『主力不在の中で目指すホーム初勝利』~第4節ファジアーノ岡山VSツエーゲン金沢~

マッチプレビュー

主力不在の状況で見つけたい攻撃の最適解と掴みたいホーム初勝利

引き分けが2試合続く岡山が今節に目指すのは、ホーム初勝利だ。

前節・水戸戦は最後まで攻撃のパワーが上がらなかった。木山監督は次々と選手交代を敢行し、試合終盤には1日に加入したばかりのルカオと移籍後初出場となる19歳の川谷を前線に並べる策を打つ。しかし、この采配は実ることなく1‐1のまま試合を終えた。U-20日本代表に参加している佐野と坂本、ベンチを外れたチアゴ・アウベスと田中の不在による影響を感じる試合となった。

今節から岡山はホームゲームが2試合続く。サポーターの声援を受けながらCスタで戦うことができるアドバンテージを生かしてホーム初勝利を飾って勢いに乗りたいところだが、今節も攻撃陣の主力を欠く状況は変わらない。

直近2試合は櫻川とハン・イグォンが2トップを組んでいるものの、前線で孤立するシーンが目立つ。前と後ろが分断してしまい、今季から取り組んでいるパスをつないでゴールに向かっていく攻撃を存分に発揮しきれていない。それを受けて今週に公開された練習では、前と後ろをつなぐことを意識しながら、前線の組み合わせを試行錯誤していた。櫻川、ルカオ、イグォン、ステファン・ムークの4選手を中心にベストな組み合わせを模索する中、福元と川谷も状態を上げてきている。ゲーム形式では川谷のクロスに福元が合わせる形から得点も生まれた。現状をチャンスと捉え、意欲的にアピールを続けている。2トップのポジションを誰に託すのか。先発だけでなく交代も含めて、前線の人選に注目したい。

優勝を目指す岡山は現状における攻撃の最適解を導き出し、サポーターと一緒にホーム初勝利の喜びを分かち合いたい。

コラム

古巣戦に懸けるルカオの覚悟

ルカオの岡山デビューは悔しいものになった。合流直後のアウェイゲームに関わらず、前節・水戸戦のピッチに立った。1-1で迎えた85分に送り出されると、相手CBを吹き飛ばしながらゴールに向かった。プレー時間こそ短かったが、強行的に起用してくれた木山監督の期待に応えようと奮闘する。しかし、その後は縦パスを受けて起点になろうとするも、ボールが足下に収まらず、ミスによってボールを4度失ってしまった。自分の力を存分に発揮することができず、悔しさが残るデビュー戦になった

今節に対戦する金沢はルカオの古巣だ。所属したのは2020年のみだが、力強いヘディングやスピードを生かした抜け出しで10得点を決め、Jリーグでのキャリアハイを記録した。来日後に最も充実した時間を過ごしたクラブである。

失意のデビュー戦となった前節を経て、背番号99は並々ならぬ想いで特別なクラブとの一戦を迎える。今週の公開練習では、素早いパス回しの中で軽快な動きを見せ、迫力をもってクロスに飛び込みネットを揺らした。貪欲に得点を狙う姿は、結果を残して期待に応えたいという気持ちを強く感じるものだった。岡山で捲土重来を期すルカオは、覚悟をもって古巣戦に臨む。

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