たかしとりょーすけ

同性婚訴訟北海道原告/帯広市在住

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同性婚訴訟北海道原告/帯広市在住

最近の記事

原告記(仮)#69 「まぼろしの意見陳述書…その弐」

2022年8月8日、期日前夜─。 八八だと"すえひろがりW"で、めでたい日。 明日は札幌地裁控訴審第二回目、僕とCさんの意見陳述があります。 ここ数日の、そこまで緊張しているわけでも逆にまったく平気だったり自信があるわけでもなく…どうにも落ち着かないままな感覚をなんと言うべきか。たぶん、あっという間に過ぎさってしまうんだろうな明日は。 昨年、札幌地裁の違憲判決が出て控訴審に進む段階で、そのとき実は意見陳述書を書いていた。 これから控訴審に臨むこと、新しい裁判長に対して原告が

    • 原告記(仮)#68 「宣伝!!⇒"20220809"」

      たかしの相方、りょーすけです。いつもお世話になっております。 このnote、たかしとりょーすけの連名になったのに、一度も書いてない!とたかしに言われましたので、えー今回は、8月9日の期日の宣伝を兼ねて書きたいと思います。 8月9日(火)の15時から、「結婚の自由をすべての人に」控訴審の第2回期日がありまーす。昨年12月は僕ともう一組の原告であるTさんが意見陳述したんですけど、今回は、たかしとCさんが意見陳述します! たかし、大阪判決とかも踏まえて、すごい意見陳述します!

      • 原告記(仮)#67 「まぼろしの意見陳述書…その壱」

        もう7月も数日で終わってしまうとは─。 毎年6月が終わったら、1年も半分が過ぎたことに"早いねぇ"なんて会話を挨拶代わりにしていたような気がするけれど…今年は、いつものそれが抜け落ちてしまった気がしている。  ここ1ヶ月は大阪地裁判決から始まって選挙もあったりと、世の中の動きに落ち着かないまま気がついたらいま。そして、札幌控訴審、第2回目の期日が8月9日と目前に迫ってきました、、、、 今回の期日、じつは私が意見陳述をすることになっています。そのための意見陳述書をこの1ヶ月

        • 原告記(仮)#66 「20220620*大阪地裁判決」

          2022年6月20日、 「結婚の自由をすべての人に」訴訟 大阪地裁判決を傍聴した。 昨年3月17日の札幌地裁。りょーすけさんと私が原告として違憲判決を聞いたあの瞬間、そこに至るまでの日々を思い巡らせながら、傍聴席で開廷の時間を待った。 りょーすけさんの隣には山縣さん、村木さん…長く活動してきた2人の姿は心強い。 法廷の真ん中を分ける柵越しに、関西訴訟の弁護団、原告の川田中家(川田さん・田中さん)の2人、テレサさん・麻智さんカップルの横顔が視界にあった、が…あまり見つめられ

        原告記(仮)#69 「まぼろしの意見陳述書…その弐」

          原告記(仮)#65 「札幌地裁*判決まわりの話②…後悔の先」

          うれしいことや楽しいことは迷うことなく反応できるのに対して、悲しさや怒りには時差があるように思う。 たとえば、あれ、なんかおかしいなと感じても、すぐには確信が持てない… それがなぜおかしいと感じるのか、なぜそんなことになったのか?、相手の立場を想像してみたり、気にしすぎなのかとかあれこれ考えて、時間がたってやっと、あ、やっぱり、納得出来ない自分に気づいたとき─。 札幌地裁判決、歴史的かつ自分にとって、大切な違憲判決を得たあの日。 実は、悔いの残ることが一つだけ、ある。 後

          原告記(仮)#65 「札幌地裁*判決まわりの話②…後悔の先」

          原告記(仮)#64 「札幌地裁*判決まわりの話①…北海道道」

          「北海道道」とは?─北海道内のNHKで放送されている地域情報番組。誤植ではなく、ほっかいどうどう、と呼びます。 MCが鈴井貴之さんということで、道外でもご存知の方も多いのかもしれませんが、どうでしょう。 札幌地裁の判決が出た2021年3月17日…その5日前の12日、その北海道道で、「当たり前の幸せを〜"同性婚訴訟"判決へ」という特集が放送された。 そう、私とりょーすけさん、同じ札幌原告のEさんCさんも出演した。 判決のことは、違憲判決の瞬間だけを書いた(#26)だけで、この

          原告記(仮)#64 「札幌地裁*判決まわりの話①…北海道道」

          原告記(仮)#63 「202205→06*近況とこれから」

          2018年末に同性婚訴訟の原告になることが決まり →年が明けてバタバタ取材をこなし、 →2019年2月14日、全国一斉提訴。 →4月、札幌地裁第1回目の期日… 間が空いて リアルタイムで ・2021年3月14日、判決 ・2021年12月、控訴審第一回 原告記(仮)は、時系列でここまで書き進んでいました。 そして(またしても)、2ヶ月近く間が空いてしまい…なんとかギリギリ、5月最後の今日。月一回の投稿を死守すべく今回は近況を、、、、 3月末に、久しぶりにりょ

          原告記(仮)#63 「202205→06*近況とこれから」

          原告記(仮)#62 「20190415*第1回期日㈣」

          はじめての法廷からはじめての報告集会へ。場所は札幌弁護士会の会議室。 提訴のときと同じく、横長につなげた折り畳みテーブルを前に原告4人が着席。すでに各メディアのカメラがズラッと取り囲む中、まずは記者会見が始まった。 裁判の最初の頃は、記者会見と報告集会はしっかり分けられていた気がする。 裁判を傍聴した人たちは、記者会見の間は後ろで見学。参観日さながら、そのなかに僕の母と姉もいた。 家族というものは、つくづく不思議なものだと思う。 自分が…23歳頃だったか一人暮らしをするよ

          原告記(仮)#62 「20190415*第1回期日㈣」

          原告記(仮)#61 「20190415*第1回期日㈢」

          たかしの相方りょーすけです。いつもたかしがたいへんお世話になっております。 …といつもあいさつしてたんですが、いつのまにかこの原告記(仮)、「たかしとりょーすけ」名義になっておりました。あら? なかなか僕は書けないと思うのですが、よろしくお願いします。 さて、今回のテーマは意見陳述。2019年4月15日の第1回期日で僕は意見陳述したんですけど、もう3年前のことであんまり覚えてなくて…去年12月にまた意見陳述してるしねぇ。 なので、覚えてることだけ書きます。 Eさんのあと、

          原告記(仮)#61 「20190415*第1回期日㈢」

          原告記(仮)#60 「20190415*第1回期日㈡」

          つづいて、 Eさんとりょーすけさん2人の意見陳述が行われた。 さすがのりょーすけさんも、このときばかりは、数日前から緊張していたはず。 弁護団のK先生からは、目安の文字数と、それをゆっくりめに話して5分程度に収まるイメージでと聞いていた。緊張すると人は早口になるので、とアドバイスがあった。 まずはEさんの意見陳述。 冒頭から、EさんCさん2人の日常の風景がゆったり丁寧に語られた。その臨場感はラジオドラマさながら、まるで春の小川のせせらぎの如し…ちょうどいいスピード感の声と

          原告記(仮)#60 「20190415*第1回期日㈡」

          原告記(仮)#59 「20190415*第1回期日㈠」

          3年前、2019年4月15日─。 この日が、札幌地裁の第1回口頭弁論の日だった。 前々月の2月14日、バレンタインの提訴では(#16〜19参照)、裁判所の建物には入っただけで、法廷内に入ったのはこの日が最初…そう何もかも初めてづくしの一日だった。 裁判所前での入廷行動から始まり、第805号法廷(札幌地裁のなかで一番大きい)のある階までエレベータであがる。 たしか傍聴席はほぼ満席、抽選はなかったはず。いまと違い、この頃はまだ傍聴席を間引く必要はなかった。 法廷の廊下を隔てて

          原告記(仮)#59 「20190415*第1回期日㈠」

          原告記(仮)#58 「あらためて、訴状を読んでみる→⑥多元性とは」

          提訴から3年が経った。 裁判は時間がかかるもの…そのため、原告になることが決まって最初の打ち合わせのとき、「この先、別れる予定ないですよね、大丈夫ですね?」と、たしか弁護士のK先生からだったか、冗談まじりの確認があった。 でもこれ、実は弁護団にとって最初の大事なポイントだったはず……裁判の途中で原告がいなくなったら、そりゃみんな困る、、、、 2018年の初冬、そのときで私とりょーすけさんの交際歴は16年、現時点で20年目に突入している。今も昔もさほど「年数」というものに重み

          原告記(仮)#58 「あらためて、訴状を読んでみる→⑥多元性とは」

          原告記(仮)#57 「函館市パートナーシップ★パブコメ★」

          たかしの相方りょーすけです。いつもたかしがたいへんお世話になっております。 さて、函館市のパートナーシップ制度が今年4月の導入を目指して、パブリックコメントを募集してます。送ろう送ろうと思ってたら今日(2月15日)が締め切り!あらたいへん! この前の土曜日に函館で映画「ジェンダー・マリアージュ」を見にいったときに「パブコメ送ってね!」と言われたので、にじいろほっかいどう理事長の立場で書きました。あと4時間なんですけど、 「オ パブリックコメント手続に係る事案に利害関係を有す

          原告記(仮)#57 「函館市パートナーシップ★パブコメ★」

          原告記(仮)#56 「ゆうたさんの陳述書」

          先日2月10日の福岡地裁、九州訴訟の第7回期日があった。今回、原告のゆうたさんが意見陳述を行なっていた。 同性婚訴訟の場で、これまでも各地で原告の意見陳述が行われている。それぞれの陳述書は甲乙つけるものではないけれど……でもゆうたさんの陳述書は、いま、とにかく広く読まれてほしいものだと感じた。 以前、このnoteのどこかの回で、 同性婚訴訟にフィクションの要素はいらない、いれてほしくないと書いた。 多くの人たちに何かを伝えるとき、わかりやすさが必要になってくる(…のはわかる

          原告記(仮)#56 「ゆうたさんの陳述書」

          原告記(仮)#55 「矢野顕子と私②」

          大学は夜学だったので昼間は働いていた。人生で1番きちんと仕事をしていたのは、30年前、あの頃かもしれない、、、 アルバイトとはいえ、朝から夕方まで、あと土曜日は「半ドン」といって昼までの勤務だった─。まだ週休2日が当たり前の世の中ではなかったのだ。 ボーナス時期、正社員以外にも手当が支給された。たしか2万円程度の額…でも当時まだ18歳の感覚だと、それはそれはありがたいもので、みんなが仕事中に課長がやってきて、仰々しい挨拶をしたあと1人1人に封筒が配られた。 ちょうどその頃

          原告記(仮)#55 「矢野顕子と私②」

          原告記(仮)#54 「矢野顕子と私①」

          #38、#44からのつづき、  昨年から間が空きましたが、私とりょーすけさんの出会い的な話、3話目。 まずは、かなり昔に話は遡ります。 1980年代後半…まだ私、10代の真っただ中。日本の音楽シーンでバンドブームというのがあった。 レコードからCDに切り替わる時代。 「PATI・PATI」「B・PASS」など、蛍光色のつよいビジュアルを前面に出したような、それこそキラキラした音楽雑誌がたくさん出ていた。 「PATI・PATI(パチパチ)」という雑誌で代名詞のように使われてい

          原告記(仮)#54 「矢野顕子と私①」