オキシトシンとセロトニンの相乗効果で幸福感を高めよう！

セロトニンせんせいの竹本功二です。今日もご覧いただいてありがとうございます！
あなたの人生をクオリティアップするような、脳科学ライフハックの情報をお伝えしています。

今日はセロトニンと密接な関係があるホルモン、オキシトシンについてお伝えします。オキシトシンを知ればセロトニンの効果もグッと高まります。

オキシトシンとは？

愛情ホルモン・絆ホルモンと呼ばれているホルモンです。子供やパートナー、ペットなどに対して抱く"愛情"、他者への"信頼"に呼応して分泌されます。

元々は女性特有なイメージが強いホルモンです。それは出産や授乳を促す働きがあることに由来します。

ですが、男性にも分泌され、これから述べる恩恵も高いため、男女問わずオススメしたいホルモンです。

オキシトシンの効果

●ホルモン分泌促進

オキシトシンの分泌が、セロトニンを始め様々なホルモンの分泌を促します。

代表的なのはセロトニンです。また、セロトニン自身もオキシトシンの分泌を促すことが示唆されており、セロトニンとオキシトシンの分泌の好循環が得られやすいとされています。

その他にも、以前ご紹介したドーパミンやエンドルフィンの分泌も促すため、総じてホルモンバランスが整い、メンタル向上効果が高いホルモンだと言えます。

「愛情深い人はメンタルの状態がいい」と考えるとイメージしやすいかも知れませんね。

●ネガティブな感情の抑制

オキシトシンは扁桃体の働きを抑える効果があります。扁桃体は"脳の非常スイッチ"で、過去の記憶から危険だと思われる情報を察知すると、すぐに不安・恐怖・警戒といったネガティブな感情を誘発します。

オキシトシンが充分に分泌されていると、扁桃体の働きが抑えられることによりネガティブな感情が発現しにくくなります。

「愛情深い人は、ビクビクしたり、ヒステリックにならない」と考えるとイメージしやすいかもしれませんね。

●ストレス軽減

オキシトシンがストレス軽減効果のあるGABA(ガンマアミノ酪酸)の分泌を促し、CRFというストレスホルモンの分泌を抑えます。オキシトシンが間接的にストレスを軽減させています。

●社交性の向上

オキシトシンが社交性を向上させ、人と関わりたいという気持ちを促します。

オキシトシンは"人たらし"にさせる効果があると言っていいかもしれませんね。

●心臓や血管を丈夫にする

オキシトシンは動脈を柔らかくする効果があります。その恩恵は大きく、血圧の低下、動脈硬化の抑制、一酸化窒素(NO)の発生促進に効果があります。

アメリカの特定の地域において、心臓病の発生率が極端に少ない地域がありました(アメリカは世界で一番心臓病患者が多い国です)。その地域で顕著だったのは住民同士の絆で、お互いを助け合う風土が形成されていたそうです。

オキシトシンは、脳機能を向上させ、社会性を促し、健康維持にも役割の高いホルモン、ということがお分かりいただけたでしょうか？

オキシトシンを増やす方法

●信頼できる相手との触れ合い

スキンシップ・ハグ・キス・性交渉などの触れ合いがオキシトシンを高めます。ただし、単純にそれらの行為をすればいい訳ではなく、相手との信頼関係が前提となります。

●愛しい気持ち

子供やペットを対象に抱く愛しさもオキシトシンが分泌された証です。直接触れ合うことが分泌を特に高めますが、眺めているだけでも分泌されるため、赤ちゃんや動物の動画を見るのもオススメです。

●親切にする

人に親切な行動を取ると、した側もされた側もオキシトシンが分泌されます。親切の素晴らしい点は、自分だけでなくオキシトシンが色んな人に伝播していくことです。
また、こちらも親切にしているのを見ているだけでも分泌されます。

オキシトシンを増やす方法で特筆すべきは、直接体験しなくても"見るだけでもいい"ことです。Y○uTubeなどで動画を見ることもオススメです。

セロトニンとの関係

ここまではオキシトシンのみの特徴をご説明しましたが、オキシトシンとセロトニンの関係性について見ていきましょう。

●オキシトシンがセロトニン神経を活性化

セロトニン神経系にはオキシトシン受容体(オキシトシンを取り込む器官)があり、オキシトシンが取り込まれることでセロトニン神経が活性化します。パートナーと良好な関係を築いている人や、子供や動物好きな人が幸せそうに見えるのも、オキシトシンとセロトニンが共に高いからかもしれません。

●腸内細菌がセロトニンとオキシトシン分泌を促す

善玉菌が腸内に充分に存在し、良好な腸内環境になるとセロトニンとオキシトシンの分泌が促されます。そのメカニズムは、善玉菌が迷走神経(自律神経の一種)を介して脳内のホルモン分泌を促す、というものです。発酵食品を取ると体も心も健康になるというのは、このメカニズムに基づいているのかもしれませんね。

信頼・愛情がキーワード

ここ数年の間に、物質的な豊かさだけではなく、精神的な豊さが見直されるようになってきました。精神的な豊さを得るためには良好な人間関係が必須となりますが、その鍵となるのは信頼・愛情（つまりオキシトシン）ではないでしょうか？

ぜひオキシトシンを増やす行動を日常の中で増やしていただき、精神的な充足、そして幸せな毎日に繋げていただけたら幸いです。

本日もご覧いただき、誠にありがとうございました。

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