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#刺繍

それは油をさすという

それは油をさすという

 私は刺繍をする。刺繍作家というほどの者でもないけれど、自分の書いた小説や童話からモチーフを縫い上げ、それを表紙とする。絵を描けない私が、それでも本を作りたいと願った時に思いついた手法だ。
 通信講座で、ひと通りステッチを習い、あとはひたすら縫うばかり。
 そして、それは刺繍缶バッジとなり、こんな風に物語に添えられる。

 物語のことは、今は置いておこう。
 刺繍について続ける。
 刺繍に必要なも

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ファンレターの届く。

ファンレターの届く。

丹宗あやさんに、noteの#推薦図書で、「あかるい夜に」を紹介いただきました。

こちらのエントリーのトップにある緑色のカエルさんは、娘さん手作りのタリー。タリーは「あかるい夜に」に登場するカエルのぬいぐるみです。

そのタリーの写真を送っていただきました。それを銀塩プリントして、ウォールデコに貼り付け、我が家のギャラリーの一画に展示しています。
それは、とびきりのファンレターにほかならなくて、あ

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37.7書店

37.7書店

「さんじゅうななどななぶしょてん」と読みます。
友人の田中心(まこと)さんがはじめた古書店です。はじめた経緯については、こちらの記事に詳しいです。

まことさんから依頼があって、37.7書店のロゴマークを作ることになりました。いくつか提案しましたが、彼女の希望を汲んだ形で、デジタルの体温計と本を組み合わせたデザイン、仕上げは刺繍で、というものにおさまりました。

体温計+本。体温を本がくるむ、とい

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内側に夢を見る

内側に夢を見る

私は病気をふたつ抱えている。どちらも精神障害と呼ばれる病気だ。退院からこの春で5年になろうとしているけれど、寛解には至らない。

ひとつめは、転換性障害と呼ばれる病気だ。あまり聞きなれない病気かもしれないけれど、平野啓一郎さんの「空白を満たしなさい」で、主人公の奥さんが発症する病気だ。彼女は、突然動けなくなる、と書かれている。私の場合は、左半身がこわばって動かせなくなってしまう。やがて、声を出すこ

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刺繍缶バッジ

刺繍缶バッジ

わたしの作る刺繍缶バッジにはもれなく物語がついてくる。ううん、物語からモチーフを拾い上げて制作する。

絵を描けないわたしは、刺繍を挿し絵として用いることにした。それと、すてきななにもかもでも、それぞれの童話に、その物語に登場するアイテムを刺繍缶バッジにして表紙に掲載している。モリーのお話は、マカロン。これを見るたびにピエール・エルメのマカロンを思い出すわけです。おいしかったなあ。

刺繍缶バッジ

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