見出し画像

TDSでnote(=TDS base)をはじめます。

はじめまして、株式会社テイ・デイ・エス(TDS)です。TDSは1979年に創業し、今年で44期目を迎えるデザインカンパニーです。

私たちは祖業である「デザイン制作」に加えて、ブランディング支援やサービスデザイン・UXデザイン支援などの「デザインコンサルティング」や、2015年に経済産業省と特許庁が発表した『デザイン経営』の中でも謳われている「高度デザイン人材の育成支援」など、ここ数年で企業のデザインパートナーとしての事業領域を拡大してきました。

このnote(=以下、TDS base)では、デザイン制作をDNAにもつTDSが、どのような想いや工夫で日々の取組を行っているかを発信していきます。訪れる方の思考を少しでも広げたり、気づきを得られるような存在になっていきたいと願っています。

東京本社のエントランス。自社ステーショナリーブランド『Re+g』の商品を陳列

デザインに戦略性を、ロジックに創造性を

私たちがもつ価値観の中で、グラフィック専業のデザイン制作会社と趣が異なると自覚しているひとつに「装飾美」だけでなく「機能美」も追求する点があります。これは金融・保険業界や無形物を扱う業界における、長年のデザインワークで培われてきたものです。

一般の生活者にとって、金融や保険は購入経験に乏しく、リテラシーも低いことがほとんどです。それに加えて、商品の内容や仕組みも分かりづらいのがこの業界の特徴でもあります。一方で、将来の資産作りや万一への備えといった家計にとって重要なテーマであることから、軽々と購入を決める訳にもいきません。つまり、装飾美としてのデザインだけでは、ユーザーに価値を伝えることが難しく、ミスリードする恐れさえあるという訳です。

そのため、我々は「見えない複雑な価値をわかりやすく伝えるために、ユーザーを起点に、商品・サービスの目的、知識レベル、感情の起伏、タッチポイントなどを整理・再解釈しながら、一連の体験としてデザインを構築する」いわゆる「設計」のデザイン(=機能美の追求)という考え方を大切にしてきました。「設計」のデザインの要諦は「ユーザーに提供するコミュニケーションプロセスをクライアントに明示・共有する必要があること」です。なぜこのコミュニケーションの流れなのか?なぜこの表現トーンが望ましいのか?デザイナーが自らの口で論理的に「設計した意図」を言語化する必要があります。

BtoC向けの消費財などで磨いてきた情緒性や感性に訴えかける「意匠(装飾)」のデザインに加えて、上記のような「設計(機能)」のデザインに関する土壌があるのが、TDSが備える「らしさ」のひとつです。現在、私たちが進めている「デザインコンサルティング」や「高度デザイン人材の育成支援」も、こうした「らしさ」が下支えとなっています。

さらに、これらの事業への拡張の理由には、時代的な背景もありました。クライアントのデジタル化、DXシフトといった潮流は、ビジネスをトランスフォーメーションしていくという側面を多分に含んでいます。そうした中で「TDSのデザイナーが本質的にこれから先も企業や社会のために貢献できる価値は何か?」を考えたとき、企業の戦略や組織作りといった、経営や事業・サービスのレイヤーにも「意匠」と「設計」のデザインのチカラを活用させていこうという方向性が生まれました。

こうして、TDSの提供価値を社内外にわかりやすく表明したのが『Strategic design and Creative logic -デザインに戦略性を、ロジックに創造性を-』というメッセージです。

WEBサイトのメインメッセージとして表明

提供する支援の領域は、現在進行形で拡張を続けている最中ですが、デザインが持つ情理両面の価値を最大限に活用することで、クライアントや社会に今まで以上の貢献ができると信じています。

私たちが目指すデザイン

「経営や事業・サービスのレイヤーにデザインのチカラを活用する」例として、以下のようなことが考えられます。

・企業や組織の未来像をビジュアルと一緒に議論していく
 (=抽象度の高い戦略領域の手触り感を高める)
・ユーザーのモノの見方や日常生活の物語を明らかにする
 (=デザイナーとクライアントが一緒になってユーザーを理解する)
・プロトタイプを通じて、見える・触れる・動かせる状態で意思決定する
 (=常にユーザー目線を取り入れて事業を進める)

ご存知の通り、昨今では多くのデジタルサービスが誕生し、急成長を続けています。WEBサービスを扱う企業にとっては、UI/UXが事業に直結する時代です。同時に、デザインに期待されるものも「表層的なUIデザイン」だけでなく「ユーザーの解像度アップ」や「ユーザーがサービス全体を通して得る一連の体験の設計」へとその範囲が拡張しています。

また、こうした新しい事業を支える組織や社員が、中長期を通して共感をもって目指すに足る姿とはどのようなものか?その健全な「成長の姿に対する解像度」を高める必要性も出てきています。

デザインとは解像度を高める一連の行為です。私たちは「伴走者」のスタイルでプロジェクトを推進することで「クライアントが見えているもの」と「デザイナーが見えているもの」を上手に交換・昇華し、経営や事業・サービスにおける解像度を高めていきます。

「TDS base」が発信すること

主に経営や事業・サービスにおけるデザイン活用について、発信をしていきます。中でも以下のテーマを中心にお伝えをしていく予定です。

|Branding - ブランディング
コーポレートブランディングやインナーブランディングにおいて、大切にしていることやアプローチの手法など

Service Design - サービスデザイン(UXデザイン)
サービスの立ち上げフェーズやローンチ後の改善・グロースにおいて、大切にしていることやアプローチの手法など

Others - その他
上記の両方に通底する考え方やスタイル、マインドなど

実際のプロジェクトは常に個別具体的で、方法論や取組み方は手探りです。しかし「解」がないからこそ現場メンバーは、毎回知恵を絞り、社内外から知識を吸収し、創意工夫をしながらTDSらしいアプローチを模索しています。

・TDSのデザイナーが試行錯誤を繰り返す「姿」
・TDSのデザイナーが産み出そうとしている「価値」
・TDSが考えるデザインの可能性についての「想い」

これらをご覧いただき、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。ご紹介するものの中には、既知のものも含まれているかもしれませんが、実務におけるちょっとした工夫や気づかいレベルのものも含めてお伝えしていきますので、気になる方はフォローいただけると嬉しいです。この発信が、企業やそこで働く方々、そして社会の明るい未来の一助になれることを願っています。

以上、私たちの自己紹介となります。もし気になることがあれば、下記よりお気軽にお問い合わせください。


いいなと思ったら応援しよう!