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「ゼロ」を「価値」にする

column vol.1153

昨日は【「ないもの」を「あるもの」に変える】という記事で、サケの捕獲ができなかったサケ博物館の起死回生のアイデアをご紹介いたしましたが

最近、「ゼロ」をテーマにした興味深い取り組みビジネスの現場でも見られます。

〜ということで、本日はそんな取り組みの中から、いくつか共有させていただきます!

ぜひぜひ本日も最後までお付き合いくださいませ😊


ローソンで数量限定!話題の「ガム」

まずは皆さんにとって身近な現場から。

ローソン数量限定で販売されている “あるガム” が話題になっております。

それは、何と「味のしない?ガム」

そんなセンセーショナルなガムが11月6日に発売され、注目を集めているのです。

〈ナリナリドットコム / 2023年11月6日〉

このガムの生みの親は、お口の恋人「ロッテ」

昨年10月“ありそうであまりなかった商品” のテスト品として販売され、大きな反響を呼んだ「味のしない?飴」に続く第2弾として登場いたしました。

LOTTE

実は第1弾の飴がテスト販売された際、SNS「味のしないガムを発売して欲しい」という書き込みがあり、ローソン商品担当がそれを見つけ、ロッテに依頼する形で開発がスタート

同社は

味がすることでガムを噛むことを避けていた方や、仕事や勉強のお供にガムを噛みたい方などにお試しいただきたい商品

と、その価値をアピールしています。

商品の特徴としては、しっかりとした噛み応えが長く続くように硬いガムベースを選定し、さらに一般的なガムと比較してガムベースを多く配合

味があまりしない糖質である「マルトデキストリン」を配合することで味がほとんどせず、ほど良い弾力に調整されて、心地よく噛み続けることができるのです。

味のしない飴、ガムというのは確かに「ありそうでなかった商品」ですが、個人的には非常に「あるとありがたい商品」

例えば、ガムでいえば、いつもミント系のガムを口にしているのですが、食事の前に噛むと料理の美味しさが台無しになりますし、ガムを噛み始めてからお菓子の差し入れがあると、非常に残念な気持ちになります…

も喉を潤すため、講演の前などはよく舐めるのですが、やはり甘っるい味が口に広がるところが玉にきずだと思っていました。

常識に囚われない柔軟な発想に拍手喝采です〜

横浜に国内初のレジが登場!


続いても小売業のトピックをお届けいたします。

「小売のゼロ」といえば「無人レジ」の導入が進んでいますが、実は私の地元・横浜である国内初の挑戦が始まっています。

それが「レジなし店舗」です。

〈ITmediaビジネスオンライン / 2023年11月6日〉

…もちろんレジなし店舗の導入は日本でも進んではいますが、どれもオフィスビルのコンビニなど、オフィス街だけでした。

今回横浜にオープンした「CATCH&GO」は、JR横浜駅近くにあるイオンフードスタイル横浜西口店に併設。

不特定多数の人が利用する路面スーパーに併設される店舗としては国内初なのです。

利用の仕方専用アプリにクレジットカードなど決済情報を登録。アプリで開いたQRコード入口ゲートにかざして入店し、商品を持ったままゲートを出る支払いが完了

最大同時入店は12人までで、最短10秒で買い物ができ、買い物時間の短縮省人化につながると期待されています。

…一方でレジなし店舗は、その期待されているはずの「省人化」に課題を抱えています。

レジなし店舗といえばアメリカの「Amazon Go」ですが、実はここ数年、閉鎖する店舗が増えています

その理由は「人手がかかる」こと。

…えええ???省人化のためのレジなし店舗なのに「人手がかかる」???

…という声が聞こえてきそうですが…、この新しい取り組みの利用方法が認知・理解されていないため、例えば入口にスタッフを配備するなど、困惑するお客さん対応の人員が必要になっているのです…

そうした課題を乗り越えながら、イオンのレジなし店舗が軌道に乗っていけるのか、業界関係者は非常に注目しています。

もちろん、もう少し時が経てば、AIがアテンドしたり、商品の補充を行うでしょうから、いずれはその辺りの課題も解決していくでしょう。

そのプロセスも含めて注視していきたいと思っております。

言葉が “ゼロ” の喫茶店

最後は小売業にほど近い飲食業界の話題から。

今月11月1日〜5日の期間限定で「言葉のない喫茶店」が東京・表参道に登場。

このお店を実施した理由が、なかなか深いのです。

〈FASHIONSNAP.COM / 2023年11月6日〉

同店では、言葉の使用が一切禁止

事前にドリンクチケットつき時間予約券(税込800円)を購入し、店頭では10種類の中から1つのメニューを「ジェスチャー」で注文します。

…しかし、なぜ言葉の使用が禁止なのか…?

同店をプロデュースしたクリエイティブディレクターの明円卓さんはこのように仰っています。

日本語が分からない海外の方も、聴覚に障がいを持たれた方も、みんな等しく楽しめるお店をつくってみたいという思いから企画を立案。日頃当然のように使われている言葉が、必ずしも当たり前ではないということを体験を通じて伝え、想いや言葉の伝え方、伝わり方について改めて考えるきっかけづくりを目指す。

なるほど…、全ての人が平等にコミュニケーションできるインクルーシブな世界をこのお店で体験できるようにしたかったというわけですね。

確かにこうした機会を得ることで、さまざまな立場の人を知ることができる

非常に刺激を受ける面白い企画です。

…んんん??

明円卓さん…???

〜そうですね、気がついた方もいらっしゃるかと思いますが、明円さんといえば今年「友達がやってるカフェ/バー」をオープンさせて注目の的となった、あの明円さんです。

「久しぶり!」
「待ってたよ~」
「今日来るって言ってたもんね」

と、初めての来店であっても、店員が友達のように接してくれる「タメ口カフェ」

次々と素晴らしいアイデアを生み出す明円さんのクリエイティビティに脱帽しました🙇🏻

〜ということで、本日は【「ゼロ」を「価値」にする】と題して、さまざまな挑戦をご紹介させていただきました。

皆さんも「ゼロ」を起点に何かアイデアを考えていくと、今までの常識に囚われない新しい発想が生まれるかもしれませんよ〜😊

そんな話が何かのヒントになれば幸いです。

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!

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