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教育のはしくれ

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塾産業の中で教育などと偉そうには言いませんが、父親として息子たちと向き合ってきた一人としての体験と意見。時代的に早すぎた「イクメン」としての背景から、言葉を零してみます。
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#生活

知らないこと

知らないこと

やはり、「蠅って、何ですか?」と訊かれたときには、正直面食らった。
 
ひとそれぞれに、知識も経験も違う。だから、誰それが何々を知らなかった、ということは、たとえ意外に思っても、それをとやかく言うべきではない。私もまた、無知の極みであるのだ。偶々、自分の知っていることだけを能弁に語るから、物知りのような演技をしているに過ぎない(このことは、物知りで知られる地元人気タレントのカミングアウトであった)

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一里塚

一里塚

私は、国立大学に属したことがない(通ったことはある)。なまくらな理系信者は現役の時に落ち、一校しか受けていなかったので浪人となった。金銭的負担をかけたくなかったのもあり、宅浪をした。それは文系に転じたせいでもあったが、結果、翌年も届かなかった。後に、国立大学の大学院を受験したが、これも嫌われた。もとより、それに見合う論文ではなかったから、評価は適切だったと思う。
 
行ってもよいということで受験し

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知らない言葉

知らない言葉

小中学生から若さを吸い取るようにして生きている者である。知らないことを教えるのが仕事なので、知識の面で知らないことを悪く言うつもりはない。だが、ただ知らないというだけではなく、関心がないようなふうであってよいのか、と疑問に思う方面のことは、少し挙げてみようかと思う。それは、かつての子どもたちは生活の中で知っていたと思われるからである。生活の、あるいは人生の、何が変わろうとしているのか。
 
まず、

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