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元気玉メッセージ:2024年4月21日 種まきフェス チャリティー×つながり×野遊び~防災を楽しく美味しくシェアする場。災害に強いまちづくり~ つながっている、みなさまへ。こんにちは。大西琢也と申します。私は

元気玉メッセージ:2024年4月21日 種まきフェス チャリティー×つながり×野遊び
~防災を楽しく美味しくシェアする場。災害に強いまちづくり~ 


つながっている、みなさまへ。

こんにちは。大西琢也と申します。私は神奈川県座間市の出身です。
「根っこを育む」を合言葉に、自然学校「NPO法人 森の遊学舎」を25年ほど運営してきました。

2011年、福島県の自宅で東日本大震災を経験し、その後、家族4人で自主避難して2017年から岐阜県郡上市の石徹白(いとしろ)地区で暮らしています。


突然ですが、クイズです。日本一の山と言えば?

はい。そうです。
多くの方は富士山を挙げられますね。

では、「日本三名山・日本三霊山」をご存じでしょうか?

富士山の他に、立山、「白山(はくさん)」の3つです。

古くから白山は「水の神様」として信仰を集めてきました。
私はその「白山」の南の麓にある人口200人ほどの山村で暮らしています。
小水力発電でご存じの方もいらっしゃるかもしれません。

さて、今回は能登震災についてのチャリティーイベントということで

地球守・高田造園の大平さんにご紹介いただき、支援先の1つとして、お声がけくださいました。

能登半島の現状に関心をもち、未来への想いを届けようと関わりを持ってくださり、嬉しいです。ありがとうございます。

継続的な支援活動のために、資金も必要ですが、最も大切なことは多くの方が関心をもち、それぞれのできることを少しずつわかちあい、共に在ることだと思います。

一緒に伴走していただけると心強いです。

よろしくお願いします。


本当は皆さんとお会いして語りあいたいところですが、今回はあいにくかないませんでした。
代わりにと言っては申し訳ありませんが、メッセージを代読いただけるということで、今からいくつかお話をさせていただきます。

1.能登震災とは?
2.今、現地では?
3.森の遊学舎の志縁活動は?
4.私や私達ができることは?
5.共に歩み、共に生きる!

まず、1つ目に能登震災を理解いただくために、


3つのクイズを出したいと思います。答えは図で表します。

能登震災2024は世界最大級の内陸型地震だとご存じですか?
阪神淡路大震災を1としたら、今回はいくつになるでしょうか?

数字を思い浮かべてください。

・・・。

・・・。

なんと9倍です!
詳しくは図をご覧ください。


被害建物は能登半島だけではなく、富山県、新潟県にも及び約12万棟になります。

さて、次に1kmあたりの水道管被害数はどのぐらいでしょうか?


東日本大震災を1としたら、今回はいくつになるでしょうか?

数字を思い浮かべてください。

・・・。

・・・。

なんと7.3倍です。
詳しくは図をご覧ください。



上水道が復旧したと言っても市町村が管理している本管だけで、各家庭の敷地内の導水管が破損している事例は数多くあります。

こんな状況で現地ボランティアは阪神淡路大震災が1ヶ月で62万人だったことに比べて、
今回は1ヶ月で2739人です。

割合にするとどのぐらい違いますか?

数字を思い浮かべてください。

・・・。

・・・。

なんと226分の1です。



図の赤い1の点が見えますか?
これだけの違いがあります。

比例して「後方支援」も「関心」も少ない状況です。

4ヶ月経っても、断水している地域もまだあります。
過酷な状況の中で、今までの災害に比べて静かすぎる現状を知っていただきたいです。

===

地域の防災計画を立てるのは都道府県の役割です。

2010年から専門家は能登半島の活断層報告をしたり、被害想定の見直しについて石川県に何度も要求してきました。

実際に石川県は2012年に「能登半島北部でM8.1」という試算を知り、津波対策をしました。しかしながら肝心の地震対策については1997年に想定された「M7.0」を想定したものに据え置きました。

残念ながら27年前の計画のまま、ズルズルと対策もされずに、10年以上が経過して現在に至っています。

能登半島ではこの17年間に3回の大地震が起きています。2007年に震度6強、さらに昨年、2023年5月にも震度6強を記録していました。群発地震も続いていました。

そして今回の震度7の地震を引き起こしたのは、国の研究機関「産業技術総合研究所」が過去に報告していた活動層です。

地震は全て想定できないかもしれませんが、みなさんが暮らしている首都圏、同じ半島という地形的なこともある千葉県ではいかがでしょうか?

今一度、あなたが暮らしている地域の防災計画を確認されてはいかがでしょう?

===

2.今、現地では?

さて現地の声、特にお母さんたちのメッセージを届けたいと思います。

・震災後、怖くなり子どもが1人でトイレに行けなくなった。

・眠れない、お風呂に入れない、常に母か父が一緒じゃないと不安な様子がある。

・子どものストレスが大きくなり、イライラしたり、集中力が低下しているように感じる。

・生活が一変し、居場所が少なく、子どもたちに大きな声や音を出さないように静かに!と言うことが多くなってしまった。

・精神的に不安で子どもにあたってしまうことがある。

・前回の地震で修理した家も、またやり直しで、莫大な費用がかかりそう。
 節約のため、いろんなことを子ども達に我慢させないといけないかと申し訳ない。

・近くの公園や遊具が復興支援や仮設住宅建設のため撤去されて、外で遊ぶ機会が減った。

・安心して遊べる場所が無いため、テレビやゲームなど室内で居ることが多くなり、仕方なく認めざるを得ない。

・親は生活再建と仕事があり、子ども達や家族と一緒に居る時間が少ない。

・子ども同士で放課後や休日に遊ぶことが難しくなった。

・子どもの学習が遅れたり、学費が心配です。

・習い事をしていたグラウンドや体育館が使えず、スポーツができないことが苦痛になっている。

・能登で暮らしたいが、どうしたらいいか解らない。考えている。

・子どもが自由に遊べて、発散できる居場所が必要だと思う。

・親同士が話をしながら聞きあえる事で、安心できる場所があるといい。

・カフェや学習スペース、子どもから年配まで一緒に集ったり、軽い運動などもできる気軽な場所があると交流もできそう。

・ときどき、ゲストが来たり、炊き出しがあったり、元気を取り戻す場所が被災地にほしい。

・共働きだったり、家の片づけをするために、子どもを預かってくれる場所があると助かります。

・安心して遊べて、行けば交流ができる、そんな場所があれば、大人にも子どもにも嬉しい。

まだまだ伝えきれないほどあります。
現地では疲れや不安もあるなかで、家事、育児、仕事など、本当に、皆さんがんばっていらっしゃいます。
未来への希望が少しずつ増えていくことを心から願っています。


===

3.森の遊学舎の志縁活動は?

端的に言えば「つなぐ」ということです。
1人でできないことは、仲間に助けを求める。誰かと一緒に考えて動く。
自分でできなくても、誰かにつなぐことをしてきました。

・情報収集と発信
・緊急支援物資の運搬と仕分け
・炊き出し支援
・野菜支援
・2次避難者への情報や物資の支援
・生業(なりわい)復興支援

いくつかの段階を経て今は特に

・子どもの居場所、遊び場作り
・現地活動ボランティアのコーディネートに力を入れています。

私はこれまで4回、延べ34日間を現地で過ごしました。

1月1日の地震発生から情報収集を開始し、12日には現地に入りました。
2週間近く経った、その日にも自衛隊のヘリコプターで住民80人が救出され、避難所に入るところに遭遇しました。
着の身着のままで避難され、ゴミ袋2つ分と指定された荷物だけを持って、到着された方々は体育館にストーブ1つ、布団はなく、毛布だけの状況で避難生活が始まりました。

どんな思いで雪国の厳冬期を過ごされていったのでしょうか。

2月2日まで緊急支援物資の運搬や仕分けなどをさせていただき、最初の3週間ほど現地で活動しました。

モノから人への復興支援に不可欠になるであろうボランティア拠点については、地元の方を含めて、1月末に4団体協働で延べ50人ほどが関わって整備しました。

今もそこは使われています。

さらに、いろんな民間団体や市民の手により能登半島全域でボランティア拠点は増えています。道路が寸断され、泊まるところがないという時期は既に過ぎています。

具体的に泊まるところの一覧も作っていますので、ご覧ください。

https://note.com/takuyaonishi/n/nd46cce90d4e8

そして、現地で活動したい方は、ぜひご自身で調べてみてください。
都道府県の災害ボランティアセンターに登録する他にも、
民間ボランティアを募集し、活動しているところも、あります。

==

災害から再建への5段階


私はこれまで、いくつかの災害において、現地で初期活動を経験し、後方支援をしたり、ボランティアセンターを立ち上げることをしてきました。

岐阜県に来てからは、防災士の資格も取得して、体系的な学びを深め、
「災害から再建への5段階」という図を2枚、作成しました。

詳しくはインターネットでも公表していますので、後程ご覧ください。


能登震災では先ほど申し上げた通り、世界最大級の内陸型地震であり、被害甚大で、
さまざまに復旧が遅れています。

5段階の2と3を行き来して、ようやく仮設住宅が夏までに揃ってくるかどうかという地域もあります。

ようやくモノから人への段階になってきて、現地のお母さんたちの声もあり、
私たちは子どもの居場所づくりに力を入れています。

具体的には毎月1回、輪島市門前町で子ども達が自由に遊べる機会として、プレーパークを開催しています。チラシをご覧ください。


2月、3月、4月と開催し、子ども達がのびのびと遊んでいる姿があり、
地域の年配の方々が訪れて一緒にご飯を食べたり、交流も始まっています。

今後は5月、6月、7月まで日帰り6回の活動日程が決まっています。

みなさんからご志縁いただいたお金は、


この子ども達の遊び場に必要な道具や材料を購入したり、スタッフの交通費などに使わせていただきます。

口座からのお振込も可能ですので、継続的に元気玉を送っていただけると長期的な支援に貢献できます。よろしくお願いします。


===

4.私や私達ができることは?

・何をしたらいいか解らない
・何をしたらいいか相談したい
・関われることを探している
・事情があり具体的なことはできないが関心を持っている。

そんな方々から問い合わせをたくさんいただきます。

そこで、みなさんへの選択肢として、10ジャンルで50個ぐらい挙げておきます。

1.被災地へ行きたい
2.資金調達
3.事務
4.情報収集
5.広報
6.ノウハウ共有
7.政策提言
8.対話
9.拠点整備
10.共想、共創の苗床

詳しくは別紙またはインターネットでご覧ください。


私たちはどこに居ても無力ではなく、微力であろうと、できることはあります!
できる理由を探して関わってください。

===

5.共に歩み、共に生きる!

最後に、お伝えしたいことは、「共に歩み、共に生きる!」ということです。

これは現地へ送られてきた支援物資の段ボールに添えられていた言葉です。


日頃、当たり前に在ると思っていることはありませんか。

慣れ過ぎていませんか?

私は、能登半島の被災状況を確認するため、1月下旬のとある日に、

縄文時代中期に4000年間、継続して営まれてきた真脇遺跡(能登町)を訪れました。

周辺の道路は地割れや段差がひどくありましたが、

復元された竪穴式住居はピクリとも動かず、そこに静けさと共に在りました。

大地に根ざして生きることの意味を、改めて深く感じた瞬間です。



もう1つ「水」との関わりについては、見直していきたいことの一つです。

みなさん、ご自宅から一番近い湧水は、どこにあるでしょうか?

知っている方は手を挙げてください。

・・・。

・・・。

ありがとうございます。

知らない方は、ぜひ探してみてください。

知っている方も、ぜひ通ってください。

災害があっても無くても、きっと生きることの根っこを支えてくれるはずです。

命の源である「水」は、人間だけではなく、全ての生き物たちをつないでいます。

今回も「山水」や「井戸水」、「湧水」を知っていて、使えていた被災地域は、

とても瑞々しい関わりを保っていました。

日頃のご近所づきあいが最大限に生かされていたこともお伝えしておきます。

「生き物として生きる!」

つながりの中で生かしあう。

お互いにそんな関わりをもって、日々を過ごしていきましょう。

日常の何気ないことが、きっと能登や未来の子ども達にもつながっています。

ご縁をいただき、これからが楽しみです。

響きあっていきましょう!ありがとうございます!!

NPO法人 森の遊学舎 大西琢也
https://note.com/takuyaonishi

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