takahitotatsu

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指標がプレーを作るって話

指標というのはプレーの積み重ねの結果であり本来の流れならプレーが記録を作るというのが妥当だろう だがしかし逆の流れも存在する 指標がプレーを作ることもあるのだ 例えば野球において打率3割というのは一流打者の一つの基準である そして、面白いことに野球界では.299の打者の数が異様に少なく、.300丁度の打者の数がとても多いそうだ また、打率3割周辺の打席の結果は普通の打席の結果よりかなり好成績らしい つまり三割という基準を満たそうとする想いの強さが好プレーに繋がっていると

    • 控え力〜最強の補欠の話〜

      自分にはある凄く尊敬している友達がいる 彼は小、中までは野球において県内では結構名が知られた存在で将来はプロも?みたいな事まで言われることもあった 高校では県内の全国屈指の名門校に進学した 同期の部員数は50人を超え、全体でも140人以上の部員がいたしその中の殆どが中学で腕を鳴らした選りすぐりだ 高校野球においてベンチに入れる人数は地方予選だと20人、甲子園本戦だと18人である つまり、ベンチに入ることが出来るのは1割程度の部員で、8割以上の部員はスタンドでの応援というか

      • ボール変化のメカニズム(基本編)

        バレーボールにおいて球質面というのは未だに未開拓な部分な気がしている(自分はトップレベルでのプレー経験など当然無いのでそこら辺はなんとも言えないが) 無回転か否か ドライブ回転かサイド回転かぐらいしか着目されず回転数や回転軸といった概念はあまり導入されていないと思う だが野球においてストレートや変化球の球質が重視されるのと同様、球質面ももう少し着目されて然るべきだと考える 野球のバッターは最後までボールを見て変化を追っかけるのではなく途中からボールを見ず自分の過去の経験

        • セリーグ順位予想と根拠

          遂に今日、プロ野球が開幕しますが今回はセリーグの順位予想をします コロナの影響で開幕が延期され、日程や方式などが色々変化し前例のない形になってきましたので順位予想はかなり難しいのですが 個人的に今回の方式による従来の順位予想と違うポイントは 1 ブルペンの層の厚さがより大切になってくる延長が10回までという短縮や過密日程による先発投手の疲弊、一軍登録の拡大を考えるとブルペン陣を早めに注ぎ込んで勝負するという展開の試合が増加する事が考えられるでしょう そのため、ブルペン陣

        指標がプレーを作るって話

          オススメの本を紹介するよ

          今回はそこそこの読書家と自負する自分のオススメの本を取り上げる こういったご時世で暇な人も多いと思うのでぜひ読んでみてほしい ①マネーボール マイケル・ルイス 野球ファンの中ではかなり有名な本であり自分は高2の時に初めてこの本を読んだのだがとにかく衝撃的でこれが今の自分の野球観、バレー観などを形成してるといっても過言では無い 野球の本ではあるが、資金力に劣るメジャーリーグの球団オークランドアスレチックスが変わり者のGMビリービーンの方針でデータを活用によって従来の球界の

          オススメの本を紹介するよ

          タイトに守る

          ここ最近世界の強豪国のディグフォーメーションの研究を個人的にやってる トータルディフェンスの形というのは似てるようで結構多様性があって監督の個性やバレー観がよく表れるので結構楽しい そうした中でフランスの一枚ブロック時のフォーメーションが面白かったので取り上げてみる まずその陣形と言うのがこちらだ これは2014年の世界選手権の時のもので、フランスはこの時ベスト4に入り躍進を遂げた 特徴としてはかなりディガーがコートの前の方に集中して集まってることだろう 二枚以上の

          タイトに守る

          人間の行動決定に関する話

          人間は自分の行動を外的な制約を受けず、自らが主体的に決定している こうした考え方は一般的なものとなっている しかし、一方でこうした考えを覆すような実験が社会心理学に置いて多く行われている 今回はこうした人間の行動決定に対するアプローチを心理学と脳科学の観点から見ていきたい 1 ミルグラム実験非常に有名な実験であり心理学を習ってなくても知ってる方が多いのではないだろうか? 実験の概要としては被験者と被験者のふりをしたサクラを先生役と生徒役に振り分ける その際、被験者は必

          人間の行動決定に関する話

          送りバントとアレのパラドックス

          野球の送りバントは統計学的に見ると有用性が低く、多くの場面でノーアウト一塁の場面では送りバントを選択せずヒッティングさせた方が合理的である しかし、その一方で高校野球を中心として日本野球の中心には依然として送りバントがある 今回は"アレのパラドックス"という概念を使ってなぜ人は不合理な送りバントを選択するのか?という疑問を説明してみようと思う 1アレのパラドックスとは?突然だが以下の質問について考えて見てほしい 100%の確率で100万円が貰える選択肢Aと 89%の確率

          送りバントとアレのパラドックス

          ディグの位置取り

          現代のバレーボールにおいてディグはブロックと連携して行うものである また、トップレベルのスパイクは威力的に動いて拾うというのが極めて困難なものである そのため、スパイクコースで"待って拾う"という形に自然となってくる 従来のバレーではディグの位置取りは相手攻撃に合わせて大きく変更していた では現在はどうなっているのだろうか? (1、2は前提というか用語確認なので出来れば読むのがベストだけど時間がない方とかは3からが本題なのでそちらを読んでください) 1ベースポジション、

          ディグの位置取り

          テンポと言う概念を理解する

          テンポという用語はバレーをやってる人の中で聞いたことがないという人は少ないのではないだろうか 1stテンポ、2ndテンポ、3rdテンポ テンポは攻撃の分類の指標の一つである 日本バレー界の悪い癖というかここに関してはしょうがない面も否めないのだがこうした用語に関して定義をしっかり理解しようとしない事が多い テンポはバレーの初期からあった用語ではなく比較的歴史的に見ても最近出てきた用語である 改めて出てきた指標という事は必ずその中に何からかのバレー思想が現れており、その

          テンポと言う概念を理解する

          noteをなぜ書くのか

          ちょっと今日はワンブレイクでなぜこうしてnoteで発信するのかという意義について書いていきたいなと思います 1思考を詰めたい簡単に言うとアウトプットすることで今まではそう思ってたけど実はどうなんだろ?みたいな気づきを得たいと言うことです 人に説明すると言うことはそれなりに厳密さを求めなければならないので今まで自分の頭の中で曖昧になってた部分を明確に出来るのでは?と思います 現に何回かnoteを書くうちにそう言った発見がありました 2 アウトプットする練習がしたい将来ど

          noteをなぜ書くのか

          ローテーションを組もう

          バレーボールはローテーション制度が非常に特徴的である 各ローターごとにマッチアップが変わりチームは相手や自チームの選手を見てローテーションを決める そのため、ローテーションの組み方はかなりのバリエーションがあるがここでは基本的な組み方のポイントを見ていく 1 OHの2番と5番を意識しよう以前少し触れた内容である まず2番と5番ってなに?って人へ バレーはコートポジションと言ってコートを次のように6分割する そしてセッターを1番ポジションにした時の各ポジションの番号で選

          ローテーションを組もう

          動けるリベロ、動けないリベロ

          リベロはバレーにおいて最も特殊なポジションである 後付けで設置されたと言うのもあるが制約が沢山ありプレーの幅が最も狭いポジションだろう だが良いリベロというのはその制約の中で自分の出来ることを最大化してきた ライン際で踏み切ってオーバーでのトスアップなどはその典型である レシーブ力というと強いサーブやスパイクを確実にセッターを返す事などが注目されておりそれは一つの指標である事に違いはないが守備専門のリベロとOHに求められるレシーブは厳密には違う 1OHに求められるレシー

          動けるリベロ、動けないリベロ

          bickは今後のバレーの鍵である

          bickとはback row quickの略称で定義は 「後衛からのファーストテンポのミドルとは別スロットからの攻撃」 である よく、パイプ攻撃と呼ぶ人も多いがパイプ攻撃は 「後衛からのセカンドテンポのミドルと同スロットの攻撃」 であり全くテンポもスロットも異なる 1bickの歴史bickの歴史は1988年のソウル五輪でのオランダ男子が発祥らしい 意外と古いんです だがコミットブロックが主流だったこの時代において攻撃をシンクロさせる必要性は薄く異なるテンポの時間差攻撃が

          bickは今後のバレーの鍵である

          速い攻撃はバレーボールに必要なのか?

          「日本は高さとパワーで劣るから速さを追求していかなければならない」 ここ最近というか僕がバレーを見始めてからずっとこの文句が謳われ続けている 日本では体格へのコンプレックスもあってかそのカテゴリーでは十分高さで優位性あるだろ、、ってチームまで速い攻撃を追求してたりする まずここで言う速さとはなんなのか それについて定義するとファーストタッチから攻撃までにかかる時間の短さつまりレシーバーがレシーブをしてセッターがトスアップしてスパイカーが打つまでの合計の時間の短さだろうしこ

          速い攻撃はバレーボールに必要なのか?

          取捨選択のリードブロック

          殆どの人が分かっていることだと思うがリードブロックの定義をまずおさらいするとトスが上がってから上がった場所に飛ぶブロックである つまりリードブロックは反射の要素の強いブロックという事が言えるだろう 1反射の色々反射には三段階ある 単純反応、選択反応、弁別反応の三種類だ まずは単純反応 これは一種類の刺激に対して一種類の反応をすること 分かりやすい例で言うと音が鳴ったら出来るだけ早くボタンを押す と言ったものだ 単純反応は3つの反応の中では一番反応までにかかる時間が短い

          取捨選択のリードブロック