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ローテーションを組もう
バレーボールはローテーション制度が非常に特徴的である
各ローターごとにマッチアップが変わりチームは相手や自チームの選手を見てローテーションを決める
そのため、ローテーションの組み方はかなりのバリエーションがあるがここでは基本的な組み方のポイントを見ていく
1 OHの2番と5番を意識しよう
以前少し触れた内容である
まず2番と5番ってなに?って人へ
バレーはコートポジションと言ってコートを次のように6分割する
そしてセッターを1番ポジションにした時の各ポジションの番号で選手のポジションを表す
つまり2番と5番はセッターが一番ローテーにいる時(S1ローテー)でそれぞれ2番と5番に入る選手である
さあ本題に入るが2番と5番で何が違うのかと言うとレセプションの負荷である
2番の選手は5番の選手に比べてサーブレシーブの時に真ん中でレシーブするローテーが多い
また、その際前で人が交錯することが多く難易度が高い
そのため、単純なレシーブ力は勿論のこと前のnoteで述べた攻撃参加のためのサーブレシーブ力も高くなければならない
日本だと代表では石川選手がここに入ることが多い
また、ポーランドだとクビアク、ブラジルだとルカレッリがここに入ることが多い
一方5番の選手はサーブレシーブの負荷が少ないため、積極的に攻撃に参加出来るため攻撃力のある選手を置くのが望ましい
日本はOHで石川選手以上に攻撃力のある選手がいないので福澤選手や柳田選手が入るが海外だと例えばポーランドはレオン、ブラジルはレアルが
と言ったように攻撃力のある選手が入ることが多い
このように2番と5番は同じOHでも別物である
しかし、アマチュアとかを見てみると2番と5番逆にした方が良いんじゃないの?みたいなチームも散見されるし案外浸透してないものなんだなって思う(OPが常にサーブレシーブに参加するチームは置いといて)
チームのメンバーを決める時に単純に実力で選ぶと2番タイプの選手と5番タイプの選手のどちらかに偏ってしまう事になるから要注意である
2 ビッグサーバーがサーブを打つ機会を多くする
少し余談をするとバレーには南部式勝率という指標がある
これは野球でいうピタゴラス勝率的なもので
サイドアウト率とブレイク率を足して1を超えたら勝つ可能性が高い
というものだ
(実際は1.1ぐらいが境界線だった気もするが、、)
サイドアウト率はどの国も大きな差は付かないがブレイク率に関してはかなり差が付いている
つまり、ブレイク率の高さが現代バレーでは勝敗を握るウェイトが高い
つまりローテーションもいかにブレイクするかに焦点を当てたものが望ましい
ブレイクの最大のチャンスはビッグサーバーのサーブ時である
そのため、ビッグサーバーにサーブを多く回す事はブレイクチャンスを多く演出することである
3 ビッグサーバーを連続させる
先ほども言ったようにビッグサーバーのサーブのローテは最大のブレイクチャンスである
そしてこのビッグサーバーを連続させる事は相手レシーバーにとってはかなりのプレッシャーとなる
VリーグだとJTはエドガー選手と山本選手のサーブを山本選手は本来2番タイプだが敢えて連続させてるし、ジェイテクトも西田選手とカジースキ選手のサーブを連続させる事で相手にプレッシャーをかけている
特にOPと5番のOHにビッグサーバーを配置する事は前衛に身長が比較的低い選手が配置されることの多いセッターがいるため、
セッターのブロックの穴を最小限にする効果もあるだろう
今年のジェイテクトが中根選手というセッターの中でもかなり小柄な選手をスタメンで使いながらも勝ち続けられたのはここら辺の要因もでかいだろう
4 まとめ
ここに書いたのはローテの組み方の基本形であるがバレーは必ず対戦相手がいるので対戦相手をみた上で臨機応変に対応させなければならない
例えば去年のワールドカップバレーのブラジル戦では日本が2セット目にローテーを動かして確かS2スタートにした
これは恐らく西田選手のサーブの時にブラジルのOHが並んでレシーブをする事を目的としたのだろう
そしてそれが功を奏してこのセットは西田選手のサーブがかなり効果を発揮した
ローテの組み方に絶対的な正解はないが少なくともしっかりと意図のある組み方をすればそうでない時よりも効果を発揮する可能性が高いのは言うまでもない
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