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M5Stack+UIFlow(ヴィジュアルプログラミング)を利用した1/4電動メダロット製作と設計検証
邦題:M5Stack+UIFlow(ヴィジュアルプログラミング)を利用した1/4電動メダロット製作と設計検証
英題:Making of "1/4 Electrically‐Powered Medabot Beast-Master No.0"
0.序文
ロボットという言葉が始めて用いられたのは、小説家カレル・チャペックが1920年に発表した戯曲『R.U.R.』においてである。この作品のロボットは、現代で言う人造人間・ホムンクルス・バイオノイドの意味に近い。^0-1 生物の動作を模倣できる機械を技術的に実際に製作可能となったのは、第二次世界大戦が終わって以降のことである。1960年から1980年にかけて産業用ロボットの研究・開発・販売がなされ、工場での組立・溶接を機械に行わせることが一般的になった。^0-2
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1990年を過ぎると、文部省で大型研究プロジェクト『知能ロボット』が認可される等、産業用ではなく人間型・知能型ロボットの製作機運が高まった。^0-3 また研究分野では、あえて機能を十全にしないことで人間に癒しを与えるという『弱いロボット』の研究を豊橋技術科学大学が活発化させた。^0-4 民間でもそのような『お友達ロボット』は注目されており、『AIBO™』^0-5 ・『ASIMO™』^0-6 が開発されたほか、フィクションの世界ではコンピュータゲーム・漫画・アニメのシリーズとして『メダロット™』が1997年に発表された。^0-7 このシリーズは2023年現在でも、スマートフォン用ゲームアプリ『メダロットS』がサービス継続中である等、長く続いている。^0-8
![](https://assets.st-note.com/img/1678083298840-H2zmouZrGW.jpg)
近年では2009年にFDM方式3Dプリントの米国特許が期限切れを迎えた^0-9 こと、2010年に『AR Drone™』が発売されドローンが世界的ブームになった^0-10 こと、一般家庭に太陽光発電が普及した^0-11 ことにより、高品質で安価な3Dプリンタ・小型サーボモータ・小型Li-Po二次電池が容易に入手できるようになった。
本稿では、これら流通品と筆者が所有している機材を活用することで、『メダロット』を模した小型電動試作機を製作する。またこの過程を通して、本物のような1/1スケールの『メダロット』を個人が製作するのに必要な設計・材料・技術について検証し、そのノウハウを共有することで電動メダロット製作の間口を広げることを目的とする。
1.先行研究
2023年現在では民間企業がペッパー™^1-1 やBellaBot™^1-2 のようなロボットを商品化しており、個人で製作されたロボットは星の数程ある。また、メダロットの1/6スケール以下のプラモデル・フィギュア・ガレージキットも無数に存在している。このため、この先行研究の章においては『メダロット』に関わり、かつ1/6スケールを超え、コスプレ(リアルアバターや概念の顕在化を含む)でないものにだけ触れる。
ボイスコマンドモデル メタビー^1-3 は、公式に発売された唯一の電動メダロットである。2000年頃に販売されていたとされる。大きさは約1/4スケールで、頭部・肩が電動動作するほか、脚部の車輪でスライド移動することができる。メダロッチに発声することで動作指示を出せるが、これは取得した声の長さによって応答動作を変化させている。
また2019年4月30日のトレジャーフェスタでは、公式に製作された1/1スケールメタビー(メダロット再)が展示された。^1-4 こちらはDigital Modeling Networkによる作品で、モータは内蔵しておらず、現存するか否かも不明である。
メダルをシュピンッとね( *´艸`)
— ヨウハク (@Youhaku_CT) April 30, 2019
「お! おおおお
久々の体 オレの体だ──!」 pic.twitter.com/f4CgdADCxj
更に、二次創作として手掛けている個人は複数人存在する。
例えばムテキボイラーによるブレザーメイツは、1/3スケールの非電動フィギュアである。^1-5 こちらはFDM方式3Dプリンタによって製作されており、金属ボルトナットで止めることで体勢を強固に保持している。現在もワンダーフェスティバルでの頒布を目指して開発が進行している。
改めまして写真を撮りなおしたので最終告知になります。
— WF2023W 5-13-09 ムテキボイラー (@yoitomakase) July 22, 2022
メダロットSよりの出典となりますブレザーメイツ
今回展示のみになります、ちょっと大きいので見に来てもらえたら幸いです
ムテキボイラー4−14−14となります。
よろしくお願いします。#WF2022S pic.twitter.com/srd0AdKA9n
ドクボ×ゲンゴによるメタビーは等身大(1/1スケール)の非電動フィギュアであり、2017~2019年頃にワンダーフェスティバルにて展示されていた。^1-6 こちらはパーツ差替えにより、故障時をも再現することができる。
急に通知がきててなにごとかと思いましたがメタビーに反応いただいて嬉しい。頭部作り始めたんが2015年くらいでティンペットでお茶をにごしながら立ち上がったのが2017年くらいでした。
— ドクボ×ゲンゴ (@oumimaru) April 24, 2019
こないだのメダロット部でも知ってくれたはる方々がいはって嬉しかった。#メダロット #等身大メタビー pic.twitter.com/ONvA0oa8Qx
ゆきふみによるメタビーも1/1スケールを想定して製作された非電動フィギュアである。^1-7 こちらは、発泡プラスチックに合皮生地を貼り付けて製作されており、2015年頃のコミックマーケット等で展示がなされた。
メタビーの写真まとめておきますね pic.twitter.com/Fsk10YG74e
— ゆきふみ (@ggeeeeegg) April 24, 2019
またライオンによるシンザン^1-8 ・サンジューロ^1-9 は1/1スケールの非電動フィギュアである。シンザンについては、MEDAROCK LIVE 2019会場で展示された。
#これを見た人は黙ってメダロットを上げる pic.twitter.com/1xYiiFDaGt
— ライオン (@KWG_medal) February 23, 2020
今年も製作させて頂きました!
— ライオン (@KWG_medal) November 27, 2020
「等身大メダロット2020」
「等身大サンジューロ」完成!!! pic.twitter.com/QsoYqnJY1N
さらに屋根裏によるアークビートル^1-10 は1/1スケールで、機能停止時にハッチからメダルが弾き出されたり、ライフルを発射したりする動作を実装している。なおこちらは2020年末の更新を最後に続報が途絶えている。
まっとによるビーストマスターの右腕(デスボム)型小物入れ^1-11 は約1/3スケールで、全身のモデルではないが、内部に小物を収納できる機能を有する。
デスボム型小物入れできた!!!!!!!!!
— まっと (@honmono_mat) October 10, 2022
3Dモデリングと3Dプリントの良い練習になった。
可動部が設計通り動かなくてヤスリでめちゃ調整した…
たぶん1/3スケールくらい?#メダロット #スパゲティクンカクンカ pic.twitter.com/VdvG3ELOO2
以上のように、1/3スケール以上のフィギュアは多少存在しているが四肢が動作するものはなく、1/1スケールで四肢が動作するメダロットが製作された事例はない。一方で2000年頃の技術であっても、1/4スケールで四肢が動作できる商品は存在している。そこでまずは、ボイスコマンドモデルのようなものを1/2~1/6スケールで製作し、知見・技術を身に付けることとした。
購入いただけると、以下の特典がございます!
・UIFlow用のm5fファイルのダウンロード
・MicroPythonコードの閲覧
・方法・機材・素材の詳細についてのお問合せにご対応
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