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T-Akagi
2021年8月1日 15:49
#1 宇宙をお散歩していたら... 無重力は楽しい。何でもぷかぷかと浮かぶ。 だから、宇宙を散歩するのは大好きだ。今日も少しだけ散歩しよう。「宇宙は綺麗だなぁ。」 宇宙では大声で独り言を言っても、外に声が漏れることはない。外には誰もいないし、何てったって真空だから。「また言ってる。よくもまぁ、毎度毎度感動出来るわね。」 外に声が漏れる事はないけど、隣にいる人には丸聞こえだ。
2021年8月8日 04:31
#2 ミステリーツアーへの門出 そろそろ出発か。 レイニーはもうとっくに準備を終え、あとは僕の準備が整えば出れる。 出れると言っても宇宙船でのツアーでだるから、ガイド船やツアー参加者と一緒に宇宙船で移動する。 通常のツアーと違うのが、「ミステリーツアー」だという事だ。 「宇宙渡航パスポート」と「宇宙船」があれば、誰でも参加できるという”ケビウス”ならではのツアーだ。 僕たちはその「
2021年8月13日 15:02
#3 辿りついた星系で「ねぇ、マーク。宇宙旅行だとどこまで行ったことあるの?」「ちっちゃい頃の記憶だけど、”アイシー”と”モンタ”かな。」「知らないなー。」「家族旅行で行ったんだけど、”アイシー”は凄く寒くて”極寒の避暑地”って呼ばれてた。」「うわぁ、寒そう。冷凍人間になりそう。」「アイシー博物館に、冷凍人間が展示されてたよ。」「えっ、うそ。気持ちわるー。ってか、そんなに寒くても人って
2021年8月20日 14:56
#4 未知との遭遇? 偶然見つけた宇宙船を追いかけている。「ねぇ、どんな人が乗ってると思う?」 レイニーは突拍子も無い質問をした。マークを困らせるのに長けている彼女に、やはり困った表情を見せるマーク。「わからないよ。」「予想よ、予想。どんなのでもいいから。」「んー、おじさん。」「おじさんって...。」「だって、あの宇宙船。かなり旧型だから。あんなのに好き好んで乗るのって、おじさ
2021年8月23日 16:42
#5 惑星『大気圏突入まであと2分。椅子に体を固定して下さい。』 大気のある星への突入時の衝撃は凄いものだ。 大気の質によっても違うが、ミステリーツアーで訪れる環境の良い星たちは、しっかりとした大気が存在する。そして、宇宙空間と惑星の境目に突入した。ー ごごごごごおおおお ー 鼓膜が破れそうなほどの轟音を鳴らしながら、星の中心に向けて降下する数分間。宇宙空間へ脱出する瞬間よりも緊張感
2021年9月15日 13:11
#7 牢屋からの脱出 ヒゲの男は、この建物の構造を知り尽くしていた。 看守を無力化するための方法は聞かなかったが(力技としか思えなかったから)、どこをどう曲がって、どの扉からどの順路を辿ればいいか。ほぼ迷う事なく進んでいった。「よし、この通路の奥にある倉庫から出られる。」「ヒゲのおじさん。何でこんなに知っているんですか。もしかして、あなたここの兵隊さんなんじゃ...。」「いや、さっきも言